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059★結局、結婚前提の婚約しました…4人と

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 「…私で…良いの?」

 「「「「アリアが良いんだ。結婚して欲しい」」」」

 「はい」

 何をどう足掻いても、無駄だってわかったので、私は、ハルト君達のプロポーズを受けることにした。
 これで、私は、4人の婚約者を持つコトになった。

 もしかしたら、この4人の他に、魔力の多い王子様達が入るかもしれないって、思ったけど………。
 確定してい無い未来は、無視するに限るということで、記憶の底に封印して忘れることにした私でした。

 そして、私は、バスタオル一枚の状態をなんとかしたくなる。
 だって、すっごく恥ずかしいのよぉぉ~。
 こんな貧相な身体を洋服で隠したい。
 ……じゃなくって、部屋から、ハルト君達を追い出そうと思ったの。
 だから、思い切って、ハルト君達に私は言った。

 「あのね、私、なんとなく寒いから………」

 だけど、私の言葉は最後まで言わせてもらえなかった。

 「そうだね。せっかくお風呂に入ったのに、こんな状態じゃ冷えちゃったよね」

 「うっうん」

 「じゃ、お風呂にはいろうか?」

 「………」

 何かが違うと思っても、私は黙って頷くだけにした。
 不用意な発言は、墓穴を掘るって思ったから………。
 結果から言えば、もう既に失敗していました。
 それは、寒いって言ったこと。
 それを良いことに………。

 私を抱き締めたままのジーク君が、私をそのまま抱き上げてくれました。
 驚きの余り私は固まってしまいました。
 無言で固まるなんて、ジーク君達の好きにしてくださいって言ったも同然でした。

 はい、私は、大きい浴室にお姫様抱っこで連れて行かれました。
 今度は、気絶なんて、絶対に出来ない状況に追い詰められました。
 だって、私をお姫様抱っこしているジーク君以外が、するっと着ていたジャージや下着を脱いで裸になっちゃったんですもん。

 私は、ジャージの上着を脱いだ時点で、恥ずかしさにぎゅっと目を瞑ってしまいました。
 相手は、空手の王子様、バスケの王子様、ゴルフの帝王様っていう、イケメンで筋肉質のカッコイイ男達なんですよぉぉぉぉぉぉぉぉ~………。

 そんな裸を見て、女なのに鼻血を噴出したら怖いって思ったんですよぉぉぉ~………。
 目を閉じて固まっている私は、ジーク君からハルト君に手渡されました。
 この辺りは、気配でわかってしまいました。

 そう、この世界に召喚されて、意識を向ければ、鋭くなった感覚が、目を閉じていても自分に触れているひとがわかるんです。
 ハルト君は、ジーク君が脱ぐのを待っているようでした。
 そして、全員で、暖かい浴室に入りました。
 すると、ハルト君が私に声を掛けます。

 「アリア、髪が濡れるから、アルスにアップしてもらおう」

 「ちょっとまってね…すぐに終わるから」

 言うが早いか、アルス君が私の長い髪を綺麗に纏め上げてくれました。
 アルス君が髪をアップして、タオルで巻いてくれましたが、思わず、凄いどうやったの? って、思ってしまいました。
 だって、私がやると必ずタオルから零れ落ちる髪があるんだもん。

 そして、そのままお風呂へと運ばれました。
 広い浴室に入ると………。
 はい、ツルッと身体に巻いていたバスタオルを取られました。
 そう、ハルト君から再びジーク君へと手渡されました。

 ちなみに、バスタオルを一瞬で抜いてくれたのは、何時の間にかジーク君の隣りにいたダリューン君でした。
 やっぱり、ダリラューン君ってS?
 もう、恥ずかしくって、言葉もありませんでした。










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