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召喚されちゃいました

196★アラン様、乳兄弟多いですね

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 どうやってあの時の騎士様達と、会話したら良いのでしょうか?

 なんて考えていたら、6人の騎士様達が私達の前に並んでいた。
 私ってば勘違いしていましたね。
 フレデリカさんてば、5人じゃなくて、6人産んでいたんですね………凄いです。

 じゃなくて、まずはアラン様の乳兄弟達と挨拶をしましょう。
 でも、私が直接話しても良いかわからないので、アラン様に小声で聞きます。

 「アラン様
  彼らと直接話しても
  良いのですか?」

 「良いですよ
  ただし、私が彼らを
  紹介してからですよ」

 「はい」

 「アルフレッド、自己紹介をしろ
  その後、弟達を紫音に紹介しろ」

 「はっ」

 アラン様に騎士の礼をとってから、アルフレッドさんは私に騎士の礼をとって言います。

 「初めまして
  コンクパール伯爵の嫡男
  コンクパール子爵
  アルフレッド・サランドルです

  帝都騎士団にて
  団長主席副官を
  拝命しております」

 「………」

 私は、無言で頷くだけにしました。
 今日、アラン様に紹介された人達に、私は無言を通します。
 だって、コッチのマナーがわからないんですから、これはしょうがないんです………ってコトにします(脂汗)。

 嫉妬で真っ黒になったアラン様に、悪戯されるのは御免です。
 だって、どこ…というか、どんな言葉が地雷になるか判らないんですもの。
 ただ、私が声をかけたってだけで、ちゅどーんっの可能性もあるんですよ(大汗)。

 でも、アニオタでもある私にとって、アルフレッドさん声は、魅惑のバリトンボイスで、つい色々なアニメのキャラクターを思い出してしまいます。
 それに、細マッチョのイケメン騎士様なのも良いって………つい、BLを妄想しちゃいますよ。
 不味い、この場で萌えは危険です。

 意識を切り替えて考えて見ると………彼は、女性に物凄くもてそうですね………私の主観ですけどね。
 こっちの基準とは、ちょっと違うようですけど………しらんがな。

 でも、アラン様に相手がいないからって、自重していそうな気がします。
 実際はどうなんでしょうか?
 後で、アラン様に聞いてみましょう。

 だって、どこかの乙女ゲームの設定?……みたいな感じがするので、わくわくしちゃいます。
 そんな私の目の前で、アルフレッドさんが弟達を紹介し始めます。

 「私の隣りにいるのは
  弟のイグナシオ・セドリック

  その隣りにいるのは
  エリオット・ソードルスです

  この2人もランドール様の
  副官をしております」
 
 「………」

 うん…その騎士服でわかりますよ………というコトで、頷いておきます。
 ちなみに、アルフレッドさんに名前を呼ばれるとすかさず、イグナシオさんが、一歩前に出て騎士の礼をとってくれる。
 私は、それに軽く頷く。

 その後に紹介されたエリオットさんも、騎士の礼をとってくれる。
 3人のイケメンに、騎士の礼をとってもらった私は、モブのぽっちゃり子………なんかいたたまれない。
 乙女ゲームのワンシーンな感じなのに………主役が違うでしょ……ヒロインは何処よ。

 モブのぽっちゃり子には、重すぎるポジションですよ………うわぁぁぁ~ん…泣いていいですか?
 ヒロインかもぉ~ん………アラン様以外を回収して行って下さい。
 私は、アラン様さえいれば良いです………他はいりません。

 逆ハーなんて御免です………そんな無駄な体力ありませんもの(涙)。
 アラン様だけで、精いっぱいなんですよ。
 絶倫疑惑が、真っ黒なヤンデレ化が、進化しそうなアラン様のものすごぉ~くおもぉ~い愛だけでいっぱいいっぱいですもん。

 じゃなくって、挨拶が簡単で良いわぁ~………いや、本当に。
 こっちの騎士の礼には、貴婦人の手に口付けるっていう習慣が無いので、物凄ぉ~く助かっているもの………あったら、アラン様が怖かったわ。

 主に、精神的に大助かりですよ。
 その風習が無い原因が、嫉妬深い夫や婚約者のセイっていうのは、今だから笑えるわね。

 そう言えば、アラン様とお茶している時に、つい聞いてしまったのよねぇ~………。
 だって、超絶美形のアラン様が、私を愛しているって…私がアラン様の唯一の番なんだって言われて………。
 つい乙女ゲームみたいだって思ってしまい………。

 乙女ゲームの定番、騎士様による手の甲への口付けを、アラン様が帝都騎士団の団長だから、つい思い出しちゃったんだよねぇ~………。











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