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召喚されちゃいました
308★ごめんなさい、未来の召喚される花嫁さん達
しおりを挟むアラン様の用意周到さに、私は思わず聞いてしまいます………イケメンの上にデキル男、本当にイイ男です(ポッ)。
「もしかして、騎士達との訓練や魔物討伐時の
脱水症や熱中症対策の一環で
何時もインベントリに入れているんですか?」
私の問い掛けに、アラン様はクスッと笑って頷いて言います。
ああ、本当に目の保養ですよ、いやマジで………。
これでヤンデレが酷くなければもっと助かるのですがねぇ………はぁ~。
アラン様、フルトランスできる竜人ですから………ラノベあるあるのそのものですよ。
「ええ、入れていますよ
氷もある程度は作って入れてあります
魔物との戦闘後だと、繊細な魔法が使え無い時がありますので
氷魔法の使える者達は、それなりの量の氷を作って
インベントリに入れて置くのは常識ですよ
これは、以前に召喚した花嫁から教えてもらったコトの1つですね
このお陰で騎士達の生存率が上がりましたよ」
私の質問に、アラン様は爽やかに笑って教えてくれました。
が、その内容は、割と切実な理由でしたね。
横着するためでは無く、脱水症や熱中症対策ですか。
それも、以前に異世界召喚された花嫁が教えてくれた常識………。
こっちでは、その知識でも充分に役に立つんですね。
でも、それで行くなら歴代の花嫁の持ち込む知識は、この帝国の発展に寄与していたってコトですよね。
単なる花嫁ってアラン様は言いますが、実際は知識も欲しいんじゃないでしょうか?
ごめんね、これから異世界召喚される花嫁さん達。
私は、知識の出し惜しみはしない予定なんですよ。
せっかく持ち込んだUSBメモリに入っている知識なので、プリントアウトか、私の魔法で紙に文字で全部残す予定なんです。
それを、どう使うかの判断はアラン様達に任せる予定でいます。
ラノベあるあるの《水晶》や《魔石》記録媒体にするのも有りだと思いますけどね。
それをさせてもらえればですけどね。
「静香は、そんなにあちらの世界の知識を持ち込んだんですか?」
もう独り言をどうのこうのと言う気力が無くなりましたよ。
ついでに、せっかく出してもらったんたから、バニラアイスクリームを食べるコトにします。
でも、イチゴシャーベットにも未練があります。
ここは、アラン様にも手伝ってもらい食べちゃおうと思います。
「バニラアイスクリームをいただきます
でも、イチゴシャーベットも食べたいので
アラン様付き合ってくれますか?」
「勿論ですよ」
アラン様は、私の言葉に蕩ける様に甘く微笑んで答えてくれました。
そこまでは、良いんですよ、そこまでは………。
なのにどうして、私はアラン様の膝で、差し出されたスプーンにのっているバニラアイスクリームを口にいれているんでしょうか?
普通のサンドイッチとかチーズケーキとかだったら、求愛給餌も我慢しますよ。
でもね、今食べているのは、アイスクリームなんですよ。
ココ大事なコトなんで、もう1度言います。
バニラのアイスクリームを食べさせられているんです。
これは、絶対に求愛給餌に向きませんよ。
断固として自分の手で食べますよ。
その方が絶対に美味しいんですもの。
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