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召喚されちゃいました
066★ちょっとまずったのでしょうか?
しおりを挟むそう思った私は、アラン様の口付けに途中から応えるのを我慢しました。
結果としては、成功です。
アラン様を始めとする皆さんは、私が気絶したを思ってくれました。
ベロチューすると唾液の交換もしますので、唾液が唇から溢れてしまうんです。
だって、アラン様だけしか、そういう経験が無いので………ちくせう。
そんな私の唇は、唾液とアラン様の唇によって、口紅が剥げて残念な状態になっています。
それを、アラン様は、ハンカチで軽く拭き取り、私を抱き込んだまま、口紅を塗って綺麗な艶ぴかうるるんな状態に戻してくれました。
なんかいたたまれないです。
地味で影が薄いちょっとデブスな私に、超絶美形のアラン様が、こんなに優しく甲斐甲斐しく接してくれるなんて………。
愛されているって、マジで思いました。
そんな私の感動は、アラン様と皇帝陛下の会話で吹っ飛びました。
「可愛い可愛い私の紫音………
貴女は、本当に驚くほど賢い
そして、なんて優しいんです
私達が、攫われた兄上と
戦わないで済む最善の方法を
考えてくれるなんて………
でも、その愛らしさ
優しさ賢さは
ここで発揮して
欲しくなかった」
えっとぉ~私の提案って、ここでしてはいけなかったんですか?と、苦悩していると皇帝陛下が言います。
「確かに
ここでの紫音の発言は
不味いな」
マジですか?皇帝陛下……泣きたくなってしまいます。
現実逃避に、マジで意識を手放そうかと思ったら、アラン様が私に話しかけてきます。
「紫音は
私以外の男をしらない
それに、告白も
受けたコトがないほど
隙の無い乙女として
暮らしてきたから………
男の欲を知らない
無防備な乙女だから
仕方が無いと
わかっていても………」
「アラン、紫音はお前の
正式な正妃なのだ
この部屋に居たものが
紫音の愛らしさと
可愛いらしさと
優しさと賢さに
こころを奪われて
愛を囁かれても
お前以外になびくコトは
無いと思うから
その殺気と魔力を収めろ」
皇帝陛下ってば、娘バカですか?
そんなに、私はモテませんよ。
良かった、アラン様と婚約していて………。
そうじゃなかったら、恋人が出来たらかなり邪魔されそうですもの。
あれ?アラン様って殺気や魔力を放っているんですか?
私には、暖かな気配しか感じませんけどぉ~これが、魔力量がつり合っているっていうコトでしょうか?
なんて考えていたら、皇帝陛下が、また話し始めます。
はぁ~イケボだわぁ~ってのん気にも思っていたら…たら………。
「この部屋に居たものに
命令する
ここで話し合った内容は
魔族に捕らわれている
私の第1皇子を
捕らえるまで
他言無用だ…良いな
もし…ここでの会話が
洩れたなら
厳罰で持って処理する
わかったな」
物凄いプレッシャーを感じます。
皇帝陛下のこれは、緘口令ですね。
この言い方だと、かなりの処罰をするってコトですね。
でも、この情報がバレたら、皇子様の命に関わりますから…このぐらいの情報統制は当然ですね。
国家権力の闇を…見たような気がしますよ。
アラン様も皇帝陛下もかなりの鬼畜顔をしていると思います。
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