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0050★三度目の精神だけ異世界へ‥受け入れがたい感覚3
しおりを挟む男に抱かれることに慣れているロン・パルディーアは、自分と子供の飢餓を癒してくれるラオスにしがみつき、淫猥に腰を振って満たされる悦楽に酔い、浅ましく喘ぐ。
男の楔で、体内を掻きまわされることで得る快感と充実感。
それは、聖樹には到底耐え切れないような、おぞましい快楽と感覚だった。
流右の聖樹も、一切抵抗することも、その感覚や感触を拒むことの出来ない状態で味わう、おぞましい行為がもたらす刺激の波に耐え切れず、半狂乱になる。
い‥やだ‥‥ン‥あぐぅ‥たえられない‥んぁ‥うっ‥助けて‥いやだっ‥‥
何度も何度も、ラオスの楔がロン・パルディーアの躯を抉るように抽挿を繰り返す。
聖樹は拒む自由のない彼女の躯の中で、おぞましい快楽の波に何度も呑まれた。
いくど目か判らない快楽の波に、半狂乱状態でも、かろうじで意識を繋いでいた聖樹が、もう耐えられないと意識の手綱を手放し掛けた。
まさに、聖樹の意識が途切れる寸前、ロン・パルディーアの躯を激しく出入りするラオスの灼熱の楔から《精》が力強く放たれた。
その瞬間、ラオスの《生命力》に満ち溢れた《精》を、躯の奥深くに与えられ、ロン・パルディーアは歓喜の声をあげる。
躯を侵される嫌悪感に震えていた聖樹も、その時、確かに《精》によって躯の内側にじんわりと広がる何か熱いモノを‥‥‥‥。
ラオスの与えた《力》を感じたのは確かなことだった。
同時に、聖樹は、ロン・パルディーアの躯に放たれたラオスの《精》によって、飢餓感を甘く癒されて満たされた感覚を味わう。
そして、体内で生命として胎動し始めていた、飛龍王ロン・ウルグーリアとの間の子が、猛烈な飢餓感を癒され、歓喜しながら《精》が内包する《生命力》にうっとりと浸るのも感じていた。
ようやく、2人の〈情交〉と言う名のおぞましい時間が終わり、聖樹がホッとすると、意識が再びぐらりっと揺れて、闇に呑み込まれはじめる。
‥‥‥お‥‥終わった‥んだよな‥‥‥‥もう‥これで終わりだよな‥‥‥
もしも‥この続きがあったら‥‥‥次は、絶対にたえられないな‥‥‥
‥‥‥きっと‥‥俺の‥精神が‥おぞましさに耐えられず‥‥‥‥
狂気に侵されて、狂う‥‥‥間違いなく‥‥正気でいられない‥‥‥
さえぎりようのない‥共有する感覚‥‥おぞましい‥‥快楽‥‥‥‥‥
‥身の毛もよだつような‥‥‥あの感触が‥‥躯に纏わり付く‥‥‥‥
満ち足りた感覚に浸るロン・パルディーアの中で、聖樹は、自分の躯を抱き締め、ぶるっと躯を振るわせる。
それから、ふと気付いたように無意識に考えていた。
‥‥‥‥ああ‥そういえば、ラオスの第3の瞳の《魔石》って‥‥‥‥
どんな色と形してたんだろうなぁ‥‥綺麗な《魔石》だったのかなぁ‥‥‥
そんな中で、聖樹は微かなモノを感じて、感覚を研ぎ澄ますために双眸を閉じる。
‥‥‥‥うん? 声? ‥‥‥誰の声だ? これって‥‥‥‥
彼女の御腹の子の声かなぁ? ‥‥‥すごく‥うれしそうだ‥‥‥‥
その時、聖樹は、どうでも良いような疑問に?を浮かべながら、幼くか細い声が、自分のいる空間が《精》で満たされたことに、キャラキャラと楽しそうに笑う声を、躯の内側奥深くで聞いたのだった。
そして、急速に意識が闇色の深淵へと呑み込まれた聖樹は、その奥深くに堕ちる寸前に、別の世界を心底切望してしまうのだった。
‥‥‥‥あぁ‥‥‥‥深淵に‥‥‥また‥‥意識が滑り堕ちて行く‥‥‥
今度、こちらに目覚める時は‥‥‥どんなところだろう?
‥‥もう‥‥この‥‥‥カップルは‥ごめんだ‥‥‥‥
ああ‥‥どこか‥別の‥‥‥穏やかな‥世界に‥‥い‥き‥たい‥なぁ‥
その時の聖樹は、正気を失う寸前だったがゆえに、父親の忠告も、神無月という特殊な血の《力》のことも、綺麗さっぱりと忘れ去っていたことは言うまでもない。
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