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057★サポートがあっても限界はきました
しおりを挟むそれにしても、伯爵領なのに騎士団の数が多いわね。
維持費だって馬鹿にならないっていうのに………。
本当に裕福なのねって、しみじみ思いました。
「アスタール伯爵家って結構な人数の騎士団を持っているのね」
「まぁ~公爵家と同等って言われているから………」
ちょっと厭そうにウォルが答えてくれましたよ。
ここは、ちゃっちゃと終わりにしたいと思います。
「じゃ、インベントリから出すから
ウォルとエドに各騎士団に届けるのを頼んでも良い?
それと、ちょっと聞きたいんだけど
マジックバックに1セットって、感じで用意した方が良いの?」
うん、何事も公平にって感じなのね。
ここは、サポートに頼みますよ。
『サポート、さっきと同じ様に、必要数を用意して欲しいの』
『既に、用意してあります』
『ありがとう、これからも宜しくね』
『お任せ下さい
何か、必要な物がございましたら、仰って下さい
その都度用意致しますので………』
『うん』
一瞬でサポートとの会話を終えて、私は意識を現実にもどす。
「勿論だよ、荷物用の転移門で送るから大丈夫だよ。
そこから先は、執事達がやってくれるよ」
「そう良かった」
ウォル達と会話していたけど………。
内心では、かなり頭を抱えたくなった私ですよ。
だって、宮廷魔導師長官を代々排出しているだけあって、転移門を幾つも持っているのを教えてもらいましたからね。
それを、軽ぅ~く維持管理しちゃうって凄いわ。
アスタール伯爵家に仕えている騎士さん達も魔法使いさん達も、かなり優秀だと思うわ。
って言うよりも、皇宮に仕えているエリート騎士さん達やエリート魔法使いさん達ととんとんなんじゃないかなって思うわ。
ソレに見合うお給料を出しても、なお余裕な財政って凄いわ。
一般小市民でモブな私にはその金銭感覚が、ちょっと否かなり精神衛生上辛いけど、そこは慣れるしか無いって思うわね。
それに、公爵家の跡取り息子達との婚姻、皇子様との婚姻も待った無しって感じて、あとに控えているんだもの。
この後に、夕食って言うよりは、ラノベあるあるの晩餐会が待っているのよね。
はぁ~気が重いわぁ~………。
それに何となく眠いわ。
ちょっと、眠くて瞳をこすったら、ウォルが心配そうにしています。
「マリエ、疲れたんだろう。
本当は、もっと眠らせておくはずだったのに
兄上達の暴走で予定が狂ってしまったから………」
「………」
うん、それは否定しないよ。
現実逃避の意味でも、眠いですよ。
でも、眠って良いのかって思ちゃってね。
だから、何も言いませんよ。
雄弁は銀、沈黙は金って言うからね。
そんな私にエドが言います。
「この部屋から全員で出るよ
それに晩餐会の時間を遅らせるからね
ちょっと眠っても大丈夫だよ」
「ありがとうエド」
思わずお礼を言いましたよ。
だって、とぉ~っても眠かったんですもの。
こうして、私の意識は切れました。
後から思うと、色々な体験に焼ききれた感じがしますね。
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