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召喚されちゃいました

053★結婚も手順が色々あるようです

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 きっとブスがドブスに成っていますので、アラン様の胸に隠れます。
 だって、認められるのが嬉しくて………。

 そんな私に、アラン様は向き直って微笑む。

 「ふえっ?」

 思わず、その微笑みに見惚れてしまいますよ。
 それを何か勘違いしたのか、アラン様が説明してくれるようです。

 「ここでは、皇族も貴族も
  皇帝陛下の許可無くては

  婚約も結婚も離婚も
  出来ないんだ」

 恥ずかしさと、この状況に意識が追い付かず、あたふたしている私に、アラン様は優しく話しかけてきます。
 えっとぉ~こっちの結婚って、皇族や貴族は交替陛下の許可が必要なんですね。

 それって、皇帝陛下が、コイツ等気に入らないって思ったら………生涯にわたって結婚できなくなる可能性もあるんですね。

 ああ…本当に…異世界だって実感します。
 だって…ここまで、強力な権力を持つ専制君主って、私達の世界にはもう居ないから………。

 確か、江戸幕府に大名や旗本は、婚姻や養子縁組の届出を出して受理されて、初めて動き出すって制度があったはず………。
 それと一緒なんですよね。

 だから、嫁かず後家(いかずごけ)って言葉が存在するんですよね。
 幕府に婚約の届出を出すと、自動的に婚姻したってとこまで、書類上は進んでしまうんです。
 婚約中に相手が死ぬと嫁がなくても、書類上は、夫を亡くしたってなるので、嫁かず後家ってなるんでしたっけ………。

 もしかして、私も、アラン様が婚約中に逝ったら、嫁かず後家になってしまうんですかねぇ~………それは、絶対にイヤです。
 あれ?神様に誓うとかっては無いんでしょうか?

 そこで、そのコトに気付いた私は、アラン様に聞いてみます。

 「えっとぉ~…神殿で
  神様に誓うんじゃないの?」

 「それはね
  まず、皇帝陛下たる

  父上の許可を
  もらってからだよ」

 私の質問に、にっこり笑ってアラン様が答えてくれました。
 疑問が増えるだけでしたけどね。
 
 「どうして?」 

 「うちは、多神教なんで
  神殿はあまり権力を持たない

  神殿同士で報じる神々の
  立場を争っているからね

  一神教の国ベルトランとは
  違います

  紫音の祖国も
  多神教だったはずだよね?」

 うっそぉぉ~此処って…多神教と一神教が存在しているの……。
 主教戦争とかも、ある世界なのかな?
 その一神教って、どんな宗教なんだろう?
 後で、アラン様に聞いてみよう。

 やさ竜みたいに、一神教の神様への信仰心をもとにした魔法があったりして………うっわぁ~これぞファンタジーって感じね。












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