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召喚されちゃいました

064★テンプレ回答ですけど………

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 マンガやアニメ、小説やゲームのネタとしては、そこまで珍しく無いと思いますけど………。

 首を傾げている私に、アラン様が話しかけてきます。
 
 「紫音、本当に、私の兄が
  この国に戦いを挑んできたら…

  私は兄を殺してでも
  止めるべきなのだろうか?」

 動揺するまいとする中に、苦悩を覗かせるアラン様に、私は笑いかけながら答える。

 「殺す必要は無いと
  思いますよ」

 苦悩の末の決意を滲ませ、アラン様は私に言う。

 「だが、戦わないと
  民に被害が出るだろう?」

 アラン様の腹黒なのに民を思う真っ直ぐな言葉に、私はそのパターンで対抗できる策を口にしてみた。
 いや、だってありがちな感じがしたから………はい、厨二病です。
 傾向と対策も織り込み済みの設定で言ってみたので………。

 「魔族は、帝都と皇宮の
  結界をすり抜けて
  襲撃してきましたので

  攫った兄上を
  直接、皇宮に
  侵入させると思います

  だから、えぇ~とぉ……
  魔法で識別するなら

  たぶんですけれど
  アラン様とかなぁ~り
  似ていると思いますので……

  だから、アラン様と似ている
  魔法パターンの人間と
  魔族特有の魔法パターンを
  有している者が

  皇宮内の重要な場所に
  入ったら捕まえるという

  罠を、魔法で仕掛けておけば
  良いだけですから

  魔族の思惑通りに、わだわざ
  戦う必要はありません」

 「そんなコトが出来るだろうか?」 

 私の提案に、アラン様は、驚いたようだった。 
 それでも、攫われた兄と戦わない方法があるなら、それを知りたいと副音声で言っているように思ったんです。
 だから、私は、テンプレ的な方法を答えることにする。

 「探知魔法と生体識別魔法に
  束縛魔法か捕獲魔法を
  合わせて使えば良いと思います

  とにかく、魔族と一緒にいる
  人間に対して

  その罠が自動で
  発動するようにすれば
  良いと思いますけど?」

 私は、出来るだけ丁寧に説明した。
 アラン様は、私と違って魔法を操る人間だったので、どういう風にするかを、たぶん具体的に考えていたと思う。
 だって、説明するまでの、不安そうな?悲壮な?という苦悩たぁ~っぷりの表情から、すっきりと納得したという表情に変わっていたから………。

 そして、晴れ晴れとした顔で私に話しかける。
 
 「確かに、皇宮に侵入する
  魔族と一緒に行動する人間を
  対象にすれば

  罠に掛けることは可能ですね
  ありがとう、紫音」

 私は、アラン様のイケメンっぷりとイケボに、思わず内心でご馳走様でしたと口にしていた。
 私とアラン様のやりとりを見ていた皇帝陛下は、嬉しそうに言う。

 「アラン、私も
  その罠を作る時は参加する

  アマーリエと私の最初の子を
  取り戻せるなら………
  何でもしよう……」

 「はい、父上
  魔族に攫われた兄上を
  かならず取り返しましょう」

 皇帝陛下の言葉に、アラン様も嬉しそうにしています。
 この室内にいる侍従達や騎士達、それに部屋の片隅にひっそりと立っている文官達と魔法使い達は、どうやら嬉し涙を瞳にたたえて2人の姿を見詰めているようだった。









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