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召喚されちゃいました

171★お父様とお祖父様が待ってました

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 今回の入浴は、意識がはっきり有ったので、色々と辛い思いをした私です。
 昼食からは、考え事をしないで、真面目に食べて、きちんとダイエットをしようと心に誓いました。
 でも、ボンキュッボンになりたいとは言いません。

 せめて、お腹のお肉が摘まめないくらいにはなりたい。
 太ももの隙間が、はっきりわかるようになりたい。
 お尻は、きゅっとあがって欲しい。

 なんて、言い出したらきりが無いですね。
 ここは、食事制限と運動量を確保するように、努力するコトを目標にして頑張ります。
 なんて、思っていたら、アラン様が私を抱き上げて、浴槽に入ってくれました。

 「静香、さっきの話の続きですが
  例え娘でも、番である静香より
  大切な存在にはなりません

  それよりも、静香の手を奪う存在と
  認識してしまう可能性の方が
  高いんですよ

  生まれる前から、こんな風に
  子供達に嫉妬してしまいそうなんですよ

  困ったコトに………こんな嫉妬深い
  こころの狭い男ですが
  貴女を愛しています」

 きゃー何を突然言い出すんですかぁ~…アラン様ぁ………嬉しいですけど。
 でもね、できればもう少しロマンチックな場所で、告白して欲しかったなぁ~って思います。
 でも、アラン様からの告白は嬉しかったので、ここは、さっさと答えます。

 「アラン様、私も
  アラン様を愛しています

  それと、私達に、子供が生まれてから
  嫉妬するかしないかを確認しましょうね

  本当に嫉妬するようでしたら
  乳母を付ければ良いんです

  アラン様が、仕事で宮に居ない間は
  子供に掛かりっきりになります

  が、アラン様が帰ってきたら
  子供は乳母に預けます

  私は、睡眠をガッツリとらないと
  ダメになる人間なので

  夜は、絶対に乳母達に
  子供を頼んでしまうと思います

  子供より睡眠を選ぶ薄情な私は
  嫌いですか?

  母親失格でしょうか?」

 アラン様に話しながら、考えてしまいます。
 この宮の中で、嫉妬深い夫のセイで、子供の世話を昼間しかみれないって免罪符があるって、ものすごぉ~く楽よねぇ………と。

 だって、子育てってって、完全な3K(きつい、きたない、くさい)ですもん。
 全部を自分でするなんて、無理ですよぉ~………いや、やればできるでしょうけど。
 確実に、ボロッボロになるの間違いなもの………。

 だって、一子目って子育ての要領がわからないから、確実に私の色々が削れるよ、間違いなく。
 たとえそれで痩せられたとしても、全然嬉しくありません。
 もともとのスペックが、美少女からほど遠いんですから………。


 というコトで、どうやら私もアラン様が1番で、子供は二の次みたいだわ。
 私って、本当にアラン様の番なんだわぁ………好きな人が1番。
 だから、この世界に召喚されたんだって思えるもの。

 そして、私がアラン様の番なら、一緒に召喚された彼女達も、きっと誰かの番のはずよね。
 その相手は、魔力量の多い皇族だわ………うん、間違いないわ。

 たぶんに、あの外見だけキラキラした皇子様達以外のね………いや、アラン様があれだけ言うんだし、魔力量は確実に低いだろうからね。
 はぁ~今は、彼女達について考えるのは、これぐらいで良しとしましょう。

 お父様というか、皇帝陛下に会うコトを考える方が良いわ。
 なんて、思っていたら、私は、フレデリカさん達に預けられていました。
 何時の間に、お風呂から出たんでしょうか?

 うっ…後で…アラン様のお仕置きがあるかも知れないコトが、怖いです。
 とにかく、正装用のドレスを着付けてもらい、化粧と髪を整えてもらいましょう。
 この時に、可愛い髪飾りをひとつ手に取り、こっそりと「【コピー】」って唱えてみます。

 魔力がそれで、なんとなく減ったような気がすると思ったら、手の中にふたつの髪飾りがしっかりとありました。
 どうやら、創造魔法コピーは成功したみたいです。

 くすくす………これなら、ガンガンコピー魔法を掛けて、持ってきた種を増やせますね。
 後は、フレデリカさん達の化粧技術で、マシな顔にしてもらうだけです。

 少しでも、マシなデブス…いやいや、ぽっちゃりなモブっ子になりたいから………。
 ちょっと暗い思考に入ったけど、無事、着替えが終わったのでアラン様と合流しました。

 ちなみに色々な種の入っている私のリュックは、アラン様の乳兄弟が運んでくれるそうです。
 そして、昨日と同じように騎士達に護衛されながら、お父様に会いに行きましたよ。

 アラン様に連れられて入った部屋も、昨日と一緒の部屋でした。
 そして、アラン様に良く似たお父様と、そのお父様(現皇帝)と良く似ているお祖父様(先代皇帝)が、揃ってソファに座っていらっしゃいました。
 それに対して、アラン様は、にっこり笑って言います。

 「父上達に、今日も会えるとは
  思いませんでした」

 開口一番のアラン様の言葉に、私は思わず首を傾げてしまいます。

 アラン様、親子なのに毎日会えないんですか?
 でも、皇帝陛下と皇弟ってなると、住んでいる宮も違うんですよね。

 て言うか、成人したら、独自の宮に住むから、親子兄弟でも自由に会えないのは当たり前でしたね。
 ああ、常識が………。

 それに、異世界だから、治安は悪い(人間、魔族、魔物という敵がいる)し、伝染病を撲滅していない(例えば、ワクチンがあればどうというコトも無い、天然痘、麻疹、風疹などに、結核やインフルエンザなど)んだから、皇位継承権を持つ皇族は、安全の為にも離れて暮らすのは当たり前のコトでしたね。

 皇位継承権を持つ皇族が全滅したら、帝国として立ち行かなくなりますしね。
 ここの皇族は、対魔物、対魔族のエキスパートの戦士?騎士?だから………う~ん、ハードな世界に召喚されましたねって、思いますよ。

 でも、私自身に魔力という戦う力がありますから、どうってコト無いですしね。
 なんて、色々なコトを考えながら、アラン様とお父様達の会話を聞いていますよ。

 「そうだな
  アレ等の機嫌をとる必要が無くなった

  そのお陰で、私に余裕が出来たからかな?
  それも、紫音がお前と婚約したからだ」


 アラン様や私には、甘い表情と優しい声で話しかけてくれるお父様なのに………こぉ~んなに、冷たい表情と声を出せたんですね(恐)。
 いや、何処の悪役声優様って感じのイケボでのセリフなんで、かなりそういう意味でズクッと来ますよ。
 いや、アラン様の声とは別の意味でね………背筋が凍りそうです。

 お父様、アレ等って、あのキラキラ皇子達の母親達のコトですよね。
 魔族の目的がわかったから、餌(キラキラ皇子達)の価値が無くなって、それが母親の妃としての地位の喪失になるんですね。
 あはは…大奥も真っ青な世界観ですね(ガクブル)。

 そんな冷たい発言に、誰も表情を変えない。
 そしてたぶん、私も無表情だと思います。
 そんな私の目の前で、どんどん会話が進んで行きます。

 「そう言えば、昨夜の夜会は
  出席しなかったようだな」

 あら、お祖父様の声って、こんな感じなんですね。
 言葉がはっきりしていて、かなり低音ボイスで迫力満点。
 お父さんと見た、某映画のデス○ー総統の声に近い気がします。

 そういえば、夜会に参加するって、確かにアラン様に言われていましたね。
 昨日の騒ぎで、すっかり忘れていました。
 でも、覚えていたら、絶対に参加拒否していましたね。
 疲れているのに、貴族様達と陰険な会話は御免こうむりますから………。

 「はい、私は初めて種族を認識し
  フルトランスしてしまいましたし

  紫音は初めて魔力を解放して
  魔法を使い疲れているのに

  参加する程の意味も価値も無い
  夜会でしたので参加を取りやめました

  あの夜会は、単に、紫音に夜会を
  体験させるだけのモノでしたから」

 アラン様は、淡々と夜会に出席しなかった理由を放しています。
 それを聞いて、昨夜の夜会に出席するのは、私に夜会を体験させる為だったんですね。

 だったら、色々と初体験して疲れている時点で、参加を見送るのは当たり前ですね。
 夜会を忘れている私に、何も言わずに不参加を決めてくれたアラン様の優しさに感謝します(嬉)。
 
 今度は、お父様がもアラン様に話しかけています。
 表情も声も優しいですね。

 「もっとも、予定していた参加者が
  かなり不参加だったからな

  まぁ、あれに出席しても
  あまり意味は無かったと思うが………」

 お父様の言葉で、夜会の参加者が少なかったコトが判りました。
 どうして、そんなに減ったのでしょうか?
 疑問を浮かべる私に、優しい微笑みを見せながら、アラン様が教えてくれました。

 「帝都騎士団の主だった者達も
  ハーフトランスの疲労で
  出席しなかったでようですし

  その家族や一族、その友人達も
  参加を取りやめましたから………」

 あぁ~…そうですか……ハーフトランスで、体力を削った人達が参加を取りやめるといったから、右に倣えってなったんですね。
 それに、ハーフトランスについて、根掘り葉掘り聞きたいって思いもあったんでしょうね。

 「そんなに疲労するものなのか?
  お前を見ていると不思議なんだが
  父上はどう思いますか?」

 お父様の疑問は、当たり前だと思います。
 フルトランスとハーフトランスって、身体に掛かる負担が全然違うものなんですよ。
 あの時の光景を見ていた私自身が驚きました。

 や○竜のボル君みたいに、フルトランスとハーフトランスと人化を呼吸するみたいに簡単に出来る状態になっていれば、ハーフトランスは簡単だってなるでしょうが………。
 初めて、私の言葉で自分の種族を認識した為のハーフトランスでは、身体に負担が掛かるだけのモノのようでしたからね。

 「報告にあった紫音の説明が
  正しいと思うぞ

  後日、余裕のある時で良いが
  私達もフルトランスをしてみたいので
  付き合ってくれるかな?」

 お祖父様の方が、好奇心が強いのでしょうか?
 それとも、皇帝の位を譲って気楽な身分になっている為でしょうか?
 さらりと、フルトランスをしてみたいと言えるのは?
 後で、アラン様に聞いてみたいですね。

 「はい、ランドール様が一緒なら………」

 私は、フルトランスしたアラン様の巨体を覚えていますから、アラン様のガードという保険を掛けますよ………勿論、対面的な呼び名できちんと言いますよ。
 自分の身の安全第一です。

 人間とアリよりも大きさに違いがありますから、間違ってプチッとされる可能性があるんです。
 差し詰めゴジ○に踏みつぶされるモブって感じですね。








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