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召喚されちゃいました
263★ワイバーンの上位種は滅多に見かけないようです
しおりを挟む私の問い掛けに、アラン様も過去の討伐を思い出したのでしょう、無意識になるほどという風に頷いて………。
「ああ……そう言えば、コカトリスなどは鳥型の魔物ですが
飛べないので、地上を走って襲って来ますね
確かに、足は太くて長いですね
そうですか、この特殊体のワイバーンも
地上で素早い動きのできるものなんですね
静香は、コカトリスを見たコトも戦ったコトも無いのに
その特徴を知っているんですね
私の静香は、本当に賢いですねぇ~
その上で私達の知らない魔法も創造して使えるんですから………
だからこそ、貴女を誰もが欲しがります
私は貴女をさらわれない様に、気を付けないといけませんね」
あはは~やっぱり魔物って単語を説明に入れると、アラン様の理解が早いですね。
でも、賢いとか魔法が凄いっていうのは、単に知識量によるコトだから………私は、そんなに凄い人間じゃ無いです。
ここは、アラン様の賛辞や心配はスルーして、ワイバーン関連の説明をしますよ。
「たぶんそうだと思います、アラン様
普段、戦っているワイバーンとは違う戦い方をしなければならない
ってコトは、慣れるまでに被害が出ますよね
それがわかっていたから、魔族達は、誰も騎乗していなかったし
側に浮かんでもいなかったんだと思います
それと、通常のワイバーンとは、角の形状が違います
前に向かって生えていましたから…………
あの角で…獲物を突き刺す可能性が…かなり高いと思います
それと、発情期にメスを争う時にも、使っていたと思います
それも、地上で戦っていたと思いますよ
大事な羽を傷付けない為と、魔法を使って戦わない為にもね
だから、彼らは、通常のワイバーンよりも頭が良いと思いますよ
性質は、通常のワイバーンと一緒でしょうけどね
肩とか首筋に、鋭いモノで付けられた擦過傷がありますから………」
これは、近くでこのワイバーン達を見て思ったコトですけどね。
アラン様は、私の説明を聞いて、ワイバーン達の首や肩を見詰めています。
そして、私に軽く口付けてくれました。
「本当に、静香の方が冷静ですね
私は、この滅多に見かけない上位種のワイバーンを
手に入れられるというコトに興奮していて
体の傷を見逃してしまいました
私もまだまだですね」
アラン様の言葉に、私はちょっと首を傾げてしまいますよ。
だって、私の色々な知識と判断能力は、日本の教育と豊かな情報のお陰なんですもの。
こっちの知識しかないアラン様達に対して、見事なチートですよ。
それに、私はアラン様のお役に立ちたいんです。
何時も蕩けるような優しい瞳で私を見詰めてくれて、甘く切ない声で愛を囁いてくれるアラン様の愛情が、何処にも行かない様に………。
超絶美形の皇子様っていうか皇太子様で、帝都騎士団の団長なんですよアラン様は………。
本当なら、超優良物件で引く手数多(ひくてあまた)なんですよ。
それが、チビでブスでデブでロリ?という三重苦を超える四重苦の私に引っかかってくれいるんですよ。
これは、頑張るしか無いじゃないですかぁ~………。
異世界からの花嫁だって言っても、それに胡坐(あぐら)をかいていては、周りの人達だって、イイ気はしないって思います。
大人しくって謙虚なくらいでちょうど良いんです。
ここは、前向きに頑張る私をアピールしますよ。
ワイバーン達に、さっさと隷属魔法をかけます。
そして、お米をコピーするんです。
ほかほかご飯が、私を呼んでいるんですよ。
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