138 / 140
140★ みんな平等に………って、大変です
しおりを挟むはぅわぁ~………なんて恐ろしい子なのジーク君は………。
何時も優しいから、油断していましたよ(号泣)。
1人だけ、頬じゃなくて唇に口付けちゃった事実に、私は内心で恐慌状態でしたよ(泣)。
でも、ここでフリーズしたら、他の3人に何をされるかわからないので、頑張ります。
うふふ私だって、少しは強くなっているんですよ。
ここは、ジーク君の頬に口付けをします。
そして、にっこり笑って言います。
「ジーク君、私をダリューン君に
ちゃんと手渡してね
みんなに平等に、お礼をしたいから………
ねっ…お願い」
私のお願いに、ジーク君はそれはそれはイイ顔で笑ってくれました。
「ふぅ~ん、アリアも成長したね
じぁ~ダリューンの所まで
運んであげるよ
っていうコトで、いただきます」
えっ?はぁ~?なんでどうして、また私は、ジーク君に口付けされているんでしょうか?
頭の中がぐるぐるしています。
それなのに、ジーク君は、私がほけっとしているのを良いコトに、舌を入れて濃厚な口付けをかましてくれます(号泣)。
うわぁぁ~ん下着が、不味い状態になってしまいましたよ。
朝から、何をするんですかぁ~って文句を言いたいです。
でも、下手に口を開くとヤバイって思って我慢します。
そんな私の内心を、ジーク君は知っているみたいです。
だって、くすくすと楽しそうに笑っているんですもの(ちくせう)。
思わず上目遣いでジーク君を見てしまいます。
勿論、あふれそうな涙付きの目で………。
「アリアは、本当に僕を煽るのが
上手いね
このままベッドに
連れて行きたくなってしまうよ
でも、平等にって大切だから
ダリューンに君を手渡すよ」
ジーク君は、切なそうなそれでいて男の欲望を滲ませた瞳で私を見詰めてから、ダリューン君に私を手渡してくれました(泣)。
みんなの視線を感じながら、私はダリューン君のほうに手を広げて抱きつきましたよ。
そして、ダリューン君の首に腕を回してぎゅっとしてから、その顔をジーッと見詰めます。
今度は、目を開けて口付けします。
目をつぶったせいで、面倒で恥ずかしいコトをしなきゃいけなくなったんですからね(ちくせうイケメンめ)。
私は、深く息を吸い込んで吐き出すという深呼吸をして、こころを落ち着かせてみようとしました。
その間は、ダリューン君の胸にギュッと顔を押し付けていましたよ。
むりやり気合を入れて、私は顔を上げます。
すると、ジーッと私を、男としての欲望を隠そうとしないダリューン君の視線に気が付きました………はっきり言って怖いです。
でも、凶暴な獣から視線を外すなんて、馬鹿なコトはしませんよ。
私は、やれば出来る子ではなく、やらなきゃいけない子なんです。
このミッションは、なんとしてでもクリアしてみせます。
我が身大事に、というモットーの元に頑張りますよ。
自分を鼓舞した私は、ダリューン君に頬を寄せます。
「私を苛めるのを
もう少し控えて欲しいって
思うけど
それでも大好きだよ
ダリューン君」
そう言って、私は、ダリューン君の唇に口付けしました。
よぉ~しミッションクリアです。
嬉しくなって気が抜けて、警戒心がちょっと薄くなったセイで私は、ダリューン君に頭を捕まれてしまいました。
えっとぉ~何かすっごく不安になるんですけどぉ~………。
なんて思っていたら………。
はい、嫌な予感的中です。
頭を固定されてしっかり濃厚なベロチューを、ダリューン君にされてしまいました。
ヤバイ…くらくらします……不味いです。
これは、お風呂決定なぐらいですぅ~………(号泣)。
やっぱりダリューン君は、意地悪です。
なんて内心で色々と思っている間に、ダリューン君の唇から解放されましたよ。
はぁ~空気が美味しいって言いたい気分ですよ。
思わず現実逃避して、ダリューン君の胸に頭を付けていたら、アルス君の手が私の頬を撫でています。
あれって思っていると、アルス君がダリューン君に話しかけてきます。
「ダリューン、いい加減アリアを
離してくれないか?
次は、ボクの番なんだけどね」
0
お気に入りに追加
1,213
あなたにおすすめの小説
婚約者の側室に嫌がらせされたので逃げてみました。
アトラス
恋愛
公爵令嬢のリリア・カーテノイドは婚約者である王太子殿下が側室を持ったことを知らされる。側室となったガーネット子爵令嬢は殿下の寵愛を盾にリリアに度重なる嫌がらせをしていた。
いやになったリリアは王城からの逃亡を決意する。
だがその途端に、王太子殿下の態度が豹変して・・・
「いつわたしが婚約破棄すると言った?」
私に飽きたんじゃなかったんですか!?
……………………………
6月8日、HOTランキング1位にランクインしました。たくさんの方々に読んで頂き、大変嬉しく思っています。お気に入り、しおりありがとうございます。とても励みになっています。今後ともどうぞよろしくお願いします!
召喚されたのに、スルーされた私
ブラックベリィ
恋愛
6人の皇子様の花嫁候補として、召喚されたようなんですけど………。
地味で影が薄い私はスルーされてしまいました。
ちなみに、召喚されたのは3人。
2人は美少女な女子高生。1人は、はい、地味な私です。
ちなみに、2人は1つ上で、私はこの春に女子高生になる予定………。
春休みは、残念異世界への入り口でした。
婚約者から婚約破棄をされて喜んだのに、どうも様子がおかしい
棗
恋愛
婚約者には初恋の人がいる。
王太子リエトの婚約者ベルティーナ=アンナローロ公爵令嬢は、呼び出された先で婚約破棄を告げられた。婚約者の隣には、家族や婚約者が常に可愛いと口にする従妹がいて。次の婚約者は従妹になると。
待ちに待った婚約破棄を喜んでいると思われる訳にもいかず、冷静に、でも笑顔は忘れずに二人の幸せを願ってあっさりと従者と部屋を出た。
婚約破棄をされた件で父に勘当されるか、何処かの貴族の後妻にされるか待っていても一向に婚約破棄の話をされない。また、婚約破棄をしたのに何故か王太子から呼び出しの声が掛かる。
従者を連れてさっさと家を出たいべルティーナと従者のせいで拗らせまくったリエトの話。
※なろうさんにも公開しています。
※短編→長編に変更しました(2023.7.19)
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
女性が全く生まれない世界とか嘘ですよね?
青海 兎稀
恋愛
ただの一般人である主人公・ユヅキは、知らぬうちに全く知らない街の中にいた。ここがどこだかも分からず、ただ当てもなく歩いていた時、誰かにぶつかってしまい、そのまま意識を失う。
そして、意識を取り戻し、助けてくれたイケメンにこの世界には全く女性がいないことを知らされる。
そんなユヅキの逆ハーレムのお話。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
婚約破棄ですか???実家からちょうど帰ってこいと言われたので好都合です!!!これからは復讐をします!!!~どこにでもある普通の令嬢物語~
tartan321
恋愛
婚約破棄とはなかなか考えたものでございますね。しかしながら、私はもう帰って来いと言われてしまいました。ですから、帰ることにします。これで、あなた様の口うるさい両親や、その他の家族の皆様とも顔を合わせることがないのですね。ラッキーです!!!
壮大なストーリーで奏でる、感動的なファンタジーアドベンチャーです!!!!!最後の涙の理由とは???
一度完結といたしました。続編は引き続き書きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめる事にしました 〜once again〜
結城芙由奈
恋愛
【アゼリア亡き後、残された人々のその後の物語】
白血病で僅か20歳でこの世を去った前作のヒロイン、アゼリア。彼女を大切に思っていた人々のその後の物語
※他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる