異世界に引っ越しする予定じゃなかったのに

ブラックベリィ

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081★うわぁ~ん、局地的雷雨を轟かすのお義母様達の登場で、あの日々を思い出してしまいました

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 お義祖母様とお義母様、もう一人のお義母様ヴレンシュタイン公爵夫人、それに、その取り巻きの貴婦人達の気配も視線もわからないって、危機管理能力が無いのかしら?

 ついでに、ご令嬢達の母親達や付き添いの夫人達はどうしているの?

 なんて思っていたら、お義母様がいらっしゃったわ。

 「私の義娘と、あの辺境伯爵の【エトランジェ】達を
  同列に扱っているのは、どなたかしら?」

 お義母様ってば、スバッと正攻法のお言葉ですね。
 この言い方だと、言い返すのは難しいですよ。

 なんて思って見ていると、あのピンク髪のポルカ侯爵家ご令嬢のベアトリーチェ様の母であるポルカ侯爵夫人が言い返しています。

 「まぁその様なコトはしておりませんわ
  ただ、黒髪黒瞳が一緒ですわねと………」

 娘と違って年季がある分いやみが上手いわね。
 その言葉と共に私にチラッと視線を投げるなんて………。
 だけど、お義母様にそんな言葉遊びが通じるなんて無いのに。

 「髪や瞳の色彩が同じ人間なんて、いくらでもいますわね
  それが、この私の義娘と何の関係があるのかしら?」

 「あら、もしかしたら【エトランジェ】として
  同郷かもしれませんわよ

  確か、国民のほとんどが黒髪黒瞳の国かにいらした
  【エトランジェ】がいましたものね

  異世界にいらしたんですからマリエ様は
  かなり寂しい思いをしていると思いましたのよ

  ですから、同郷という可能性があるだけでも
  良いのではと情報をお伝えしましたの」
 
 おお~モノは言い様って感じで綺麗に切り返しましたね。
 確かに辺境伯爵の所に現われた【エトランジェ】も、私と同じ様に黒髪黒瞳ばかりが住む日本出身かも知れません。

 情報と言えばそうですけど、その程度の情報が何の役に立つんでしょうかねぇ?
 でも、これ以上の会話は不味いと思うので、私は止める方法を考えます。
 事なかれ主義の日本人ですから、争うのは嫌いです。

 ここは、お義母様やお義祖母様、私の取り巻き達や侍女達にも、好評だった紙芝居を余興に出させましょう。

 紙芝居の内容を本に纏めたモノも幾つか用意しているしね。
 これは、ゲームをして勝った人への賞品だけど。

 お義母様やお義祖母様、ヴレンシュタイン公爵夫人の取り巻き達、それにアスタール伯爵派閥のご令嬢達やヴレンシュタイン公爵派閥のご令嬢達が、勝つ様にちょっと小細工しても良いしね。

 なんて思ってたら、晴れだった空の雲行きが怪しくなっています。
 そして、黒い雲がもくもくと空をおおい太陽を隠してくれましたよ。

 なんでしょう………異様に暗くなっていきます。
 遠くからゴロゴロという音が………遠雷でしょうか?

 この暗さは、私の記憶操作を破ってくれます。
 私の婚約者達が、アスタール伯爵邸に勢ぞろいしたあの日を………。 
 私の意識はあの日のコトを思い出し始めます。

 あの日、私は………。

 まさか、正式に約定を交わして婚約したその日から、夫達と蜜月に入るなんて知りらなかったコトを(恥)。
 これは、辺境伯爵の【エトランジェ】に対抗する為だそうです。

 私は、媚薬を大量に盛られて、乙女の泉にも媚薬を大量に入れられて、婚約者達というか、夫達と関係を持ちましたよ(号泣)。

 だって、この後に、お義母様やお祖母様やヴレンシュタイン公爵夫人やお側妃様達に、お茶に誘われたんです。

 その時のお茶とお菓子に、媚薬がたぁ~っぷりと混入していたんですよ。

 飲んだ媚薬のセイで朦朧としていた私には、乙女の泉に大量の媚薬を入れられてもわかりませんでした(号泣)。
 だって、媚薬を大量に飲んだ時点で意識朦朧になって、詰んでいますからね。

 結果として、意識が飛んでいたというか、相手を認識できないわ、何度いたしたかもわからないわって状態になりました(爆)。

 初めてなのに、初めてがどんなものだったか、残念ながら覚えていませんでした………乙女の夢を返してって、こころから叫びたいですよ(号泣)。

 これは、妻が初めての夫達を愛し過ぎて、他の夫達を平等公平に扱えなくなるのを防ぐ為の手段だそうです(イケメン滅びろ)。

 でもね、蜜月の間の記憶が吹っ飛ぶ程に、媚薬を盛るっていうのはあんまりだと思います。
 どんな抱き方をされたのかも、まるっきりわかりませんでした。

 反面、双子6組計12名の夫全員と、その場でいたしたってコトは、1人の夫以外に、ガン見されていたってコトですよね。

 それって、どんな羞恥プレイですか?
 もしかしたら、乙女の泉の他に後ろの………もたして、禁断の二輪挿しプレイをしていたかもしれませんもの。

 それを想像するたびに、心臓がバクバクして羞恥心で顔が赤くなり、そしてあまりのエロさとSMもどきに恐怖で青くなったりしますから………。

 その恥ずかしい記憶が無いのは、かえって良かったのかも知れません。
 その上で、ウォル達に説明された行動のひとつは、爆ぜろって思うものでした。

 だって、ピーしたまま求愛給餌を受けるって、どんな羞恥プレイなんです(号泣)。

 っていうか、蜜月の間は、受け入れる夫を取り替えるだけで、繋がったままなんだそうです(爆)。

 おトイレとか、お風呂とか着替えとかって………怖くて聞きたく無いので、何があったのかは知りませんし知りたくありませんよ(号泣)。

 羞恥心で死にそうです。
 いっそ殺してって言いそうになりましたよ。

 でも、それがこの世界の常識なんで諦めました。
 どうせ、覚えていなかったコトなんですから、無かったコトにします。









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