17 / 140
017★勝手に私達を召喚した異世界の人達は、ラノベと随分違います
しおりを挟む私がそんなコトを考えている間も、神官の説明は続いていた。
「この神力を持っている者は、古代神人族(こだいしんじん族)
ああ、古代神人族とは、神々と古代人のミックスのことを言います。
その系譜の血筋を引く末裔の者だと言われています。
または、異世界より召喚された、勇者殿と聖女殿のみだと言われております。
聖女殿の10人のうちに1人~2人が、神力を持っていたみたいです。
勇者殿は、全員持っていました。
昔は、正しき血筋を証明する為に、王族や貴族が受けていました。
が、今はその血もかなり薄まり、判定する意味も失われました。
ゆえに、現在、この判定を受ける者は、勇者殿と聖女殿のみです。
そして、こちらの水晶球は、魔力の有無と量を判定をします。
この国の民は、7才になると誰もが受ける判定です。
魔力の量は、王族、貴族、士族(功績を挙げて、平民から1代限りの
騎士になった者の子供など)、平民と減っていきます。
まれに、平民でも大きな魔力を有する者もでますが………。
詳しく調べてみると、貴族の末裔(隠し子や落とし胤など)の血が
混じっているいう結果が出てしまいます。
この魔力の量によって、魔力属性の確認をするかどうかが決まります。
一定量以下の場合、属性がわかっても魔法が発動できません。
ですから、確認する意味がありません。
勇者殿も聖女殿も受けていただきます。
こちらの水晶球は、精霊術の適性の有無を判定します。
土水火風無の属性魔法は、己の魔力を元に行使するものです。
ですから、魔力を使いすぎると発動できなくなります。
また、内在する魔力量が多くないと大きな術は使えません。
が、精霊術は、精霊と契約して行使する術なのです。
ゆえに、魔力量が少なくても使えます。
戦闘などで魔力量が、ほとんど無くなっても使えます。
ハイクラスと呼ばれる竜人や妖精族などの血を引く王族や貴族が受けます。
理由は、精霊が純粋な人族を、力無き者として好まないので………。
その身に流れる血の力が無いと、使えないモノなのです。
歴代の勇者殿と聖女殿は、その血に力を宿しているらしく、代々精霊と
契約しています。
ですから、今回の勇者殿も聖女殿も判定を受けていただきます。
こちらの水晶珠は、魔力属性を確認をします。
歴代の勇者殿と聖女殿は、属性魔法を2~3種類使えました。
ですから、確認してみましょう。
こちらの水晶球は、従魔能力の属性判定をします。
魔物や魔獣、聖獣などを従える能力の有無を判定します。
属性魔法か精霊術を使える者のみが、この判定を受けます。
相性がありますので、能力があると判定されても契約できるとは限りません。
歴代の勇者殿は、魔獣や聖獣と契約し騎獣としていました。
歴代の聖女殿は、聖獣と契約し守護獣としていました。
ただし、全ての勇者殿や聖女殿が、契約していたわけではありません。
それでも、勇者殿と聖女殿に判定を受けていただきます。
こちらの水晶珠は、勇者の能力である、破邪の有無と力の判定をします。
記録の残っている遥かな昔は、7才になった男子全員受けておりました。
が、水晶球が1度も反応したことがありませんでした。
今では、召喚した勇者殿のみが、受ける判定です。
こちらの水晶球は、聖女の能力である、浄化の有無と力の判定をします。
記録が残っている遥かな昔は、7才になった女子全員が受けておりました。
が、水晶球が1度も反応したことがありませんでした。
今では、召喚した聖女殿のみが、受ける判定です」
(※説明が見やすい様に、水晶球ごとに書きました)
滔々と、一方的にそう説明し、こちらに拒否権なしを堂々と宣言してくれます。
まったく、人攫いだけあって、悪いことをしているという自覚などカケラも無い悪党しか居ません。
これで、神様に仕える神官様って………。
もしかして、その神様とやらは、邪神なんでしょうかねぇ…いや、マジでそう思うわ。
あきれ果てて、こちらが何も言わないからって、一方的に調べる宣言。
マジで、これじゃあ能力を隠すとかって出来ないじゃないの………。
っていうか、能力が無いコトが、すぐにバレちゃうじゃないのぉぉ~。
美少女達だったら、能力が無くても綺麗だから、誰かの…建前は、お嫁さん………。
実際は、妾? 愛人? 愛妾? 側室? 妻? 正室? とかになるって、行き先があるでしょうけどねぇ………はぁ~…やんなっちゃうわ。
能力が無かったら、私みたいなチンクシャは、奴隷落ちとか実験動物とか………。
なんか悪いコトに使われて、死んじゃいそうだわ。
1
お気に入りに追加
1,210
あなたにおすすめの小説
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
気づいたら異世界で、第二の人生始まりそうです
おいも
恋愛
私、橋本凛花は、昼は大学生。夜はキャバ嬢をし、母親の借金の返済をすべく、仕事一筋、恋愛もしないで、一生懸命働いていた。
帰り道、事故に遭い、目を覚ますと、まるで中世の屋敷のような場所にいて、漫画で見たような異世界へと飛ばされてしまったようだ。
加えて、突然現れた見知らぬイケメンは私の父親だという。
父親はある有名な公爵貴族であり、私はずっと前にいなくなった娘に瓜二つのようで、人違いだと言っても全く信じてもらえない、、、!
そこからは、なんだかんだ丸め込まれ公爵令嬢リリーとして過ごすこととなった。
不思議なことに、私は10歳の時に一度行方不明になったことがあり、加えて、公爵令嬢であったリリーも10歳の誕生日を迎えた朝、屋敷から忽然といなくなったという。
しかも異世界に来てから、度々何かの記憶が頭の中に流れる。それは、まるでリリーの記憶のようで、私とリリーにはどのようなの関係があるのか。
そして、信じられないことに父によると私には婚約者がいるそうで、大混乱。仕事として男性と喋ることはあっても、恋愛をしたことのない私に突然婚約者だなんて絶対無理!
でも、父は婚約者に合わせる気がなく、理由も、「あいつはリリーに会ったら絶対に暴走する。危険だから絶対に会わせない。」と言っていて、意味はわからないが、会わないならそれはそれでラッキー!
しかも、この世界は一妻多夫制であり、リリーはその容貌から多くの人に求婚されていたそう!というか、一妻多夫なんて、前の世界でも聞いたことないですが?!
そこから多くのハプニングに巻き込まれ、その都度魅力的なイケメン達に出会い、この世界で第二の人生を送ることとなる。
私の第二の人生、どうなるの????
王太子の子を孕まされてました
杏仁豆腐
恋愛
遊び人の王太子に無理やり犯され『私の子を孕んでくれ』と言われ……。しかし王太子には既に婚約者が……侍女だった私がその後執拗な虐めを受けるので、仕返しをしたいと思っています。
※不定期更新予定です。一話完結型です。苛め、暴力表現、性描写の表現がありますのでR指定しました。宜しくお願い致します。ノリノリの場合は大量更新したいなと思っております。
女性が少ない世界へ異世界転生してしまった件
りん
恋愛
水野理沙15歳は鬱だった。何で生きているのかわからないし、将来なりたいものもない。親は馬鹿で話が通じない。生きても意味がないと思い自殺してしまった。でも、死んだと思ったら異世界に転生していてなんとそこは男女500:1の200年後の未来に転生してしまった。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる