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017★勝手に私達を召喚した異世界の人達は、ラノベと随分違います

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 私がそんなコトを考えている間も、神官の説明は続いていた。

 「この神力を持っている者は、古代神人族(こだいしんじん族)
  ああ、古代神人族とは、神々と古代人のミックスのことを言います。
  その系譜の血筋を引く末裔の者だと言われています。

  または、異世界より召喚された、勇者殿と聖女殿のみだと言われております。
  聖女殿の10人のうちに1人~2人が、神力を持っていたみたいです。
  勇者殿は、全員持っていました。

  昔は、正しき血筋を証明する為に、王族や貴族が受けていました。
  が、今はその血もかなり薄まり、判定する意味も失われました。
  ゆえに、現在、この判定を受ける者は、勇者殿と聖女殿のみです。

  そして、こちらの水晶球は、魔力の有無と量を判定をします。
  この国の民は、7才になると誰もが受ける判定です。

  魔力の量は、王族、貴族、士族(功績を挙げて、平民から1代限りの
  騎士になった者の子供など)、平民と減っていきます。
  まれに、平民でも大きな魔力を有する者もでますが………。

  詳しく調べてみると、貴族の末裔(隠し子や落とし胤など)の血が
  混じっているいう結果が出てしまいます。

  この魔力の量によって、魔力属性の確認をするかどうかが決まります。
  一定量以下の場合、属性がわかっても魔法が発動できません。
  ですから、確認する意味がありません。 
  勇者殿も聖女殿も受けていただきます。

  こちらの水晶球は、精霊術の適性の有無を判定します。
  土水火風無の属性魔法は、己の魔力を元に行使するものです。
  ですから、魔力を使いすぎると発動できなくなります。

  また、内在する魔力量が多くないと大きな術は使えません。
  が、精霊術は、精霊と契約して行使する術なのです。
  ゆえに、魔力量が少なくても使えます。

  戦闘などで魔力量が、ほとんど無くなっても使えます。
  ハイクラスと呼ばれる竜人や妖精族などの血を引く王族や貴族が受けます。
  理由は、精霊が純粋な人族を、力無き者として好まないので………。

  その身に流れる血の力が無いと、使えないモノなのです。
  歴代の勇者殿と聖女殿は、その血に力を宿しているらしく、代々精霊と
  契約しています。
  ですから、今回の勇者殿も聖女殿も判定を受けていただきます。
 
  こちらの水晶珠は、魔力属性を確認をします。
  歴代の勇者殿と聖女殿は、属性魔法を2~3種類使えました。
  ですから、確認してみましょう。
  
  こちらの水晶球は、従魔能力の属性判定をします。
  魔物や魔獣、聖獣などを従える能力の有無を判定します。
  属性魔法か精霊術を使える者のみが、この判定を受けます。

  相性がありますので、能力があると判定されても契約できるとは限りません。
  歴代の勇者殿は、魔獣や聖獣と契約し騎獣としていました。
  歴代の聖女殿は、聖獣と契約し守護獣としていました。

  ただし、全ての勇者殿や聖女殿が、契約していたわけではありません。
  それでも、勇者殿と聖女殿に判定を受けていただきます。

  こちらの水晶珠は、勇者の能力である、破邪の有無と力の判定をします。
  記録の残っている遥かな昔は、7才になった男子全員受けておりました。
  が、水晶球が1度も反応したことがありませんでした。
  今では、召喚した勇者殿のみが、受ける判定です。

  こちらの水晶球は、聖女の能力である、浄化の有無と力の判定をします。 
  記録が残っている遥かな昔は、7才になった女子全員が受けておりました。
  が、水晶球が1度も反応したことがありませんでした。
  今では、召喚した聖女殿のみが、受ける判定です」 

  (※説明が見やすい様に、水晶球ごとに書きました)

 滔々と、一方的にそう説明し、こちらに拒否権なしを堂々と宣言してくれます。
 まったく、人攫いだけあって、悪いことをしているという自覚などカケラも無い悪党しか居ません。
 これで、神様に仕える神官様って………。
 もしかして、その神様とやらは、邪神なんでしょうかねぇ…いや、マジでそう思うわ。
 あきれ果てて、こちらが何も言わないからって、一方的に調べる宣言。 

 マジで、これじゃあ能力を隠すとかって出来ないじゃないの………。
 っていうか、能力が無いコトが、すぐにバレちゃうじゃないのぉぉ~。

 美少女達だったら、能力が無くても綺麗だから、誰かの…建前は、お嫁さん………。
 実際は、妾? 愛人? 愛妾? 側室? 妻? 正室? とかになるって、行き先があるでしょうけどねぇ………はぁ~…やんなっちゃうわ。

 能力が無かったら、私みたいなチンクシャは、奴隷落ちとか実験動物とか………。
 なんか悪いコトに使われて、死んじゃいそうだわ。







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