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0213★神護は【ルシフェル】との会話を思い出す
しおりを挟むふぅ~ん…夜のサバンナ地帯って、思っていた以上に
意外と生き物の気配とかあるモンだなぁ~………
まぁ…見慣れない生き物の、こっちを警戒しているのか
近寄って来ないけど、一定の距離を保ったところに気配があるな
まっ…俺達を襲ってきたら、当然返り討ちだけどな
なに、もしもいっぱい獲物を獲ったとしても、まだまだ子供で
育ち盛りのリオウもいるし
ホタルの卵が孵れば、獲物を蓄えても、あっという間だろうから
巾着袋や腕輪ン中に放り込んで置けばイイしな
ただ、正直言って、巾着袋にしろ腕輪にしろ、獲物自体は無制限に
入るのかもしれないけど
モノが、あんまりに大きいと、出し入れが大変なんだよなぁ…はぁ~
やっぱり、ちょっと解体してから入れるかな?
あん時は、ホタルが獲って来たのを、そのまんま放り込んだけど
…っ…てぇ~…うわぁ~…予想よりも遥かに大きかったなぁ……
あそこから見えていた倒木のある場所になかなか着かないなぁ~
とは、思っていたけどなぁ……
これは、予想よりも、かなり大きかったな………あはっ……
やっぱり、かなり石化しているようだな
神護は、倒木の高さが自分の背丈よりもあることを見て取り、くすっと笑って、倒木を軽くトントンと叩いてみる。
その手応えは、どう考えても、木の持つモノでは無かった。
「よしっ…この上で休憩するか…リオウ」
そう呼びかけてから、ちょっと休憩をする為に、長い年月によって石化した、元は倒木と思われるモノの上にトントンと軽く飛び乗り、天辺になっている部分に座り込む。
「おぉ~……イイ眺めだなぁ~………流石に………」
神護の側を歩いて来たリオウも、ちょっと小首を傾げてから、神護の後に続くように、倒木の上に向かってひょいっひょいっと飛び乗って、天辺でゆったりと伏せて休憩に入った。
やはり、高いところというだけで、安心感があるのだろう。
ちなみに、横倒しになった状態で、ゆうに8メートルほどあったりする。
石化する前は、どのぐらいだったか、想像も付かない大きさである。
過去にそれだけ大きな、それこそ世界樹と呼ばれるほどの巨木が、けっこうゴロゴロしていた名残だろうと思われた。
神護は、倒木して石化した巨樹の上で、周囲を眺めながら、身内に宿した【ルシフェル】との会話内容を思い出す。
そういえば【ルシフェル】が言ってたな、世界樹が逝ったって
そして、そうなれるはずの種族は【ルシフェル】が最後だって…
その最後の樹魔族?の1本であり、祖先還りの【ルシフェル】も
俺という宿主に寄生したコトで、やっと生き延びているだけだって
俺の胎内で増殖できるかは不明のようだしなぁ………はぁ~……
【ルシフェル】が消滅したら《封印》された邪神達は解放される
それは、流石に避けたいコトだよなぁ~………
白夜の種族、飛翔族を襲った後ろには、邪神達の存在があるかもな
まぁ~ただ欲たけているだけの可能性もあるけどな
なんにしても、捕まっている者を取り返したら、転生させるって
奥の手があるのは、幸いだよなぁ~
なんてコトを、神護はのほほんと考えていた。
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