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0135★《淫獣》と呼ばれる生き物の用途1

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 蒼珠は、朱螺が差し出したモノを見て、思わず嬉しそうな言葉を零れ落とす。

 「なに? この生き物‥うわぁ~‥可愛いぃ~‥‥
 フェレットの小さいヤツみたいだぁ~‥イタチ?

 いや、これだとオコジョかな?
 あっ‥でも‥オコジョよりも、少し小さいかな?

 じゃなくて‥‥‥
 コレが‥俺を抱くのに必要なモノなのか?
 はて? 一体何に使うんだ?」

 蒼珠は、朱螺の手にある《檻珠(かんしゅ)》を手に取ろうと手を伸ばし掛けたが、途中で止める。

 その用途を思い出した蒼珠は《檻珠(かんしゅ)》に封じ込められた《淫獣》を見詰める。

 一方、朱螺に《檻珠(かんしゅ)》の中に封じ込められた《淫獣》は、人族である蒼珠と目が合ったことで、キュイキュイと嬉しそうに鳴く。
 間近にある、極上の餌の甘い匂いに反応して‥‥‥。

 すっごく可愛い小動物だけど‥‥‥
 コレが、朱螺とする肛門性交に
 必要な生き物なのか?

 どんな風に使われるンだ?
 全然、想像つかないんだけど‥‥‥

 困惑顔の蒼珠は、朱螺と《檻珠(かんしゅ)》に入った《淫獣》を交互に見る。

 人族の休液を好む生き物ねぇ~‥‥‥
 見た目は小動物だけど‥‥‥
 唾液の付着した‥‥って‥‥‥

 昨日、意識が堕ちる直前まで食べてた
 水中果にコレがたかってたのか‥‥‥‥
 樹液に集まる、昆虫みたいな生き物なのかな?

 その用途を告げられている蒼珠は、朱螺の手で《檻珠(かんしゅ)》に封じられている小動物を可愛いと思う反面、どんな風に必要なのかに首を傾げていた。

 蒼珠が、その用途を知れば絶対に拒絶するだろうことを、薄々は気付いていたが、朱螺は素知らぬ顔で、その用途を告げる。

 『これは 《淫獣》と呼ばれている生き物だ
 この呼び名は、我々魔族だけでなく人間族の
 間でも共通で使っている固有名詞だ

 何故なら 我々魔族は人間との性交時に
 必ずと言って言いほどに用いる生き物だからだ

 勿論 人間同士の性交時にも
 我々が使用するのと同じように
 使用されていると聞く

 そして この《淫獣》は 使われる者に
 例えようもない快感と屈辱を味合わせる
 生き物だとも言われている

 それに耐えられるか? 蒼珠』

 朱螺の問いに、蒼珠は怖いモノみたさと、好奇心から訊き返す。

 「どういう風に、使うモノなンだ?
 そんなに屈辱を感じるようなことなのか?」

 朱螺は、蒼珠がそう聞いて来るだろうことを予測していたので、意地悪く嗤って言う。

 『この《淫獣》は 人間の出す老廃物が殊の外
 大好物でな

 汗や涙は勿論 糞尿も好物として食べる
 と言えば理解るか?

 コレは こういう用途に使われるモノだ』

 そう言いながら、朱螺は蒼珠の両方の足首と膝の二か所に髪先を巻き付けて、蒼珠の膝を大きく開いた状態で、空中に固定する。

 勿論、蒼珠の抵抗を封じる為に、両手も髪先でべットに縫い付ける。

 《魔力》が無い為、何も身につけていない蒼珠は、当然、全裸なので、正気のままでは、かなり恥ずかしい格好で拘束された。

 恥ずかしい格好でべットに躯を固定された蒼珠は、朱螺の行動を冷静に見ていた。

 ‥あぅぅぅ~‥‥またかよ‥‥‥‥
 もう、何度‥‥朱螺の髪で、躯の自由を
 奪われたか判らないけど

 こういう格好って、何度させられても
 恥ずかしい格好だよなぁ‥‥‥はぁ~‥‥‥‥

 でも、俺の自由を奪ってからしか
 出来ないことなのか?

 人族の老廃物が好物ねぇ?
 汗や涙は理解(わか)るけどぉ‥‥‥‥
 糞尿も‥ってのは‥‥‥‥

 流石に、朱螺の冗談だよなぁ‥‥たぶん‥‥
 あの可愛い姿で、人族の排泄物を食うのか?
 まさかなぁ‥‥‥‥

 半信半疑半の顔で、自分の行動をジーっと見詰め続ける蒼珠に、朱螺は双眸を細める。

 蒼珠の表情を見ながら、朱螺は先刻のたわいない愛撫で勃起しかけている蒼珠の男根を柔らかく包み込み、完全に怒張させる為に柔らかく揉み扱く。

 蒼珠は、朱螺の手のひらに直接勃起した男根を扱かれて、躯をビクンつと跳ね上げる。

 「‥‥クッ‥‥‥ああ‥‥んあ‥‥はぁん‥‥
 朱螺ぁ‥‥‥んあぁ‥あぁ‥‥くぅ‥‥‥」

 直接与えられる快楽に、蒼珠はためらうことなく腰を揺すって、朱螺の愛撫に応える。

 自分の施す愛撫に反応して直ぐに喘ぎ声を漏らし、素直に快楽に身悶える蒼珠の媚態に、朱螺は北叟笑む。

 『イイのか? 蒼珠‥‥クッククク‥‥‥
 もっともっと お前を気持ち良くしてやろう』

 そう蒼珠の耳孔に囁いて、昨夜捕獲した野生の《淫獣》の幼生の《檻珠(かんしゅ)》を握り、中にいる《淫獣》を解放する。

 そして《檻珠(かんしゅ)》の中から解放しただけの《淫獣》を、朱螺はためらうことなく蒼珠の股間へと持って行く。

 好物である人族の体液の匂いに反応し、キュウキュウと嬉しそうに鳴く。

 朱螺が掴んでいた手を放すと《淫獣》の幼生は、朱螺の愛撫に反応して完全に勃起し、先端が濡れ初めていた蒼珠の男根にすかさず絡み付いたのだった。






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