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召喚されちゃいました
330★あははは………アラン様がきちゃいました
しおりを挟むうふふふ………ですよねぇ~ご一行様に、そこまできつく眠りの魔法を掛けて無かったんですもの。
ったく、迷惑な存在よね、内心でチッと舌打ちする私です(怒)。
目を覚ました迷惑な王女は、私達を睨みつけています。
なんなんでしょうねぇ~私に対して怒っているんでしょうか?
この状況で何を言うつもりなんでしょうか?
すぐそこに、捕らえられた魔族達とハイワイバーンがいるんですけどね。
完全に、状況を認識してませんよね。
きっと、自分の思い込みだけで、訳の分からないコトを言うんでしょうねぇ~………溜め息しかでないわ。
もうこうなったら、ガン無視してアラン様の所に行きます。
迷惑なご一行様は、近衛騎士達に丸投げです。
って思って、私は歩き出しましたよ。
マジで関わりたくないんです。
「そこの不細工、私が話し掛けているのに
何処へ行こうとしているんじゃ
私を無視する出ない
不敬じゃ」
ああもう面倒くさいって思っていたら………。
何時現れたのでしょうか?
私は、アラン様に抱きこまれていましたよ。
うっきゃーアラン様が、来ちゃったよぉぉぉ~マジでヤバイ(大汗)。
予定時間になっても、私は転移して来ない。
ハイワイバーンが宮に現われた。
挙句の果てに魔族達まで出たから………。
別のところで、戦っていたアラン様でも、私が心配で来ちゃいますよね(冷や汗ツッー)。
でも、アラン様の腕の中ってすっごく安心できます。
アラン様の怒りやお仕置きは怖いけど、それとは別に思わずアラン様にスリスリしちゃいます。
そんな私を抱き上げて何度も軽く口付けてから、アラン様は蕩ける様な甘い笑顔と声で話し掛けてくれました。
「シオン、良かった無事で
あまりに遅いので迎えに来ましたよ
こんなコトになるんだったら
貴女に、転移魔法を教えておけば
良かったと後悔しました
はぁ~…シオンが無事で
本当に良かった
怪我は無いですか………
この魔族達と、ハイワイバーンを
処理したのは貴女ですね
か弱い貴女に
魔族達と戦わせてしまうなんて
私の判断ミスです
魔族達が現われた時点で
貴女を迎えに行くコトを
優先すれば良かったと………」
アラン様の表情と声が、だんだん暗くなってきたので、慌ててしまいます。
このまま暗くなったら、魔王モードのアラン様が降臨してしまいます。
そうなったら、どんなお仕置きになるかって想像したくありません。
だから、私は責任転換をしますよ。
あの馬鹿王女が悪いんですから………どうなろうと知りません。
勿論、表向きの名前で呼びます、アラン様っていうのは、2人だけの時の名前ですからね。
「ランドール様、私は無事です
それよりも
ランドール様が怪我してなくて
良かったって思います
この慮外者達が、ここに居なければ
予定通りに避難できましたのに………」
私の言葉に、アラン様はこの場に居ないはず………というか、居てはいけない、アレンドラ王国の王女に冷たい視線を向けます。
私に向けて蕩けて甘い表情をしていたアラン様だったのに、今は、傲岸不遜で冷酷無比の俺様皇子様って感じの表情になっています。
これはかなり怒っていますね。
「フレデリカ、何故、こんなモノが居る?
私の宮に入る許可を与えていない者が
なぜ、こんなに私の宮に居るのだ?」
私も、それは疑問でしたので、うんうんと思わず頷いてしまいます。
勿論、その理由なんて、あの言動からして知る筈のないフレデリカさんも、とても困惑という表情を作ってアラン様に答えます。
「私も詳しくは存じません
ただ、魔族達の襲撃がありましたので
安全な場所に避難したくて
この宮に、勝手に許可なく
入り込んだと思われます
詳しい事情は、近衛騎士達に
お聞き下さいませ
本人は、アンジェリーナの姪で
アレンドラ王国の第1王女だと
言っております
その他に、本人曰く
アンジェリーナの第1皇子
(=きらきら皇子(仮)アレクシス)の
正妃になる為に
このアルファルーラ帝国に来たとも………」
もしもしフレデリカさん、アンジェリーナ様とかアンジェリーナ妃殿下とかって尊称を付けないんですか?
もう、そういう立場では無くなったってコトですか?
私は、その情報を聞いてませんけど………。
でも、会ったコトも無い名前しか知らないヒトなのでどうでもイイけどね。
「ほぉ~………アンジェリーナは
随分とまた勝手なコトを
しようとしていたようだな
兄上に、臣下に下賜されるか
故国に帰るかを、選べと
きつく申し付けられたというのにな
アレンドラ王国から来た王女一行は
アンジェリーナを迎えに来たという
名目だったはず
そして、アレクシス達も
卵を産ませたコトのある
令嬢達のどれかと婚姻して
臣籍降下する予定なのだが
故に属国の王女を娶るなぞ
あり得ない………」
「皇妃である叔母上を呼び捨てに………」
「控えろっ、この慮外者が
其方達に、ランドール殿下は
直答を許可しておらぬ
勝手に話し掛けるなぞ
言語道断
本当に、属国では
どういう教育をしているのやら
ちゃんとした、属国の王族としての
教育を施していないとみえる」
「なっ…私は……」
「何を勘違いしているのか知らぬが
アンジェリーナは皇妃ではない
勝手に皇妃を詐称していただけだ
残りの側妃達と立場は変わらぬ
皇子を産んでも
きちんと教育も出来ない役立たず
その上で、容色も若さも衰えてきた
流石に忍耐強い兄上も飽きて持て余した
それ故に、臣下に下賜されるか
故国に帰るかを、選ばせたのだ
アンジェリーナの皇子達も
側妃の皇子達も
皇位継承権剥奪の上で臣籍降下する
残りの側妃達も故国に帰ると決まった
私には、シオンがいるし
他の皇子達は召喚した花嫁を娶る
故に、属国の《魔力量》の無い
王族としての常識も寿命もの無い
劣性遺伝子の塊りの王女なぞ
このアルファルーラ帝国に必要ない」
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