煉獄の中の溺愛

ブラックベリィ

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0029★もう逃げられない

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 元来、そういうコトにうと悠虎ゆうとだが、何度も何度も集団リンチを受け、自分がそういう嗜好の持ち主達に狙われやすいコトはぼんやりとだが、理解はしていた。
 が、それでもいまいち切実さも無なかったコトで、悠虎ゆうとは何処か他人事感覚たにんごとかんかくだった。

 だから、今この時になっても、彪煌あきらの囁きがいまいちどころか、いまさんぐらい理解りかいできなかった。
 ただ、自分の身にとんでもないコトが起きるというのは本能的に嗅ぎ取っていた。

 …………うげぇぇぇ~……ホンモノの変態だっ…コイツ…………

「何言ってるかわかんねぇ~よっ…離せよっ……俺は男だっつーの………」

 怒鳴るように叫んで、悠虎ゆうとは目隠しされているにもかかわらず、本能的に捕食者を確認しようと背後の彪煌あきらを振り返えろうとする。
 が、彪煌あきら悠虎ゆうとの頬を撫でていう。

「くすくす…もうアイマスク付けているから、振り返っても確認できないよ
 素直で、良い子にしていなさい……たっぷりと可愛がってあげるから

 ククククッ………それにしても、知らないんだね
 男の子でも、男とセックスするコトは出来るんだよ

 いや、本当にキミは噂通りの奥手のようで、可愛いね
 じっくりと、この身体に、手取り足取り腰取りで教えてあげよう」

 そう耳孔に囁きを吹き込み、耳朶をカリリッと咬んで、彪煌あきらは素早く悠虎ゆうとの掴んでいた腕を紐で縛り上げてしまう。

 彪煌あきらに後ろ手に腕を縛られてしまい、悠虎ゆうとは慌ててもがくが、もうなにもかもが遅かった。

 悠虎ゆうとが逃げられないように、両腕を背後で縛り上げたコトで余裕の出来た彪煌あきらは、そのうなじに口付けを落とす。

「くすくす………本当に可愛いね、俺色おれいろに染めてあげよう
 俺の腕が無いと眠れないほど、可愛がってあげるよ」

 首筋の後ろに唇を落とされ、喉で笑いながらそう言う彪煌あきらの言葉に、悠虎ゆうとは何も見えない恐怖と自由を奪われたコトによる二重の恐怖に暴れる。

 彪煌あきらは、腕の中でもかき暴れる悠虎ゆうとをやすやすと抑え込み、端々しく魅惑的な小麦色の肉体を包むタンクトップの中に手を入れて、乳首を直接摘まんで揉み込む。

 …………これは何だ?…一体俺になにが起こってんだよ…………
 …………いや、現実逃避したって始まらねぇ…俺は知っている…………

 …………これから、俺を捕まえた男に何をされるのか…………
 …………集団リンチで気絶した後に感じたコトのある違和感…………

 …………生徒会長室の仮眠部屋で目覚めると…かならず感じた…………
 …………ケツの穴を何度もこすられたような違和感…………

 …………気遣う紫條しじょうさんの雰囲気から、危なかったって理解わかっていた…………
 …………ただ、気付かないフリをしていただけで…………

 …………男同士でスル時は、肛門を使ってするって…………
 …………恋愛関係じゃなくて、おとしめる為にもするって…………

 …………これは、紫條しじょうさんの忠告を知らないフリしたツケ…………
 …………だからって、見も知らない男に、もてあそばれるなんてイヤだ…………

 悠虎ゆうとが怯えと葛藤の中で動けないのを良いコトに、彪煌あきらはズボンのベルトのバックルを外し、ジッパーを当然のように降ろす。

「さぁ……まずは、こっちを可愛がってあげようか
 ふふふふ………精通は済んでいるかな?
 ちゃんと扱いたら勃起して射精できるかな?」

 悠虎ゆうとは自分の服が脱がされて行くのがわかったが、両腕を背後で縛られ、身体を抱き込まれているコトで、逃げるコトはかなわなかった。
 言葉遊びをしながら、彪煌あきら悠虎ゆうとのズボンを脱がす為に、グイッと膝まで一気にズボンを降ろす。

 それで何をされているかを自覚した悠虎ゆうとは慌ててジタバタし始める。
 膝まで降ろされたズボンは、抵抗もむなしく、あっさりと剥ぎ取られてしまう。

 ここに至って、本当の意味で男の目的を、身を持って味わう悠虎ゆうとは、冷たい水に沈められたかのようにこころの底から冷えて行くモノを感じた。
 男の…彪煌あきらの真意を…下半身から下着を取られるに至って、何を目的にしているかを完全に悟った悠虎ゆうとは蒼褪めて行く。

 …………変態だとは思ったけど………まさか………ほんとうに…………
 …………俺を性欲の対象にしている…このまま強姦されるのか…………

 ヒクッと身体を戦慄かせた瞬間、悠虎ゆうとは力の限り暴れて叫ぶ。

「止めろっ…放せっっ…放しやがれっ……きさまぁー………」

 身体を引き攣らせた途端、もがき暴れ出した悠虎ゆうとを背後から愛しけに抱き締めて、彪煌あきらは恐怖を煽るように耳孔に囁く。

「ククククッ………本当に可愛いねぇ…無垢無垢なんだ
 教えてあげよう…男のモノを咥え込んで味わう快楽を

 誰にも散らされていない双丘の奥の秘密の蕾みを
 俺のモノで奥深くまで拓いてやろう

 この排泄しかしたコトの無い無垢な孔に
 俺のモノを根元までぶち込んでやろう

 くすくす…………良い声で啼いてね
 たっぷりと、突っ込まれる快楽を教えてあげる

 ああ…でも…あまり啼くと誰かが通報するかもね

 ふふふふ………俺に抱かれて快楽にがっている姿
 誰かに見られたく無かったら声を抑えないとね」

 クスクスと心底楽しそうな彪煌あきらの声音に、悠虎ゆうとは更に暴れる。

「くっそぉー……離しやがれっ……触んな変態野郎っっ………」

 胸や尻を掌で淫猥に撫でられる感触に、嫌悪の叫びを上げて足掻く悠虎ゆうとを、彪煌あきらはやすやすと抱き込む。
 そして、その儚い抵抗を楽しみながら、野生の純粋な獣を支配する愉悦感に浸り、その双眸をうっとりと細めるのだった。

「そんなに暴れなくたっていいだろうに
 くすくす…………もう、俺の腕から逃げられないんだからさ
 ちゃんと気持ち良くさせてあげるから、おとなしく従いなさい

 ふふふふ………この身体は、まだなんにも知らないんでしょう
 素直に、おとなしくされるがままでいるなら優しくしてやろう

 男のモノを咥え込むコトで味わえる、極上の快楽を教えてあげる
 素直で良い子なら、良い思いするコトが出来るよ」

 耳孔にそう囁かれ、悠虎ゆうとはこれ以上ないほど蒼褪める。
 男の身で、男の欲望の対象にされ、いままさに、強姦されようとしているのだから………。

「……っきしょー……止めろっ……放せっっ……くそっ…放しやがれっ…」

 もが悠虎ゆうとに、彪煌あきらは心底楽しそうに嗤う。

「クックックックックッ…………本当に、なんて可愛いんだろうね
 俺の腕の中でどんな風に啼いてくれるかなぁ~…楽しみだよ……」












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