31 / 183
0030★異形?奇形?キメラ?
しおりを挟む見るからに、完全に意識を喪失させているとわかる聖樹の脱力しきった躯を抱き締め、愉悦感を味わいながら呟く。
「クスクス‥‥‥‥聖樹は、思っていた以上に弱いな」
自分好みの良い香りのする聖樹の躯をギュッと抱き締め、ポツンと胸を飾る乳首をぺロリとためしに舐めあげる。
乳首への柔らかい愛撫を唇と舌で施しながら、明宏は、腸内洗浄と強制排泄の連続で少し緩んだ蕾みに、指を根元まで沈めて確認する。
だが、外部から与えられた刺激に反応し、聖樹の瞳が1度は開かれるが、心神喪失に陥っているので、生理的反応で聖樹の躯がピクンと跳ねただけだった。
そう、心ここにあらずの放心状態で、明宏の淫らな悪戯にもほとんど反応しなかったのだ。
「しょうのないのヤツだ。私を楽しませもせずに‥‥‥‥
ここは、正気になってもらわないと、私が楽しめない」
明宏は、聖樹の躯をいじりながら、部下に、聖樹を正気に戻すための準備を命じたのだった。
同世代の少年達より性にかなり疎いどころか、純情可憐‥‥もとい、純真無垢な状態で育った聖樹は、明宏の淫虐行為という過剰なストレスに耐え切れなかった。
聖樹は、なまじ母親が受けた性の被害者という立場から、幼少期に晒された言われない侮蔑や嘲笑にまみれて育ったので‥‥‥‥。
特に、母親の血縁者による数々の虐待や暴言は、幼い聖樹の心に大きな傷痕を残していた。
深いトラウマのために、聖樹は、年頃になっても性行為に興味を持つことが出来なかった。
クラスメイトに混じって、恋愛やセックスなどに興味を持っていれば、彼等の心情や悪意に気付き、デモニアンに売られるという事態を回避できたかもしれなかった。
が、今の聖樹に理解(わか)ることではなかった。
聖樹は、純真無垢な躯と精神を、明宏とその部下の手によって、恥辱と汚辱にまみれた行為により、心身喪失に陥ってしまっていた。
正気を手放した瞬間に、ストンという音が付きそうなほど、あっさりと、暗い水底のような空間に意識を滑り堕としてしまっていた。
だが、その意識が滑り堕ちた先も、聖樹にはとっては、静寂な闇が包む穏やかな眠りをもたらす安寧の園ではなかった。
聖樹は、フッと意識が闇に呑まれ、気が付いたらココに居るという状態であった。
明宏とその部下の施す、屈辱と恥辱で織りあげた洗浄行為に耐え切れず、意識を昏倒させた聖樹は、呆然としたまま、何かの上に座って居たのだ。
そこは、汚辱にまみれた《浴室》でもなく、明宏に恥辱行為を強要されていたべットの上でもない、まるっきり別の場所に移動していた。
‥‥ん? ‥‥どこだろう? ‥‥ここは?
‥‥‥‥あの男が所有する、どこかか?
あの場所に在る‥‥‥地下室か何かかな?
明宏の淫虐に耐え切れず、気絶した聖樹は、どこか薄暗く、曇天のようなぼんやりとした空間に置かれている現在の自分の環境に首を傾ける。
「ここは、どこだろう?」
そう呟きながらも、聖樹は、自分が明宏の行為に耐え切れずに意識が堕ちた瞬間に感じた違和感をきちんと知覚していた。
そう、微かにだが、どこか高さのある場所から、ストンとお尻から落ちたような感覚を、意識の端っこの方で感じていたのだ。
その落下する感覚を思い出した聖樹は、改めて尻下の感触に首を傾ける。
意識を失ったセイで‥ベットから滑り堕ちたのか? 俺
‥‥‥それとも、ベットから落とされたのか?
あの男の不興買って‥‥ どっちにしても‥マジで情けねぇ‥‥‥‥
じゃなくて、なんの枷も鎖もねぇ 口を封じていた猿轡も‥‥‥
もしかして、人知れずの空間に 飽きて捨てられたってことか?
出口は? 考えたくねぇーけど もしかしたら、ない とか
そんな不安感にさいなまれながら、聖樹は、お尻に落ちたことで感じた鈍痛に眉をしかめる。
「‥‥‥‥ってててと‥‥‥何がどうなってんだよ?」
自分が意識を堕とした次の瞬間、どこからか落ちて、何か‥‥‥弾力の有るモノの上に乗っているのを感じていた聖樹は、慌てて自分が敷いてしまったものを見た。
次の瞬間、絶句した。
「何だ? コレ?」
ソレは、見るからに、獣毛を豊かに生やした何か動物の背中らしいモノだった。
が、その生き物は、残念なことに?既に息をしていなかった。
尻下に敷いてしまったモノの正体に驚いた聖樹は、マジマジとソレを確認する。
う~ん‥‥‥新手のミュータント生物?
‥‥いや‥‥合成生物かな?
人為的に複数の遺伝子を混ぜて、創造された生き物?
俗に言う‥‥‥キメラってヤツかな?
その生き物は、どうやら四肢と三対の翼を備えた虎のような姿と縞柄を持つ獣だった。
まぁ‥‥‥虎というには、だいぶ異形だが、それが一番近い表現の生き物だったのだ。
俺に、藤原明宏て名乗ったあの男‥‥‥‥
‥‥こんな違法(遺伝子組み換えや合成)なことまでしてるのかよ?
ここで死んでるってことは、失敗作ってことか?
‥‥‥‥でも、すっげー‥‥カッコイイ生き物だなぁ‥‥‥
こんなの欲しいなぁ~‥‥‥はぁ~‥‥‥‥
まぁ‥‥こんな特殊で、超特大の生き物、借家のウチじゃ‥‥‥‥
絶対に、飼えないけどさぁ‥‥‥‥
買うための金額も、飼育環境を維持する金額も、
ものすっごく高そうだしなぁ‥‥‥‥
いや、お金なら、父さんからもらったのあるけど‥‥‥‥
許可とか色々と大変そうだし‥‥‥‥
だいいち、外にだせる類いじゃねぇ~よなぁ~
どうみたって、産まれながらの奇形? いや、異形?
どっちにしても、猛獣の類いだしなぁ
はぁ~‥‥‥‥コイツのご飯て、どんなモンなんだろう?
何を食べるのかなぁ?
こういうの飼うなら、どうやったって、頑丈な檻が必要だよなぁ‥‥‥‥
それに、こういう猛獣(奇形?または、異形?だけど)の類いは
都道府県に飼育許可とかも、もらわなきゃいけないんだよなぁ‥‥‥‥
いや、そんなことを考えてる場合じゃないけど‥‥‥‥
でも‥‥マジで、惜しい‥‥‥‥
そう内心で思いながらも、今の自分の崩れかけた精神を保つために、聖樹は思ったことを躊躇うことなく実行することにした。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
186
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる