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召喚されちゃいました

176★閑話 大好きなアラン様にバレンタイン・中編

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 明日は、私がこの世界で勝手に決めたバレンタインデーなので、アラン様と一緒に行った帝都騎士団内は、どこかわくわくした雰囲気でした。
 一応、バレンタインというモノが、どういう趣旨のモノかは告知してあります。
 勿論、その成り立ちから、現在にまで伝わる過程での変化まで………。
 要するに、義理チョコから御礼チョコまで色々なモノがあると………。

 だから、貰える確定のアラン様は、騎士団員達の様子を、苦笑して見ています。
 私が首を傾げて、アラン様を見上げると………。
 ちょっと黒いオーラを纏って、アラン様が私の耳元で言います。

 「アレ等が、ワクワクしいても
  恋人がいる(確実に貰える)者は
  そんなに多くないんですよ

  告白される可能性はかなり低いんです
  かわいそうですけどね

  この部屋にいる騎士達は
  高位貴族出身の者か
  魔力量の多い貴族の子弟なんですよ

  静香の言う婚活に破れた
  負け犬の群れなんですよ

  まぁ~明日には、現実を知って
  大人しくなるでしょう」

 珍しく饒舌だなって思ったら………アラン様って、実は毒舌なんですね。
 でも、非モテのオタクだった私には、その批評はかなりイタイです。
 とても、切なくなってしまいますよ(涙)。

 「婚活に破れた
  負け犬の群れというのは
  酷くありませんか?」

 私の言葉に、アラン様はとても複雑そうな表情をしてから、蕩けるような瞳で私を見詰めて言ってくれます………ああ、私の方がその視線で蕩けそうですよ、はぁ~クラクラする。

 「私も、静香がいなければ
  あの群れの一員でした

  でも、今は関係ないので
  冷静に観察出来ますよ」

 ああそうでした………アラン様も拗らせるほどには、非モテ男だったんですね。
 負け犬の群れからいち抜けたが出来たから、安心して言っているだけなんですね。

 ここは、アラン様の気持ちを浮上させてあげるように、話しを持っていきましょう。
 ガンバレ私、ファイトだ私。

 「あのね、アラン様」

 「なんですか?」

 アラン様の素っ気ない答えと、ワクワクした表情に、私は内心で苦笑しながら言いました。

 「アラン様に、私は
  本命チョコをあげますけど………」

 「静香の告白も付いてきますよね?」

 すかさず、グレードを上げて来るアラン様は、俺様ですね。
 私は、ちょっと慌ててしまいましたよ。

 「もっもちろん、告白もつけますよ
  でも………」

 「何ですか?」

 ここで、騎士様達にもチョコをあげる予定があると告白する下準備をしましょう。
 バレンタインデーのチョコには、色々な意味があるってコトも………言ったはずなんですけど、もう一回言っておきます。
 なんか、忘れきっていそうなので………。

 「義理チョコや友チョコ
  身内チョコって言うのも
  あるんですよ」

 「………?」

 うっちょっと疑問という表情で、首を傾げるアラン様は、子供っぽくって可愛いわぁ~………って、やっぱり綺麗にデリートされてますね。
 ああでも、眼福ですよ………このスチル頂きました。
 そんな内心を隠して、私は説明を続けます。

 「職場関係者に渡すのが
  義理チョコです」

 「ということは、もしかして………」

 「はい、アラン様の想像通りです」

 「静香の手作りのチョコを
  アレ等にも渡すというんですか?」

 あれ?アラン様が嫌そうにしている。
 義理で渡される哀れな負け犬って思ったりしないんですか?
 ほのかに、嫉妬心が蠢いているような気がします。

 ここは、地雷を踏む前にちゃんと説明して納得してもらいます。
 魔王様バージョンのアラン様は、いただけないので………。

 「だって、チョコを1個も貰えずに
  堕ち込んだ騎士がいたら

  アラン様の仕事に、結構な支障が
  出るかもしれないじゃないですかぁ~………

  そこに魔族や魔物が出たらって思うと
  チョコの一つや二つ騎士達にあげるのは
  必要経費って思うんですよ

  落ち込んで能率の落ちた騎士達に
  アラン様が足を引っ張られると
  私との時間が減りますよね

  それでも………ダメですか?」

 お目目をウルウルで、頑張ってみましたよ………美少女じゃないんで、フィルターかかっているアラン様にしか効きませんけどね。
 自分でも、イタイことをしていると思いますが………。

 「そう……そういう理由なら
  許可しますよ

  静香の1番は何時も私なんですね
  嬉しいですよ」

 はぁ~良かったアラン様が納得してくれたわぁ~………。
 ついでに、どんな物を上げるかも説明します。
 ちょっと不安はありますが………。

 「それと、宮で働いている
  フレデリカ達にも

  みんなで分けるようにと言って
  チョコチップクッキーやパウンドケーキ
  ドーナッツやチョコをかけた果物などを
  あげる予定なんです

  箱や籠に入れてドンッという感じで
  渡すつもりです

  あと、お父様達やオジ様達やオバ様達にも………

  でも、アラン様にあげるチョコは
  1種類ごとに箱に入れて
  包装紙に包んでリボンをかけます

  みんなにあげる予定のチョコは
  全種類纏めた箱に入れて
  味見が出来るようにしました

  アラン様だけにあげるチョコは
  箱も包装紙もリボンも特別なんです

  だって、私のアラン様にあげるモノですから………」

 そう言ったら、アラン様は確認してきました。

 「今言った者達にあげるのは
  義理チョコや身内チョコですね

  静香の特別なチョコは
  私だけの物ですね」

 アラン様のご機嫌が本当に良くなっているわ。
 ここは、お強請りという、最終奥義を繰り出しておきます。
 私の身の安全の為に………。

 「はい、勿論私の本命チョコは
  アラン様の1個だけなんですよ

  だから、ホワイトデーのお返しを
  期待するのも、アラン様だけですよ」

 はい、バレンタインとセットのホワイトデーも説明してありますよ。
 これを言っておけば、アラン様のご機嫌は間違いなしですからね。

 「わかりました
  静香の為に、極上のお菓子を
  用意しますね」

 はぁ~何時もよりも、蕩けているアラン様の顔………眼福ですぅぅ。
 それに、来月の楽しみも貰いました。
 ありがとうございます………今夜は、静香ガンバリますって思いましたよ。

 「うふふ…期待してます」

 なんて昼間は言えたけど、夜、ベッドの側での会話は、滅茶苦茶ドキドキします。
 この日の為に用意したチョコは、全部箱に入れて台所に置いてありました。
 それを、私とアラン様が入浴中に部屋に運んでおくようにフレデリカさん達にたのんで置いたんです。

 その箱は、全部ベッドの上に、バラの花と一緒に置いておかれました(?)。
 そんな指示はしていなかったので、アラン様の腕の中で驚きましたよ。

 「………?」

 「こんなに、沢山…
  静香は私の為に作ったんですか?」

 「はい、色々と食べて欲しかったんです

  それと、私を置いて仕事に出た時に
  おやつとして食べて欲しくって………

  何時でも、私を思い出して欲しいから………」

 頑張りましたよ、バレンタインなんですもの。
 アラン様が喜ぶ言葉を口にして、驚いているアラン様の首に手をかけてちょっと伸びをして口付けました(爆)。

 「アラン様、愛しています

  あの6人の皇子や側近達に
  ガン無視でスルーされた私が

  この世界に、とどまっている
  その理由は貴方を愛したから………」

 えっと…ちょっと、いやかなり頑張りすぎたみたいです。 
 アラン様は、パチッて指を鳴らして、寝室にあるテーブルにベッドの上にあったものを全部転移させました。
 そして、私をベッドに降ろすと………。

 「静香、愛しています

  私の姫、私の番
  こんなに素敵な贈り物を
  貰ったんですから………

  今度は、私の愛を受け取って下さい」

 アラン様ぁ~…物凄い色気を出さないで下さいよぉ~………。
 うわぁ~んベロチューが気持ち良過ぎです。
 あっという間に、乙女の泉が決壊しています。

 気か付いたら、ネグリジェは消えていました。
 私もアラン様もすっぽんぽんです。
 当たっています、アラン様、濡れている堅いアレが当たっていますぅぅ~………。

 私のあそこにそんなに擦りつけないで下さいよぉ~………。
 アラン様の指で、くぱぁ~って割れ目を開かないでぇ~………。
 割れ目に気持ち良いように、堅いモノを擦りつけないで下さい。
 濡れ濡れなので、水音がします。
 
 「可愛い」

 嘘です…それは、絶対に嘘です…真っ赤になった私が可愛なんて………。
 うっわぁぁぁ~ん…私ってば全裸をお風呂じゃない場所で、アラン様に晒しています。
 恥ずかしくて死ねる気がします。
 なんども、経験しても恥ずかしいのは慣れません。

 頬どころか全身が、恥ずかしさで赤く染まっているのがわかります。
 何の意味も無いってわかっていても、思わず目を閉じてしまいました。 
 すると、アラン様の素肌が………私の素肌と触れあっているというか、べったり張り付いているのがわかります(ひぇー)。

 アラン様の裸の胸が、私の胸に触れているってことぉぉ~。
 なんて思っていたら、アラン様が、さっき開いた乙女の泉に指を……ツプリッ…って入れてくれました。

 心臓が興奮しすぎで止まってしまいそうです。
 逃げたい、それがダメなら、せめて、毛布を被って身体を隠したいなんて思っていたら、アラン様が甘く囁いてくれました。

 「ここは、静香に、私の愛を
  たぁ~ぷり感じてもらうまで
  頑張りますよ

  早く私の愛を認めてくれないと
  婚約式の前に 乙女の証しを散らすことに
  それも、良いと思います  

  静香はどう思いますか?
  このまま私がしたいって言ったら………
  ねっ…静香」

 この発言でいくと、バレンタインデーの私の告白で盛り上がって、2人で時間を忘れてぴーしたって、アラン様は言う満々な気がします。
 そんな恥ずかしいコト(私の初体験を今まで何度も我慢した、それを婚約式の前に)をされたくありません。
 
 「まっ…まさ…か…」
 
 ちょっと焦って蒼褪める私に、アラン様の麗しいアップが迫ってきます。
 思わず、私は目を閉じてしまいます。
 もう…条件反射になっている自分が嫌になります。

 でも、エロっぽいアラン様を、直視する勇気が無いんです。
 その顔を見たら、もうなんでも好きにしてって言いそうなので………。

 舌と舌を絡める濃厚な口付けをされて、私の意識は朦朧としてきます。
 だって、気持ち良いんですもん。

 彼氏いない暦=年齢な清らかな乙女の私に、色々なコトを教えてくれたのはアラン様ですから………。
  私の何処を触れば良いのかわかっているんですよねぇ~(ちくせう)。 

 だから、アラン様が煽ってくれると私の身体は、どんどん熱くなり乙女の泉が反応します。
 だって、とぉ~っても熱くて堅いアラン様自身が、私のクリちゃんを何度も擦ってくれるんですもの(号泣)。

 えぇ~え反応しちゃいますよ(大汗)………アラン様ってテクニシャン?
 あっちこっち弄られて…口付けされて…もう…呼吸もツライのにぃ………でも、もっと気持ち良くなりたいって思ってしまう。

 快感からくる感情の乱れで溢れている涙で、私の顔はぐちゃぐちゃです。
 その顔で、必死に訴えても、もっと泣いても、叫んでもアラン様は止めてくれない。

 そして、アラン様ってば、意地悪な好意?行為?なんだけど蕩けるような優しい顔してるの。
 なんで、おかしいよぉ~でも…気持ち良くって…つらいの…もう、ダメ。

 「あっ…あ…らん…さぁ~まぁ……
  もう…ゆっゆる…許して…ほっ…
  欲しいの…あっ…ら…ん…さま」

 苦しい呼吸を何とか整えながら、私はやっとの思いで言葉を紡ぐ。
 だって、これ以上は……清らかな乙女を捨てたいって言ってしまいそうなんですもん。
 私の全身で、アラン様の唇と舌が触れて無い場所ってあるの?って状態なんだよぉぉ~………。

 バレンタインのお約束なのかなぁ~………。
 アラン様ってば、それはそれは、綺麗な顔でやらかしてくれましたよ。
 私の神経が焼ききれそうなことを………。

 仰向けになって寝ていた私の顔から首筋、胸を愛撫して、おへそを舌で丁寧に舐めて快感を煽ってたどってくれたり………(恥)。
 乙女の秘密の花園も、クリも舐めて愛撫してくれましたよぉぉぉ~………(号泣)。

 勿論、私の太いフトモモもふくらはぎも足の指も、アラン様は、舐めてみる齧ってみるってしてくださいました(号泣)。
 もう、ひたすら快感地獄を味わって、私の神経は焼き切れました(爆)。

 つらかったのは、何度も、アラン様の愛撫を経験しているので、簡単に意識が切れてくれないという耐性が出来ているコトでした。
 ごめんなさい、時間が足りなくて、この辺でやめます………いや、本当にごめんなさい、恥ずかしいのでここまでです。
 後は、2人っきりの秘密です。









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