絶滅危惧種のパパになりました………~保護して繁殖しようと思います~

ブラックベリィ

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0133★神護、白夜を腕に樹海の小川沿いを歩く2 常識の相違を考える

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 「そうか……それは良かった……俺の持つ常識と
  こっちの常識に、相違があるかもと思ったんでな……
  ちなみに、腹は空いてないか?」

 聞かれた白夜は、空腹感を感じて居ないので、首を振る。

 「まだ 空いてないみたいです」

 白夜の答えに、神護は頷く。

 「そうか…んじゃ……もう少し下流まで行ったら……
  今日の食べ物を考えるか………」

 そう呟いたことで、白夜は転生前に手渡した大きな布袋に、食料品の類いを入れていなかったことを思い出す。

 〔……あっ……すっかり 食料を用意するの忘れてた………
  転生後の子供用の着替えも 用意してなかったし…… はぁ~

  あの時は 弟達が相次いで捕まったという 噂を聞いた
  こともあって とても焦っていたから…………

  禁断の【転生術】を なんとしても 成功させなければと
  そのことばかりに 捕らわれていたから………

  だから 全然 転生後のことなど気が回らなかった………
  なんか けっこう 私も 色々と抜けているな………〕

 神護は腕の中で大人しくしているのを良いことに、黙々と下流に向かって小川の側を歩き続けた。
 小川の側を歩きながら神護は、少しばかり回想していた。

 夢の中で手渡された卵は、その瞬間から刻一刻と
 じわじわと大きくなり……鶏卵状態から駝鳥の卵
 そして、バスケットボールを通り越した…………

 普通…卵って、そんな風に成長するものなのか?
 という俺の疑問をよそに、どんどん成長した

 ほんの数日で大玉スイカを超えて、ハロウィンの
 わりと大きなカボチャ並みに変化していった……

 そして、夢現つの狭間で、卵が孵るまでの間に
 何度も何度も異形の姿を持った者に襲われた

 ホタルから飛翔族の卵だと教えられ…………
 返ったのは、黒髪の可愛い男の子だった

 愛らしい仕草で、俺に笑いかけて来る黒髪の男児は
 俺を父上と呼びながら、自分はビャクヤだと名乗った

 そして、むやみに名乗ってはならないとも………
 どうやら、こちらは名前を隠す習慣のある世界らしい

 いや、隠すというよりは秘匿とするだな
 なぜなら、真の名前を知られ、その相手に盗られてしまうと

 名前を盗った相手に、全てを支配されてしまうらしいから
 それも、真の名前を知られ、盗られてしまうと
 名前を盗った相手に、全てを支配されてしまうらしい
 いまいち、その感覚はわからないが………

 こちらの世界で言う【名盗り】ようは、名前の本質………
 自分という個を認識し、縛ることが出来る魔術なんだろうと思う

 そりゃ~…親から授けられ、秘したただひとつの名前じゃ
 盗られたらアウトだよなぁ~………んじゃ名前が複数だったら?

 全部の名前を知らない限り、盗れないんじゃねぇ?
 まして、俺達の国には、ひらがな、カタカナ、漢字とある

 それに、音読みに訓読みに、当て字てきな読み方とか………
 とんちを利かせた………小鳥が遊ぶで、タカナシ
 小鳥が遊べるほど平和で、鷹は居ない場所なんてモンがあるからな 










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