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召喚されちゃいました
195★とにかく、話しをずらしてくれるんで困ります
しおりを挟むじゃなくって、危ない危ない………アラン様ってば、恐ろしいわ。
ここに至ってやっと、私は話しがそらされたコトに気付きました。
私がしたかったのは、あの時、ハーフトランスした騎士様達の今の状態の確認なの。
ついでに、顔と名前も一致させたいわ。
モブのデブス………げふんげふん…モブのぽっちゃり子の私を護衛してくれる人達なんだもの、少しは愛想良くしたいわ。
本当に魔族の襲来があった時に、私を守る人達なんだから………。
守るのに値しないって思われたら………かなりヤバいわね。
私の地位って、所詮はアラン様の腐った愛情が保証しているだけだもの。
私だったら、こんなブスの為に命を張るって無いわぁ~って思うもの。
それなりに会話してお互いに名前がわかり、個人識別をしているなら………なんとなく、死んだら嫌だなって思ってもらえると思うけど………。
色々とぐるぐる考えていたので、私は何も言えなくなりました。
「………」
そんな私を、アラン様が嬉しそうに愛しそうに見ています。
なんで、そんなに嬉しそうなんですか?
この時も、私は、アラン様が遮音壁を張っているなんて気が付いていませんでした。
だって、私を紫音って呼んでいたから………ついでに、思ったコトの大半を口から垂れ流ししていたコトも………私ってバカですね。
ああ、我ながら懲りない………本気で不味いですよね、いや、本当に(汗)。
そして、私のアラン様への愛情と、魔族への恐怖も聞いたアラン様は、ひとつ溜息を吐きだして言ってくれました。
それでも、かなり嫌そうな顔をしていましたけどね。
たぶん、この時に遮音壁を解いたんだと思います。
ダメじゃん私、もう少し魔法を使っているかというか魔法の気配に敏感になろうよ、って思いました(泣)。
「紫音、私の乳兄弟兼副官です
彼らは、フレデリカの子供達です
アルフレッド・サランドル・コンクパール
イグナシオ・セドリック・コンクパール
エリオット・ソードルス・コンクパール
前に出なさい」
アラン様のお許しが出たので、私は騎士様達に視線を向けました。
白に金の縁取り模様が刺繍されている騎士服を着た騎士様達が、大量にいるのが目に入りました。
彼らが、近衛騎士様なんですね。
でも、ラノベの近衛騎士様達と違って、細マッチョではなく、しっかりみっしりと筋肉の付いたごついまでは、ぎりぎりでいって無い感じの近衛騎士様達でした。
かろうじて、ゴリマッチョではありませんでしたよ(笑)。
うん、確かに実戦の多い帝都騎士団の騎士様ですねって思いましたよ。
アラン様が呼んだ3人は、緑色に金の縁取り模様が刺繍された騎士服を着ていました。
ここに居る近衛騎士達と違って細マッチョでイケメンでしたよ。
アラン様も同じ騎士服を来ていますから、帝都騎士団で間違いないです。
でも、フレデリカさんに似ている部分って無いですよぉ~…残念です。
この3人は、アラン様の側近ですよね。
私の護衛騎士様は、どなたなんでしょうか?
たぶんに伯爵家以上の次男以下の人達が付くんですよね?アラン様。
そう思っていても、確かめる為の質問はします。
「アラン様、彼らが
私の護衛騎士なんですか?」
私の問い掛けに、アラン様はにっこり笑って否定してくれました。
「いいえ、この3人の弟達が
紫音の近衛騎士隊長と
副長になります」
へぇ~フレデリカさんって、5人も子供を生んだんですね。
すっごいなぁ~………って確か卵で産むっていうから、そこまで大変じゃ無いのかな?
後で、出産はどの程度つらいのか聞いてみようかな。
妊娠期間も聞いてみたいなぁ~………つわりがあるのかも聞かないと………なにせ、卵で産むんですから、未知ですよ。
あっちでの知識は役に立たないもの………はぁ~(困)。
なんて、色々と考えながら、私は首を傾げます。
「誰?」
そして、アラン様は、また名前を呼びます。
「カールルイス・ダルトン・コンクパール
クリストファー・ツァーリー・コンクパール
サジタリウス・テオドール・コンクパール
前に出て、兄達と並びなさい」
「「「はっ…」」」
アラン様の言葉に、短い答えがあり近衛騎士達の中から、3人の騎士様が前に出てきた。
ここは、伯爵以上の階級は、美形しかいないのか?って思ってしまいます。
もっとも、アラン様は、陛下と先代皇帝に溺愛されて、次期皇太子なんだから、それに仕える者達は、高位貴族出身なんだから、それも当然でしょうねぇ~………。
でも、モブでぽっちゃり子な私に、美男美女を仕えさせるって何の拷問ですか………くっきりと、違いがわかってしまうでしょう。
自分で言って、落ち込んじゃいますわ。
じゃないわ………アラン様ってば、私が騎士様達と会話して、身体の調子を聞きたいって言ったのに、また話しをずらしてくれましたね。
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