203 / 378
召喚されちゃいました
190★女性陣から馴染みある視線を感じました
しおりを挟むアラン様は、そんな私の顔中に口付けをしてから、ローズクオーツ伯爵夫人エレイン・アリスさんに話しかけました。
「紫音の側に一番いると思う
侍女長のローズクオーツ伯爵夫人
エレイン・アリスだ
当分の間はフレデリカと一緒に
紫音に仕える予定だ
挨拶しろ」
アラン様の命令にエレインさんは、淑女の礼カテーシーを綺麗に決めてくれた。
私もこんな挨拶をしなきゃいけないのぉぉぉ~………無理って思ったわ。
でも、マナー教育で覚えるしかないんでしょうねぇ~……はぁ~溜息しか出ないわ。
なんて、現実逃避していたら、エレインさんが私に話しかけている。
やばっ………アラン様になんて言ったか聞いていない。
うっ………女性の受け答えの参考になるはずだったのにぃ~………(泣)。
ここは、意識を彼女に集中します。
「初めまして殿下のそのご尊顔を
拝見する名誉を得ました
クオーツ伯爵が娘
ローズクオーツ伯爵夫人
エレイン・アリスと申します」
「………」
ここは、公平にってコトで、無言です。
それに対して、エレインさんは、にっこり笑ってくれます。
んっ、この笑顔って………私を滅茶苦茶構ってくれた同人誌サークルの恵美姉さんとなんか良く似ています(汗)。
小さくて可愛いペンギンや小爪カワウソ、ビーバーやフェレット達をこよなく愛するあのお姉さんと………。
ゾクゾクするって思いながら見ていると………。
「殿下、明日から
この宮の侍女長となりますので
何なりとお申し付けください
また、後ろに控えし者達は
フローライト公爵夫人と
我が母クオーツ伯爵夫人と
私が選んだ侍女でございます」
エレインの言葉で、そこにいた侍女達を見て………同好の士を集めただけじゃんって思ってしまいました(涙)。
まぁ~ねぇ~………ブスでモブでぽっちゃり子な私を、小さくって可愛いって思ってくれる貴重な人材なのは確かですが………(自棄)。
アラン様との争いがありそうでちょっと………って思います。
でも、私をブスとかってバカにした視線を向けないのは安心です。
そう思って諦めますよ。
「そう………色々と………
………あるでしょうが
フレデリカに聞いて………」
私は、挨拶が苦手なんですよ。
だから、言葉を濁します。
アラン様を見たら苦笑していたので、これで良いでしょう。
するとアラン様は、私を抱いて立ち上がります。
はて?何処に行くんでしょうか?
これで挨拶が終わりっていうのは………はい、ないですよね(涙)。
「紫音、この宮にも
騎士達の訓練場や騎士の
居住棟兼執務棟などが
併設されているので
見に行きましょう
そこで、紫音の騎士達を
紹介します」
「はい」
やっと、この気が休まらない空間から外に出れると思った私は、つい嬉しくてアラン様にぎゅっと抱き付きました。
ついでに、アラン様の頬に自分から口づけました。
御礼に濃厚なベロチューを………意識が………。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
5,600
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる