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召喚されちゃいました
164★潤沢な資金を手にする方法?
しおりを挟む取り敢えず、思いつくコトを言ってみましょう。
なんてちょっといい加減な私の発言に、アラン様はにっこり笑う。
「それも良いですね」
その笑顔に気を良くした私は、ラノベに良くある内政チートのマネをするコトに………。
確かファンタジー小説の定番だと、帝都周辺や大きな街道周辺には、それなりに人口のある都市?街?があるけど………。
街道から外れたり、地方や辺境と呼ばれる地域になると冒険者ギルドやお店も無い状態になっていたわよね。
だから、そこに住む村人は、自給自足と物々交換が基本で、お金なんて持っていないのが当たり前だった筈………。
その周辺を納めている領主の住んでいる場所に、辛(かろ)うじてお店がある程度だったと思うんだけど………。
貧しい地域だと年に数回、行商人が来る程度だったような………。
私が生まれ育った、とにかく便利な世界とは段違いだと思うのよねぇ………。
年に数回が限界だと、生きるのに必要な、お塩を手にいれるのが精いっぱいな気がする。
塩分って生きる上で必要なモノだから………。
たぶんだど、洋服…古着なんかを、手に入れるのすら大変のはずよね。
もし、この世界の辺境部が、ラノベの通りの生活なら、私の考えている方法はうまく行くと思う………たぶん、きっとね。
「それと、辺境の貧しい開拓村とか
買い物をしたことの無い
遠方の人達のところにも
採算度外視で
お塩とかお酒とか古着とかを
持って行くのも良いと思うんです」
私の提案に、アラン様は首を傾げる。
「採算度外視でですか?
それでも、貧しい村なら
まず、現金などは
持っていないと思いますが?
こちらが商品を持って行っても
購入出来ないでしょう?」
うふふふ…ラノベの設定の通りなのね。
こんなコトを言ったら、アラン様に変な顔をされると思う。
でも、身元のはっきりした使用人って、何時でも需要があると思うのよねぇ………。
それに、あっちでは、アルバイトをしたいから、私も人材派遣会社に登録しようって思っていたぐらいだもの………需要はあるはず。
人を雇いたい人達と、働きたい人達のマッチングを私達がするなら、お金を余分に搾取するっていうのは無いと思うしね。
仕事を紹介した人間達から、お金は貰わないけど、雇い主からはお金をもらうってやれば良いんだもの。
確か、江戸時代には、口入屋(くちいれや=人材派遣会社もどき)があったもの。
ここで、それに似たシステムを構築して、事業としてきっちり採算をとるようにすれば良いだけだしね。
「はい、採算度外視でです
まず、辺境部の人達が
現金を持っていないなら
それを、初めに私達が
補填してあげるんです
それに、貧しい村って
意外と健常で健康な子供が
生まれていたりするんですよ
その子供達に、文字を教えて
私達の宮で雇うんです
身元は、はっきりしています
でも、他の貴族達には
何処の者達か判らない
だから、使用人の家族を
人質をとられる心配も無い
何の柵(しがらみ)もありませんから
安全な使用人になると思います
それを、大貴族とかに斡旋するなら
立派な事業になりますしね
ふと、子供達の仕送りで
村を開発できますよ
それに、高位貴族達に紹介した時の
手数料をつぎ込めばより開発できます
あと、文字を教えたりするのは
騎士団を引退した人達を
使えば良いて思うんです
だって、魔物との戦いで怪我するとか
たまには病気で働けなくなった
騎士や従者達もいるでしょう
それに、加齢で引退した人達も………
貴族出身だからといって
団員の全員が、かならずしも
生活が楽な人ばかりじゃないでしょう?」
私の説明に、アラン様は、その有用性を理解し、途中から頷いてくれた。
良かった…私の説明でも、理解してもらえて……。
なんて思っていたら、アラン様がにっこり笑っている。
「そうですね
辺境部の目の届かない地域を
それなら、活性化出来ますね
引退した騎士や従者達なら
村人達に対魔物用の戦闘訓練も
出来ますしね
それに、新たな村を引退した
騎士や従者とその家族達で
開発させるコトも出来ますね
ただ、それをするには
ある程度の人数が、必要ですね」
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