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召喚されちゃいました

116★甘いのは私に対してだけ‥‥‥

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 私の削られまくった気持ちを他所に、アラン様が説明してくれる。

 「重装備の鎧を纏った騎士を
  背中に背負った状態で

  片手に1人づつの計3人を運んで
  馬を待たせている場所に戻ることも
  何度も経験していますよ

  静香なんて、羽の様に軽いんですよ

  私とさほど変わらない騎士を3人
  そこに、鎧の重さを
  足してみてください

  更に、槍や剣、下手をしたら
  楯の装備も付くんですよ

  どれだけ重いと思いますか?

  それも、むさくるしい男をですよ

  怪我をしていると思うから
  我慢がきくだけで、本音を言えば
  こんなモン運ぶなんて

  御免被る(ごめんこうむる)って
  思っていますから‥‥‥

  それを考えたら、愛しい静香を
  抱き上げて歩くなんて幸せですね」

 説明を始めたアラン様の表情は、漆黒の怒りのオーラがくっきりと見えました。
 アラン様に対する愛が溢れている私でも、正直に言うなら怖いって表情でした。

 本当に、アラン様は、重装備をまとう騎士達を運ぶのは、嫌なんですね。
 アラン様ってば、帝都騎士団の団長としての義務と責任だけで、負傷した騎士達を運んでいるコトが、よぉ~くわかりました。

 そして、男にとことん冷たい、雄だってわかりました。
 こんな話しを、騎士様達が聞いたら‥‥‥なんて思ってから、私を膝に乗せた時点で、アラン様が詠唱破棄で遮音壁を張っていたコトを、思い出しました。

 そうですね‥‥‥私を静香と呼んでいるんですもの。
 遮音壁を張っているって、気が付かない私が抜けているんです。

 でも、今回の会話で、アラン様が甘いのは私に対してだけだって、はっきりわかりました。
 これだけでも収穫です。

 アラン様と一緒に、魔物討伐に行きたいし、何時でも出来るだけ一緒に痛いと思いますから‥‥‥。
 だって、この世界は、魔物も魔族なんて、怖い存在が居ます。

 何時、何があってもおかしくない世界だもの。
 アラン様が、居ない世界で生きていたくないって、心の底から思いましたよ‥‥‥ええ本当に。
 だから、アラン様の条件を飲みます。

 「アラン様、私は、アラン様と
  魔物討伐に行きたいので

  私を、いっぱい抱き上げて
  歩いて欲しいです」

 私は、恥ずかしさで全身を真っ赤に染めながら、はっきりと言いました。
 頑張った私、何か(愛)を選んで、何か(恥)を捨てた‥‥‥。
 そんな私に、今回は白く輝くアラン様は、それはそれは嬉しそうな笑顔で答えてくれました。

 「ありがとう静香
  やっと、私の愛を
  信じてくれたんですね

  何時でも、どこかに行くときも
  一緒にいましょうね

  愛しています
  私のただひとりの妃よ」

 そう言われて、べろチューされて、朦朧としているか?気絶している間に、帝都騎士団の広大な訓練場に、アラン様によって運ばれていました(イケメン、ちくせう)。










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