223 / 328
0223★切実に、商人のキャラバン隊が来て欲しい
しおりを挟むとりあえず、コイツの皮を全部剥いで、内臓を取り出したたら
骨と枝肉にして……一部は蒸して薄切りした上で、乾燥させよう
そうすれば、美味しいジャーキーもどきができそうだし
まぁ~幸いなことに、ここはこのサバンナの帯だからな
干し肉やジャーキーもどきを作るのに、わりと適している
最適な砂漠じゃねぇーけど、空気の乾燥したサバンナだから
干し肉を作るのにはそこそこ適しているし、移動も面倒だ
それに、見たところ今は雨季じゃなくて乾季っぽいから平気だろう
グダグダとクダを巻いても、何の意味もねぇー…しゃーねぇーや
今日、白夜と一緒に食べる分と、リオウにあげる内臓以外は
全部干すしかねぇーな、もったいないことはしたくねぇーからな
腕輪や巾着袋に、虹色オオトカゲの肉を、生の状態で入れるのは
ちょっと…いや、かなりイヤだ…気分的なモノだけど、イヤだな
あぁ~…マジで、大きな旅商人のキャラバン隊が来てくれて
この肉の半分くらいでも、売れたら良いのになぁ~……
いや、残り肉……半分でもかなり多いけどさ…はぁ~……
そんなことを考えながら、神護は白夜とリオウの側へといったん戻る。
張った《守護結界》は、なんなく神護を受けいれていた。
「白夜、この木陰で、少し待っていてくれるか?」
神護の言葉に、白夜は素直に頷く。
「はい 父上」
頷く白夜の背中の翼を隠す為に、神護は自分の全身を覆っていたマントを外し、頭からバサッと被せる。
「コレを被ると、よけいに暑いかもしんねぇ~どな
流石に、何時誰が通りかかるか判らないから、一応被っておけ
もう【竜ケ峰】の樹海もどきから出ちまったけど
襲撃される可能性は、まだ捨てられないからな」
「はい父上 でもどうして? あの伝説級の虹色オオトカゲが
私達の前に現われたんでしょうか?」
本気でそう思っているらしい白夜に、神護は苦笑いを浮かべる。
「たぶん、ヒリュオンのリオウの匂いに釣られたんだろうさ
サバンナの帯や礫砂漠を渡る風が、リオウの…
虹色オオトカゲの好物であるヒリュオンの匂いを運んだんだろう
かなりの距離があるから、流石に街道のこっち側には来ないと
大丈夫だろう思ってたんだけどなぁ……はぁ~…
リオウ、おとなしく待っていろな、内臓はぜぇ~んぶお前のモノだ
白夜を護っていてくれな」
そう言って、リオウの頭を撫でると、嬉しそうにグルグルと喉を鳴らす。
リオウの愛らしい姿に双眸を細めた神護は、白夜の頭も撫でる。
何時、どんな輩が白夜を狙って現れるかわからねぇーからなぁ……
目立たねぇーに越したことはねぇー………
遠目からでも、結構どころじゃなく白夜の翼は目立つからなぁ
なんと言っても、綺麗な蒼みすら帯びた白銀色だからなぁ~………
チラッとでも…見えたりしたら……はぁ~…
飛翔族の祈願成就の《力》とやらを狙う輩には、白夜の翼の色は
とても魅力的だろうからなぁ………
何度、こっちに来てから、黒鼠族とか呼ばれている
ネズミの獣人達に、襲われたか分からねぇ~からな
0
お気に入りに追加
606
あなたにおすすめの小説

神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく
霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。
だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。
どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。
でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!


公国の後継者として有望視されていたが無能者と烙印を押され、追放されたが、とんでもない隠れスキルで成り上がっていく。公国に戻る?いやだね!
秋田ノ介
ファンタジー
主人公のロスティは公国家の次男として生まれ、品行方正、学問や剣術が優秀で、非の打ち所がなく、後継者となることを有望視されていた。
『スキル無し』……それによりロスティは無能者としての烙印を押され、後継者どころか公国から追放されることとなった。ロスティはなんとかなけなしの金でスキルを買うのだが、ゴミスキルと呼ばれるものだった。何の役にも立たないスキルだったが、ロスティのとんでもない隠れスキルでゴミスキルが成長し、レアスキル級に大化けしてしまう。
ロスティは次々とスキルを替えては成長させ、より凄いスキルを手にしていき、徐々に成り上がっていく。一方、ロスティを追放した公国は衰退を始めた。成り上がったロスティを呼び戻そうとするが……絶対にお断りだ!!!!
小説家になろうにも掲載しています。

女官になるはずだった妃
夜空 筒
恋愛
女官になる。
そう聞いていたはずなのに。
あれよあれよという間に、着飾られた私は自国の皇帝の妃の一人になっていた。
しかし、皇帝のお迎えもなく
「忙しいから、もう後宮に入っていいよ」
そんなノリの言葉を彼の側近から賜って後宮入りした私。
秘書省監のならびに本の虫である父を持つ、そんな私も無類の読書好き。
朝議が始まる早朝に、私は父が働く文徳楼に通っている。
そこで好きな著者の本を借りては、殿舎に籠る毎日。
皇帝のお渡りもないし、既に皇后に一番近い妃もいる。
縁付くには程遠い私が、ある日を境に平穏だった日常を壊される羽目になる。
誰とも褥を共にしない皇帝と、女官になるつもりで入ってきた本の虫妃の話。
更新はまばらですが、完結させたいとは思っています。
多分…

転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
拝啓、愛しの侯爵様~行き遅れ令嬢ですが、運命の人は案外近くにいたようです~
藤原ライラ
ファンタジー
心を奪われた手紙の先には、運命の人が待っていた――
子爵令嬢のキャロラインは、両親を早くに亡くし、年の離れた弟の面倒を見ているうちにすっかり婚期を逃しつつあった。夜会でも誰からも相手にされない彼女は、新しい出会いを求めて文通を始めることに。届いた美しい字で洗練された内容の手紙に、相手はきっとうんと年上の素敵なおじ様のはずだとキャロラインは予想する。
彼とのやり取りにときめく毎日だがそれに難癖をつける者がいた。幼馴染で侯爵家の嫡男、クリストファーである。
「理想の相手なんかに巡り合えるわけないだろう。現実を見た方がいい」
四つ年下の彼はいつも辛辣で彼女には冷たい。
そんな時キャロラインは、夜会で想像した文通相手とそっくりな人物に出会ってしまう……。
文通相手の正体は一体誰なのか。そしてキャロラインの恋の行方は!?
じれじれ両片思いです。
※他サイトでも掲載しています。
イラスト:ひろ様(https://xfolio.jp/portfolio/hiro_foxtail)

今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。

転生することになりました。~神様が色々教えてくれます~
柴ちゃん
ファンタジー
突然、神様に転生する?と、聞かれた私が異世界でほのぼのすごす予定だった物語。
想像と、違ったんだけど?神様!
寿命で亡くなった長島深雪は、神様のサーヤにより、異世界に行く事になった。
神様がくれた、フェンリルのスズナとともに、異世界で妖精と契約をしたり、王子に保護されたりしています。そんななか、誘拐されるなどの危険があったりもしますが、大変なことも多いなか学校にも行き始めました❗
もふもふキュートな仲間も増え、毎日楽しく過ごしてます。
とにかくのんびりほのぼのを目指して頑張ります❗
いくぞ、「【【オー❗】】」
誤字脱字がある場合は教えてもらえるとありがたいです。
「~紹介」は、更新中ですので、たまに確認してみてください。
コメントをくれた方にはお返事します。
こんな内容をいれて欲しいなどのコメントでもOKです。
2日に1回更新しています。(予定によって変更あり)
小説家になろうの方にもこの作品を投稿しています。進みはこちらの方がはやめです。
少しでも良いと思ってくださった方、エールよろしくお願いします。_(._.)_
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる