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召喚されちゃいました

004★弟達の真意は?【皇子達(仮)side】

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 私は、皇太子になる者として、弟達がどんな答えを返すのか楽しみに思いながら、質問してみた。

 『そうか、では、サルト
  お前はどうする?』

 『私は、カルス兄上が
  選んだ少女の第2夫に
  なりたいと思います

  カルス兄上
  宜しいですか?』

 何だ、既に茶番を仕込んでいたのか………。
 私と争うのは不味いと判断する能力が、2人ともあったのだな。
 属国に近いとはいえ、母の故国は、そなたらの母の祖国より大きく国力もあるからな。

 それに、私の母は皇妃で、そなたらの母は、側妃でしかない。
 父上の愛情も、関心も、平等に薄い。
 それならば、後宮での地位が、そのまま皇位継承権に直結するのは当然だな。
 くすくす己の分限をわきまえるなら、許可しよう。

 『ああそうだな

  異世界から召喚された
  花嫁に、私達の卵を
  2つ産んでもらえば

  父上への義理(命令)は
  はたせるな

  良いだろう、許可しよう』

 『『ありがとうございます』』

 私の発言に、2人は、素直に礼を言う。
 どちらにしろ、父上には報告する義務があるから、さほど面倒ではないからな。

 さて、甘ったれな我が弟であり、第4皇子のタンタロス・カート・アルファルーラは、我がままを言うだろうか?
 それとも、あの不細工な少女を選ぶだろうか?
 ちょっと予想がつかない………だが、聞いてみるか。

 『タロス、お前はどうす?』

 『兄上の花嫁が卵を産んだら
  その後に、私の卵を
  産んでもらいたいです
  アレは、ちょっと………

  夫は、兄上だけで

  私は、借り腹(=正式な婚姻を
  結ばず、コレはと思う女性と
  肉体関係を持ち、卵を産んで
  もらうコト)を

  させていただくだけで
  充分ですから………』

 ほう…甘ったれで我が儘なお前にしては、良い答えだ。
 くすっ……お前の爺の入知恵だな。
 それでも、その進言を選んだのは、お前だ。

 お陰で…あの不細工を、義妹としないで済んだからな。
 私が皇太子になった暁には、お前に公爵位を与えよう。
 タロスの言葉に、私は鷹揚に答える。

 『そうか、私は
  それでかまわない

  父上と母上には
  私から言っておこう

  それで良いな』

 『はい、兄上』

 さてと残りの第5皇子のナルスハルト・アリー・アルファルーラと第6皇子ハンスラント・カルマ・アルファルーラ兄弟にも聞くか。
 少しでも野心(皇太子になりたい)があるなら、異世界から召喚した花嫁であるあの男装の少女を選び、私と敵対する覚悟はあるか?と。

 『ナルス、ハンス
  お前達は、どうする?』

 私の質問に、2人は予想外の答えを出した。
 
 『私達は………
  アレクシス兄上の花嫁が
  兄上の卵を産んだなら

  借り腹をさせていただきたい
  と、思っております

  また、カルスレイド兄上の
  花嫁が卵を産んだ後に

  借り腹をさせて
  いただきたいのです

  勿論、サルトレイス兄上や
  タンタロス兄上の後で充分です

  さすが、アレはちょっと………』

 そうか、お前達は、私とカルスレイドの両方に媚を売ると決めたのだな。
 私とカルスレイドに、逆らう意思は無いと………。
 さて、ここは、恩を売るという気で許可してやるか。

 『そうか
  私は、かまわんぞ』

 私が、あっさりと許可したが、カルスレイドはどうするのだろう?
 同腹のサルトレイスと違って、借り腹はイヤだと狭量な態度を取るだろうか?さて、どうする?

 『アレクシス兄上が
  許可なさったのに

  私が拒否したのでは
  示しがつきませんので

  許可します』

 面白がっている私の前で、カルスレイドも、あっさりと2人の申し出をうけた。
 なんだ詰まらんな……少しはもめると…思ったのに………。
 正式な夫になる私とカルスレイドが許可したので、タロスもサルトレイスも黙っている。
 そうだな、決定権は、私とカルスレイドにあるから諦めているのだろう。

 『『兄上、ありがとうございます』』











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