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078★うわぁ~マジですか?もの凄い副音声の応酬です
しおりを挟む真紅の髪をハーフアップしたボンキュッボンの美女でグランツ侯爵家令嬢のエリザベス様が、得意げに話し始めました。
「皆さん、私の父からの情報なんですが
東のアーリアス辺境伯爵領に現われた【エトランジェ】と
西のアルフェス辺境伯爵領に現われた【エトランジェ】の
髪と瞳の色彩はどちらも黒なんですって」
この美女の言葉の副音声は………。
『アスタール伯爵領に現われた【エトランジェ=私】は
今はおとなしく貞淑な女のふりをしているけど
あのビッチな【エトランジェ】達と同じなんじゃないの?
同じ色彩なんだもの』
って感じかしらね。
「「「「「まぁ~あの【エトランジェ】達と一緒なんですの」」」」」
エリザベス様の言葉に乗っかっている貴族のご令嬢達の副音声は………。
『髪や瞳の色彩が一緒なのは《魔力属性》が同じで
わりと似た様な性格が多いのは常識ですもの
まして珍しい【エトランジェ】達なんですから
ビッチなのも同じって感じかしらね』
貴族のご令嬢って身分があって、そんなに綺麗なのに、何でモブの私にケンカを売る必要があるのかしら?
それに、モブでデフスな私が、どうやって男達を渡り歩くビッチになれるっていうの(怒)。
私を不細工って言ってるのに、男にもてない女がどうやってビッチになるのよ。
モブのデブスにビッチは設定間違いよ。
まっそんなのは、どうでも良いわ。
黒髪黒瞳って情報が、私への嫌がらせのネタやケンカのネタならどうってコトは無いけど。
それだけなら良いけど………。
だけどね、下手したら2人のビッチな【エトランジェ】って、あの双子姉妹の可能性があるかもしれないもの。
あの美少女達と比べられたら、モブでデブスの私なんか、あっさりポイッと捨てられそう。
ウォルとエド達だけは、私を捨てないかな?
なんて、落ち込んでいると、私の代わりに取り巻き令嬢達が反撃してくれましたよ(ラッキー)。
まぁ~私への悪意や攻撃を撃退する為に、選ばれて集められ存在している取り巻きですからね。
でも、それは、アスタール伯爵家に対する忠誠心であって、私への好意では無いと思う。
だから、私は我が侭を言わないでおとなしくしていますよ。
我が身大事にって言葉は、座右の銘の一つですから………。
モブでデブスでちょっとイジメられっ子だった私が反撃するよりは、確実に取り巻き令嬢達の方が相手にダメージを与えられるから良いかなぁ~………うんそう思おう。
「まぁ~マリエ様と同じなんですのね
でも、それに何の意味がありますの?」
副音声
『マリエ様と同じ色彩だからって
マリエ様をビッチ扱いする気ですか?
アスタール伯爵家にケンカを売ってますの?』
うっわぁ~エグイ言い方ね。
確かに、アスタールは伯爵位だけど、公爵位と同等の扱いを受けているし、財力も権力もとんとんなくらいあるのよね。
確かこの真紅の髪のエリザベス様は、侯爵家のご令嬢だったわね。
伯爵より侯爵は爵位で上だけど、こんなコトして大丈夫なのかしら?
小心者の私は、他人ごとだけど心配になるわ。
「マリエ様は、アスタール伯爵家の養女になり
アスタール伯爵家の御曹司達と婚約なさいましたわ」
副音声
『マリエ様は、【エトランジェ】として保護された
アスタール伯爵家の養女です
そして、慣例に従って、アスタール伯爵家の
御曹司達と、正式に婚約なさいましたわ
どこにも、非難される言われはございませんわ
アスタール伯爵家にケンカを売る気ですか?
正気ですか?』
あはは~私の取り巻き令嬢達は、私個人じゃなくてアスタール伯爵家にケンカを売ったってコトにする気ですかぁ~。
あの言葉に同意したご令嬢達にも、冷たい視線をガンガンぶち当てながら、
取り巻き令嬢達は、畳み掛ける気ですね。
「それに、約定に従ってヴァレンシュタイン公爵家の
御曹司達とも婚約なさいましたわ」
副音声
『マリエ様は、約定に従ってヴァレンシュタイン公爵家の
御曹司達とも正式に婚約なさいましたわ
あの心無い噂に怖がって、貴女達は御曹司達を
無視しなさってましたわね
今更、マリエ様に優良物件を掻っ攫われたとでも
言うつもりですの?馬鹿ですの?
アスタール伯爵家とヴァレンシュタイン公爵家に
ケンカを売るつもりですの?』
あらら何か内容が危なくなってきましたよ。
とことんまで、私をビッチ扱いしたご令嬢達を叩くつもりなんですね。
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