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召喚されちゃいました
342★地位に対する義務と責任はキツイです
しおりを挟む強い懇願が混じるアラン様の言葉に、私としても逆らう気はないですよ。
ただ、やっぱり、確認しないとダメだよね。
私の行動のセイで、やっぱり処罰されるんでしょうか?
護衛達におとなしく守られるのも、また義務なんですね。
「ランドール様、今回のコトも
処分対象になるんですか?」
「当然です
何の為の近衛騎士ですか?
皇族を守る為に
その身命を賭す者達を
近衛騎士と呼ぶんです
それでも、シオンの
《魔力量》を基にした魔法に
彼らの《魔力》や《能力》では
対抗できないと思うので
今回は処分を見送りました
貴女は、皇族の義務を
行使したと思っていたから………
それにあの場に居た者達では
貴女に意見を具申する
地位が無かった
それに貴女の《能力》や
《魔力》にかなう者も
いませんでした
だから見送ります
貴女に意見し命令出来る者は
私と父上達だけですから………」
アラン様の言葉に、ちょっとホッとします。
やっぱり、私のセイで処分される人がいるのはイヤです。
そして、理由付けしてでも、私のこころを優先してくれるアラン様大好きです。
でも、やっぱり自分から……その…お礼を込めて…チュッてするのは恥ずかしいんです。
「えっとぉ………」
どうやって感謝の気持ちを……と思ったら、アラン様がとんでもないコトを言い始めました。
「ああ…シオン…いっそ
抱いて孕ませた方が
良いのでしょうか?
それとも、私の宮に
閉じ込めた方が
良いのでしょうか?」
思っていたより、アラン様を追い詰めていたようです。
でも、閉じ込められるのはイヤです。
アラン様と何時でも何処でも、一緒に居たいんです。
帰って来るのを待つだけなんて、絶対にイヤです。
「ランドール様、ごめんなさい
以後、騎士達に守られます
だから
このままにして欲しいです
私は、ランドール様の隣りで
ランドール様と一緒に
戦いたいし守りたいんです
そして、一緒に生きたいし
逝きたいんです
ひとりで待つなんてイヤです
黄泉路の旅も一緒に………
冥府でも一緒に居たい……」
一生懸命、私の思いをアラン様に告げます(爆)。
恥ずかしいけど、これは私の本音です(キリ)。
「はぁ~………
私も貴女には甘いですね
今回だけですよ
処分は一切しません
それで良いですか?」
「はい」
頷いてから、疑問に思ったコトを聞く。
「他の側妃達も
あの王女達と
同じ扱いですか?」
「当然、同じ扱いです
側妃達が産んだ皇子達は
このまま帝国で
飼い殺しにします
伯爵以下の貴族達で
跡取りが娘しかいない家に
押し付けます
勿論、皇族としてではなく
単なる貴族
それも、外国籍の貴族として
婿入りさせます」
「臣籍降下とは
扱いが違うんですね?」
「臣籍降下は
皇族が皇族籍を離れて
臣下に降りるものです
彼らは陛下の子
皇子としての地位を剥奪して
他国の王女の生んだ
移住者という存在として
臣下に婿入りします」
「では、皇族としては
扱わないというコトですか?」
「ええ、皇族というか
貴族としての義務の
魔物達の討伐を
真面目にしていませんでした
彼らは
騎士団に所属しているから
任務として魔物討伐に
出ていただけなんです
本来は、皇子として
皇家直轄領や辺境領の
魔物討伐に行く
義務があるんです
それを、彼等は
全くしていませんので………」
アラン様の言葉を聞いて、その認識であっているか、確認の意味で言ってみる。
「皇子としての義務と責任を
果たしていないけど
騎士団に所属していて
騎士としての義務と責任は
果たしているから
ギリギリ貴族として扱う
というコトですね」
「そうですよ
これでも、かなりの温情です
彼等を下の貴族達の
《魔力量》の底上げとして
使う為に………」
その突き放した?言葉を聞いて、アルファルーラ帝国の皇族って、義務と責任を果たしてこそ皇族という、存在なんだって改めて思いました。
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