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0023★囁かれる悪意(◆R15・BL表現あり 苦手な方はスルーお願いします◆)

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 今の言葉の意味が理解出来なかったということがわかる表情の聖樹に、明宏はその双眸を細めて嘲笑(わら)う。

 聖樹は、ゴキュッと喉を鳴らし、明宏の次の言葉を待つ。
 たった今、言われた意味を理解する為に‥‥‥‥。

 「私の言葉の意味、わからなかったみたいだね。
 それじゃ、もっとわかりやすいように、言い方を変えようか

 聖樹をデモニアンに売った子達は、自分の身可愛さに、
 君が高額バイトのために、男相手に売春をしていると
 言いふらすだろうねぇ‥‥‥って、私は言ったんだよ

 そう、みんなが君を一生懸命に探している行方不明の間、
 お金のために、男とセックス三昧の日々をおくっているってね

 ‥‥‥そういう子達の口は、軽いからねぇ‥‥‥
 その上で、自分に都合の良いようにまわりに言うのは確実だろうねぇ‥‥‥
 ‥きちんと口止めしないとね‥‥‥

 だから、聖樹は早く素直になって、枷のない生活が出来るようにならないとね
 そうしないと、自分達の欲望のために、君をデモニアンに売った、
 クラスメートの口止めが出来ないよ‥‥‥

 クスクス‥‥‥そしたら、今度は、聖樹がクラスメートを、
 直接、私のところに連れてくれば良い」

 明宏の言葉に、聖樹は無意識に『なんで?』という表情をする。
 そんな悪意とは無縁の聖樹に、明宏は嗤ってさとすように言う。

 「仮に、聖樹が素直に私を満足させ、自由を得て外に出ても
 君のクラスメート達は、聖樹の弱みを握っていると思っているだろうから、
 聖樹をちょっと脅せば、お金を出すと思っているだろうからねぇ‥‥‥‥

 君自身の保身のためにも、クラスメート達の口を封じないとね
 わかったかい、聖樹」

 そう言って、明宏は聖樹の前髪を優しげに梳きあげて、額に口付ける。
 まるで、愛しい恋人にするように‥‥‥‥。

 聖樹は、明宏の言葉を認識して、すぅーっと顔色を蒼褪めさせる。

 ‥‥っ‥‥そんな‥‥‥じょうだんじゃ‥ない‥‥‥

 顔色が見事に変わったことを確認し、明宏は優しい口調でそそのかすように言う。

 「そういう、あさましい子達には、相応の処置をしないとね
 なに、お金をちらつかせれば直ぐに食いついて来るから、
 私の元に呼び出すなど、簡単なことだろう。

 それに、聖樹が良心の呵責など感じる相手ではないのだから‥‥‥‥
 ‥‥君を、デモニアンに売った張本人達なのだから‥‥ね、聖樹」

 明宏の指が肛門を淫猥にまさぐる恐怖から、聖樹は恐慌状態に陥る。
 そんな聖樹に、明宏は暗い悪意を吹き込む。

 君を売ったのは彼等だ‥‥復讐しようと。
 今度は、君が彼等を私に売れば良いと‥‥‥
 口止めは必要だよ‥‥‥‥と、囁く。
 
 聖樹は混乱したまま、明宏の腕の中でゆるゆると首を振る。

 混乱し、躯の最奥にある排他のための肛門をいじられて、恐怖に乱れる聖樹の狂態を見下ろしながら、フッと明宏は顔をあげる。
 それを待っていた佐々木は、次ぎの作業の確認をする。

 「明宏さま。うつぶせになさいますか?
 それとも、両脚を持ちあげましょうか?」

 明宏は施される愛撫に反応して、無様にもがく聖樹の上から退きながら命令する。

 「‥‥ん‥‥このまま、脚を持ち上げて、大きく広げてくれ‥‥‥
 聖樹は、浣腸も初めてみたいだから、抵抗出来ない方がイイだろう

 くっくくくく‥‥‥はじめが肝心だからねぇ‥‥‥‥
 生理現象に、逆らうことなど出釆ないということを
 身をもって知った方が、聖樹のためだしね」

 「では、脚台で固定しますか?」

 「いや、初めてだから、宙吊りの方が良いだろう。
 脚台だと両脚を完全に固定できるが、躯が安定するからね。

 初めてが、足掻ける環境なのは良くない。

 抵抗することも、拒否することも出来ず
 私のほどこすすべての淫らな行為を、ただなす術もなく唯々諾々と、
 その躯に受け入れるしかないということを、教えるためにするのだから

 クックククク‥‥‥より不安定な足場で、屈辱的な方が良いだろう。

 何時ものように、この子に似合う装身具を選んで、身に着けさせてくれ

 より豪奢で‥高責な姿で‥躯の最奥を拓かれる‥‥
 羞恥心にさいなまれながら‥‥‥淫乱な娼婦のように、
 その躯の最奥を拓いて、私のモノを啼きながら、深く受け入れる。

 そんなシチュエーションが良いね‥‥‥‥
 早く、聖樹が抵抗を諦めて、私に柔順になれるように‥‥‥」

 明宏と佐々木の会話の間にも、別の男達が現れて、準備にとりかかる。
 男達は、テキパキと部屋に設置された何かを操作する。
 すると、天井に設置されていたらしい、細い鎖がシャラシャラと涼やかな音をさせながらべットの上に降りて来る。

 それと同時に、どこで聞いていたのか、佐々木の直接の部下が、装身具となる物が入った箱を、キャスターに乗せてべットの側にまで運んで来る。
 佐々木は、明宏の命令を忠実に実行するために、装身具の箱を開けて、聖樹の躯を飾るためのアクセサリーを選ぶ。

 「では、この子の装飾のシチュエーションは、どこかの王族
 それも、皇太子候補というところで、いかがでしょう」

 装身具の入った箱の中から選んだ、黄金作りのアクセサリーの数々を選び、佐々木は明宏を振り返る。

 「それは良い‥‥王族か‥‥‥クッククク‥‥
 敵国に捕らわれた皇子様という設定は良いな‥‥

 初めてのパターンだな、佐々木。
 ああ、アクセサリーは、それで良い」

 「はい。顔立ちもかなり良い方ですし‥‥‥
 とりわけ、きつい瞳を持っていますので‥‥‥

 たんなる性の奴隷よりは、貴族や王族という設定の方がより楽しめるかと
 ‥‥‥まして、本当に初めてのようですし。
 今まで購入した者達とも、かなり毛色が違いますので‥‥‥‥」

 佐々木の聖樹に対する率直な感想に、明宏は静かに笑う。

 「クックククク‥‥‥‥そうだろうねぇ‥‥‥‥
 聖樹の母親は、輪姦されて聖樹を孕んだらしいからねぇ‥‥‥
 屈辱的なシチュエーションが似合うんだよ‥‥‥‥親子だからねぇ‥‥‥‥」

 嘲笑するように言う明宏に、母親を侮辱された聖樹は、今の状況も忘れて、その素直な感情のまま、キッと睨みあげた。


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