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召喚されちゃいました

151★えぇ~とぉ‥女性の立場って‥‥‥

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 アラン様によるドラゴンの求愛給餌を受けながら、私は、あの後どんな会話をしたかを聞きました。

 ちなみに、私は、自分で欲しいものを取るコトを、許されないんですよぉぉ~‥‥‥。
 チョコレートケーキが食べたかったら、アラン様に言って取ってもらうしかないんです。

 それと、私の欲しいものがテーブルの端にあっても、アラン様には関係無いんです。
 魔法を使って、ひょいって取ってくれるんですよ‥‥これはこれで便利だと思えば‥何とか折り合いが付きます(涙)。

 そのついでに、魔法で毒物混入の有無を【鑑定】してくれるんです。

 この【鑑定】魔法は、女性には教えてくれません。
 女性が、毒物に触れるなんて、ありえないからだそうです。

 貴族も平民も男性が、食べ物とか食事を用意するコトになっているから‥‥‥女性は、求愛給餌される存在だからだそうです。

 食事を運ぶとか食べ物を並べるとか、お茶をいれるコトぐらいしか女性には許されていないそうです。
 ですから、女性は、守られる存在だと実感できますね。

 針魔法とか裁断魔法とかは、女性の身に付けるものを作る仕事なので、嫉妬深い、独占欲の強い貴族男性達の為に、女性もやって良い仕事になっているって聞きました。

 そのコトを思い出した私は、とりあえず、サンドイッチを全種類制覇したので、アラン様に聞いてみることにしました。

 「アラン様
  女性に許されているお仕事って

  洋服関係の他には
  どんなコトがあるんですか?」

 私の質問に、アラン様はちょっと小首を傾げて考える仕草をする‥‥‥メッチャそういう仕草って眼福です、ありがとうございます。
 なんか、とてもレアなモノ見た気分‥‥‥うふふふ。

 なんて、私が内心でうふうふしているコトに気付かず、アラン様は真面目な表情で言う。

 「そうですね、女性の仕事は

  乳母や守役、侍女
  マナーやダンスの教師
  子供の勉強の教師などですね

  ただし、静香には
  皇太子妃という、公務

  ようするに、れっきとした
  公(おおやけ)の仕事がありますから
  他に何も出来ませんよ

  異世界から召喚された花嫁は
  何かと働きたがるので
  ここで、改めて言いますね

  静香は何もしないコトが仕事ですよ」

 私の質問に、アラン様はさらりと答えてくれましたよ。
 が、その内容は、私の予想とは反したものですぅ~‥‥‥何もしないってどういうコトですか?

 「えっ? それって?」

 首を傾げている私に、アラン様は、優しく微笑んで説明してくれます。

 「私の妃である静香には
  侍女が付きます

  侍女の仕事を邪魔しない
  というコトはわかりますね

  ついでに、静香は、この世界と
  この帝国の常識とマナーを
  覚える必要があります

  この帝国の成り立ちや諸国との関係
  歴史や外交は特に覚えて下さいね

  それと、貴族の地位と領地と
  その特産物とその顔とか色々と
  覚えるコトが多いですよ

  大変だとは思いますが‥‥‥
  俗に言うお妃教育を受けてもらいます」

 うわぁ~い‥‥‥アラン様の妻って、皇太子妃ですよね(汗)。
 確かに、お妃教育は必要ですね‥‥‥。

 何年ぐらい勉強すれば、大丈夫になるのかなぁ~(号泣)。
 魔法の勉強もしたいし、アラン様に付いて魔物討伐にも行きたいって思っているのに‥‥‥はぁ~大変そうだわぁ~‥‥‥。

 「はうぁ~‥‥お妃教育ですか‥‥‥‥
  アラン様、私に出来るでしょうか?
  私は、一般小市民なんですけどぉ‥‥‥」

 思わず暗い表情で、嫌そうに尋ねる私に、アラン様は、にっこり笑って答えてくれます。

 「静香ならできますよ

  それに、パーティーや茶会なども
  夫と参加する習慣がありますから

  必要なときは、私が教えますよ」

 アラン様とパーティーもお茶会も一緒だって聞いて、ほっとした反面、自由に女同士の会話が、出来ないコトに気が付きましたよ(大汗)。
 アラン様に、内緒で会話したい時だってあると思うだけにちょっと、いやかなりショックです。

 いや、アラン様を狙っていた貴族令嬢達に、かなりの高確率で虐められる危険があるのはわかっているんですけど‥‥‥。
 でも、女の子の会話をしたいんです‥‥‥だから、聞きます。

 「えっ? それって‥‥‥
  女の子達だけのお茶会って
  無いんですか?」

 私の質問に、今度は苦笑するアラン様です。
 こんな表情も良いですね‥‥‥眼福です‥私って‥面食いだったんだぁ‥って思う瞬間ですね。

 スマホに撮って、大切に保管しておきたいですよ。
 ただし、アラン様に限りますよ。
 あのきらきらした皇子達は、全然好みじゃなかったので‥‥‥(ケッ)。

 「女性は、毒殺に対抗する
  術(すべ=【鑑定】魔法)を
  持っていませんし‥‥‥

  魔族や魔物に襲われるという
  危険に対抗する能力を
  持ちませんから‥‥‥

  常に夫か兄弟、または父親に
  付き添われているものなんですよ

  お茶会もそうなります」

 「‥‥‥」










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