絶滅危惧種のパパになりました………~保護して繁殖しようと思います~

ブラックベリィ

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0109★ネズミーランドは危険がいっぱい?19 妖狐族のギンは《契約》したい

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 ホタルから言葉に、神護はちょっとコメカミをクリクリしながら考える。

 えぇーとぉ……このちっさい妖狐の《力》の
 解放には《契約》が必要らしいけど……………

 俺は、これ以上《契約》……する気は無い………
 今の俺は、飛翔族の【守護者】らしいからな………

 ……だいいち、引き当てた?のは、竜治だ

 これの担当は、竜治だろう……
 ここは、この妖狐と竜治の《契約》が適切……
 たぶん…きっと………

 なにより、この妖狐は竜治を見ているし……
 妖狐の本能が、自分と1番相性が良い相手として
 霊力の強い竜治を選ばせたんだろうし…………

 ここは、さっさと竜治と妖狐に《契約》をさせて………
 先に……次のポイントに、進まないと…………

 空間が捻じ曲がって重なっていることで、何時また……
 本物の敵が出現するか、マジで全然わからないしな………

 思考をまとめた神護は、自分の肩に乗った、尻尾がポアポアの妖狐のギンに話しを振る。

 「妖狐族のギンと言ったな……
  その《契約》の対象って竜治でイイか?
  引き当てたの竜治だから……」

 神護の意図に素早く気付いた妖狐のギンは、素直に答える。

 「はい…ええどすぇ~……ボぉ~クぅ~に…………
  いっとう最初に触れたんわ……竜治さんやし………

  そのお強い霊力が触れたお陰でぇ~…
  《封印》が綻びたんやから……
  ボぉ~クぅ~との相性イイんやわぁ……」

 そう言ってから、神護を見てホタルを見た妖狐のギンはちょっと惜しそうに言う。

 「アンタはんは〈ドラゴン・ソウル〉の主はんやから……
  元々…ボぉ~クぅ~は《契約》できしまへんよって

  竜治はん…ボぉクぅのぉ……主はんになってぇなぁ~……
  《契約》……お願いしますえ~…………」

 妖狐のギンのお願い?に、竜治は心底嫌そうな顔をする。

 「遠慮しておく……他の人間を選べ……」

 取り付く島の無い竜治の冷たさに、妖狐のギンと神護は苦笑する。

 「竜治、お前が、コイツを断ると
  キツネが大好きな優香が、引き取りに来るぞ………
  それでも…イイか?」

 神護の言葉に、妖狐のギンは、にこにこして嬉しそうに言う。 

 「そうどすかぁ~……可愛らしい女の子はんの………
  下僕いうのんも……えろう…楽しそうどすなぁ~……

  エロエロな意味で……あっ……間違えてしもうた………

  色々な意味やったわ…さっ…はよ《契約》《契約》………
  女の子はええわぁ~……いい匂いで…たまりませんなぁ~…」

 竜治が考える余裕をなくす為に、妖狐のギンは、神護の肩で嬉しそうにぴょんぴょんと飛び跳ねてみせる。

 が、実際には、霊力の強い竜治との《契約》を望んでいたりする。

 女の子は確かに妖狐ゆえに好きだけど、強い霊力持ちはもっと好きなのだ。





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