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召喚されちゃいました

258★《魔石》を使ったAIと隷属魔法を試してみようと思います

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 じゃない………私ってば、何やってんのぉ~………。
 わざわざアラン様に連れられて上空に来たのは、ワイバーン達を帝都騎士団の訓練場に降ろす為だったのにぃ~………。

 なのに私は、ついつい初めて見たワイバーンに夢中になっていたわ。
 ここは、さっさと移動させますよ。

 なんてことを思っていたら、また、口に出していたみたいです。
 アラン様が、私に何時もの様に甘く囁いてきます。

 「静香、そんなに焦らなくても大丈夫ですよ

  幸いなコトに、魔族は居なかったし、捕獲したワイバーン達は
  かなり深く眠っているみたいですから………

  訓練場に降ろしてから、色々と考える時間もあると思いますよ」
 
 「………」

 きゃーアラン様ぁ~どうして、耳を齧ったりしながら喋るんですかぁ~………これじゃ言い返せませんよぉ~(爆)。
 ついでに、私の独り言をまた放置してくれましたね(号泣)。

 無意識で独り言を言ってしまうから、注意して欲しいって言ったのにぃ~全然聞いてくれないって酷いですよ(恥)。
 ちょっと怒っても良いですよね。

 だから、私は、むっとした顔で、ワイバーン達に魔法を掛けて訓練場までヒョイーッと運び、ふんわりと降ろしました。
 結界の中を無重力状態にしていたので、簡単に運べたんですよ。
 そして、私はアラン様に話しかけます。

 「アラン様、ワイバーン達は、全て風魔法を使っているみたいです
  それに、体色と同じ魔法を使えるみたいです

  だから、AIの代わりに使う《魔石》は
  風の《魔石》と体色の《魔石》の2個必要ですね」

 「わかりました
  風の《魔石》を大量に用意させます
  アルフレッド、紫音の言う通りに《魔石》の用意を………」

 私の要求をあっさりと受け入れたアラン様は、乳兄弟のアルフレッドさんに命令します。
 それに、アルフレッドさんは、騎士の礼をして答えます。

 「はっ………」

 アラン様とアルフレッドさんの姿に、一瞬の萌えを感じてしまいましたよ。
 でも、アルフレッドさんは、さっさとグリフォンに騎乗して、アラン様の宮に向かって飛んで行ってしまいました。

 勿論、部下の騎士様達が、グリフォンに騎乗して付いて行きましたよ。
 その姿を思わず見送っていた私に、アラン様が、話し掛けてきました。

 結構、大きな宝箱を開いて、アラン様の2番目の乳兄弟イグナシオさんが差し出しています。
 重くないのかな?って思ってしまいます。

 「静香、ここに用意させた《魔石》では
  風の《魔石》は、数が足りないと思いますが
  試しに、使ってみて下さい」

 「はい…アラン様の髪の色の《魔石》を使いたいと思うので………
  青い体色をしたワイバーンに
  AI魔法と隷属魔法を掛けてみますね…」

 私は、アラン様にちょっと説明してから、青いワイバーンを結界の中から引っ張り出しましたよ。
 もう一度確認してみても、ワイバーンは深く眠っています。
 これなら、大丈夫でしょうね。

 私は、緑色の《風の魔石》と青色の《水の魔石》を、大量に《魔石》を入れた宝箱から取り出しました。
 次に、その2個の《魔石》に私の血を1滴づつ垂らしましたよ。

 これで、私の魔法がこの《魔石》につるんって入ると思うんです。
 ちょっと厨二病っぽいですが、ラノベで読んだコトがあったような気がしたので試しましたよ。

 だって、鰯の頭も信心って言うんですから、コレで良いと思います………たぶん、きっとね。
 ってコトでさっそくワイバーンの角と角の間に、《魔石》を入れようと思ったんですが………。








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