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089★私達がいた場所よりも医療技術は低いようです
しおりを挟む先代の勇者と聖女が、晩年一緒に暮らしていたと聞くと、歴代の勇者と聖女はどうだったのか? と好奇心がわいた。
が、質問しようかなぁ~なんて思っていたら、エリーさんが聞いていた。
「それって、代々の聖女と勇者はしていたんですか?」
「はい。大抵の勇者殿と聖女殿は、晩年を一緒に過ごしてほぼ同時に逝きました」
ほぼ一緒に逝けたなら、そこまで寂しくは無いよね。
私は、ハルト君達より先に逝きたいなぁ~……。
だって、人が逝くのをみるのは、切なくて哀しくて寂しいから………。
置いて逝かれるのは、絶対に嫌よ。
………まっ…4人も居るんだから……。
全員を看取ってから、私が逝くってコトは無いと思いたいわ。
なんてぼんやりと思っていると、マリアさんが聞いていた。
「例外は?」
「出産に失敗して聖女殿が逝くと、勇者殿も気力を失い後を追ったと記録に残っていますね」
「「「「「「「「………」」」」」」」」
神官様の淡々とした説明する内容に、えっ? て思ってしまう。
聖女って、出産に失敗する事は無いって、思っていたから………。
出産のチート(絶対に安産)は、無いってコトね。
それでいくと、難産だったら子供共々逝ってしまうってコトよね。
子供を諦めて、聖女を助ける程の医療技術は、ここには無いのね。
これについては、突っ込んで聞いても答えは無いって思って良いわね。
みんなもそう思ったらしく、誰も何も言わなかった。
そして、話しを変えようとローズさんが言う。
「ねぇ~…勇者と聖女って、愛し合っていたってコト?」
「そうなのかもな」
「異世界召喚で一緒に来た唯一の相手だから、死なれると寂しくて逝ってしまうのかもなぁ~……代替が利かない相手ってコトに変わりないだろ?」
「そうだよねぇ~…子供も作っていたみたいだし………」
「だからって、オレはお前らと子供を作ったり、一緒に過ごす気は無いけどな」
話題の変更は成功したけど、彼女達とハルト君達の意思疎通はいまいちだった。
他の人と関係を持って子供を作っていたのは、勇者も聖女も同じでしょう?
それでも、最後の時を一緒に過ごしたいと思うほどの情が、お互いに合ったってコトで良いじゃないの。
なんであれ、2人は、沢山子供を作っていたのは事実だったんだから。
そして、片方が逝くとすぐに、もう片方も逝ったっていうなら、それで良いじゃないの。
どうして、アルス君は、そんなにキツイ言い方をするの?
なんで、彼女達をそんなに拒否するの?
本音と建前って、言葉を忘れているみたい………。
なんて思ったら、彼女達もアルス君達を否定する。
「「「あったりまえでしょ………ユニコーンなんてお断りよ」」」
「「「「ビッチもな」」」」
「「「「「「「けっ………」」」」」」」
どうして、ハルト君達とエリーさん達は、お互いを嫌い合うの?
この世界には、私達、8人しか日本人はいないのに………。
確かに、エリーさん達は、私ちょっと苦手だけど………。
でも、そこまで、きらいってほどでも無いの………。
美少女で、男の人にチヤホヤされていたし、男の人を手玉に取っていたって所が、チンクシャな私には、ちょっと、アレだなって思うだけで………。
だって、彼女達は、実際に私を苛めていた子達じゃないから………。
どちらかと言うと、優しいもの。
だから、質問してみた。
「ハルト君、ジーク君、アルス君、ダリューン君、エリーさん、ローズさん、マリアさん、どうしてそんなに嫌い合うの?」
「相性の問題だから、アリアは気にしないで良いのよ」
「そうそう、あいつ等に疲れたら、何時でも私達の所に逃げていらっしゃい。何時でも歓迎よ。だって、アリアなら男の取り合いしなくって良いもの」
「そうよねぇ~……魔力格差があるから、お互いにライバルじゃないしね」
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