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0154★【ルシフェル】は、神護の役に立ちたい
しおりを挟む[はい 今は 少しだけ意識が浮上しただけです
私という存在は この世界の者達にとっては
既に ただただ脅威と 種族的に刷り込まれていますので
私は 先代の【竜ケ峰】の全てを支えていた
大樹どのが 朽ち果てる時に 代替わりになるようにと
残された種子から 発芽したしたばかりなので………
まだ 幼木とも言えないほと小さき存在ですから
大きな《力》は振るえませんが………
《契約》し 私自身の分身を植えさせてもらった
マスターの身体に負った 負荷を癒すぐらいはできます
私達 樹木族の種子を その身に受け入れられるだけの身体
そして、精神的な強さと 《魔力》の強さがある者は
そうはいませんで………
久遠のごとく古き時代 改良という名の手を
加えられた私達樹木族という種族は 外敵によって激減し
この世界での本来の役割を果たす《力》というモノを失い
ほとんどが 治癒の《力》も受け継ぐコトができないまま
魔物へと堕ちて行きました…………
そう 私達は 人々に忌み嫌われる存在へと成り果てたのです
そして 私はその中での 祖先返りで 原始返りしたモノ
それ故に 大量破壊を目的とした 生物兵器として
開発者達への 無条件の従属は 外されております
だから マスターとの《契約》は私自身の意思
私は マスターの為に生きたい
枯れる寸前の私を この身体に受け入れくれたマスター…
今の私は マスターの身体を活性化させる程度の能力しか
無いけど…………]
切々と訴える【ルシフェル】との衝撃的な出会いを思い出しつつも、神護は白夜を腕に抱いたまま、戻った小川の側を黙々と足早に進んでいた。
そん中、久々の覚醒めた【ルシフェル】が、神護に言う。
[ところでマスター 腕の中の飛翔族の子が ハチミツを
どうやって舐めたら良いか 悩んでますよ]
神護は【ルシフェル】からの言葉に、はっとして腕の中の白夜に視線を向ける。
と、白夜は真剣な顔で、コップに入っているハチミツを見ていた。
あはははは………そこまで思考が廻らなかったな
うわぁ~…もしかして…白夜ってば、ずっと、どうやって
ハチミツを食べようかって悩んでいたのか?
でも……確かに、どうやって食べる? だな
ここには、スプーンみたいなモンはねぇーし……
その辺の枝は………イヤだろうなぁ…………
そんなことを考えていると、再び【ルシフェル】が言う。
[マスター 腕の中の飛翔族の子の翼の根元 治癒が効かないなら
私の樹液を塗りますか? 痛みを軽減できますが…………]
[そうか、んじゃ…傷跡に塗る為に、少しだけくれるか]
「はい マスター」
[んじゃ……もう少し歩いて、良いところがあったら
休憩して、翼の根元に塗ってるか………]
【ルシフェル】からの提案に、少し休憩しようかな?と、思い始めていた神護は、走りから歩きに速度をおとし、ゆっくりと周辺を見ながら休める場所を探す。
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