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召喚されちゃいました
145★それって、私が知って良い事なんでしょうか?
しおりを挟む私の思考は、独り言としてアラン様に垂れ流しになっていたみたいです。
どうして、そうなったのか?
私ってば、アラン様の重い内容の話しを聞いて、自分で色々と思考して‥‥‥結果として、どうやら湯当たりして、意識がはっきりしていなかったんですよ(汗)。
だから、本来なら口にしないコトをぜぇ~んぶ言っていたみたいです‥‥‥理性って大事ですよね(とほほ)。
いったいどんなコトを、アラン様に言ったんだろうって思います(冷や汗)。
気が付いたら、ベッドの上です。
でも、天蓋が無いから、帝都騎士団の団長室のベッドですね。
ぼやぁ~っと、周りを見たら、アラン様とお父様とお祖父様が居ました。
できれば、アラン様だけが居て欲しかったなぁ~って思いますよ(汗)。
瞬きしていると、アラン様が嬉しそうに笑って、口付けてきます。
きゃー‥アラン様‥何してますのぉぉ~‥お父様もお祖父様も居るんですよぉぉ~‥‥‥‥。
アラン様が‥平気でも、一般小市民の私の羞恥心が‥私を苛むんですよぉぉ~(号泣)。
言っても、理解してもらえないから、口にしませんけどね(涙)。
あのアラン様、何時まで口付けしているんですか?
滅茶苦茶恥ずかしいんですけどぉ~(泣)。
私は、根性でアラン様の胸を叩きましたよ。
それで、やっと、アラン様は口付けを止めてくれました。
「静香、疲れていたのに、私に付きあわせて
湯当たりさせてすみませんでした
でも、静香の本音と私の立場に対する思考は‥
父上達の愛情を‥よりいっそう感じるコトが
できるものでしたよ‥‥‥ありがとう、静香‥」
アラン様の言葉には、所々嫌なものを感じますが‥ここは‥全て‥スルーしましょう。
口は災いのもとって言葉を、私は知っている。
まして‥お父様やお祖父様が、ここには居るんですもの‥‥‥‥。
ここは、大人しく可愛い感じで誤魔化します。
「アラン様、私って‥‥‥その何か
言い過ぎたりしてませんでしたか?
色々と考えていたので‥‥‥」
「いいえ、静香の優しい心が
感じられただけですよ
そして、父上達の愛情を貴女に
改めて教えてもらいましたね‥‥ねぇ‥父上」
私の言葉は、間違っていなかったらしく、アラン様はご機嫌麗しい状態でした。
その隣りのお祖父様が、にっこり笑って話し掛けてきます。
「私の義娘は本当に賢い
魔族に対する作戦や、失った孫が
生きている可能性があると
指摘したときも驚いたがね
今度は、私が退位した理由を
正確に読み取ってくれて
アランに教えてくれたコトに感謝するよ」
えっ?マジですか?この帝国の皇帝が、まだまだ十分に国政を執れるのに、息子可愛さに帝位を降りたなんて‥‥‥。
でも、それ程に、アラン様が可愛かったんですね。
ここは、余計な発言は、災いのモトというコトで、何も言わずにお茶を濁します。
皇家の秘密なんて、私は関わりあいたく無いんです。
だから、首を傾げて知らない振りをします。
「えっとぉ~‥‥‥」
そんな私にお構いなしで、お祖父様は、私に言います。
「私に取って、アランは
最後の可愛い皇子なんだよ
誰がなんと言おうとね
これは譲れないんだ
それとねぇ~‥‥‥私の皇妃ナディアと
アマーリエは、伯母と姪だったんだよ」
「‥‥‥」
アラン様、お祖父様に何と言って良いかわからないので、首を傾げるだけでよいでしょうか?
お祖父様もアラン様と一緒で、くそ重たい内容をさらっと、モブの私に告白してくれますね‥‥‥。
マジで勘弁して下さいよぉ~‥一般小市民の私は‥これ以上、皇家の重い内容の話しは、聞きたくありません(号泣)。
お祖父様、それって、親子だけあって好みが一緒ってコトですね。
最愛の女性に良く似た姪に縋られたら、あっさり抱いちゃいますよね。
それでも、息子が帰って来たからって、お母様を手放したってだけでも、えらいって褒めてあげたいような気がします。
頭をうにうにさせている私に、アラン様の隣りに居たお父様が、何処か遠くを見る懐かしい瞳で話し掛けてきます。
「そう、私とアマーリエは
従兄妹だったんだ
私達は初恋同士で結ばれたんだ
そして、お互いしか知らなかった
私の唯一の番だった
最初の卵が生まれて
私達は、本当に幸せだったよ
アレさえなければ‥‥‥」
お父様、勘弁して下さい‥いったい‥私に‥何を求めて、告白してくれるんですか?
それに、お父様、オーラがどんどん黒く暗く重くなっているんですけどぉ~‥‥‥泣きたいですぅ~なんか怖い‥誰か止めてよぉ~‥‥(号泣)。
絶対に私の瞳には、涙が溜まっていますよぉ~‥‥‥。
そんな私に、気が付いたアラン様が、ベッドに座りそっと私を抱き上げて、膝に乗せてくれました。
なんかほっとします‥‥‥でも、お父様やお祖父様の前で、私の目元や目尻、頬、額、唇って顔中に口付けするのはいかがなものでしょうか。
恥ずかしいから止めてよぉ~‥‥でも、お父様のオーラが正常に戻ったから、良しとしますよ。
うふふふ‥‥‥私の泣き叫ぶ理性と走り出したい羞恥心は、この際だから、気合と根性で、ねじ伏せます(号泣)。
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