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037★医療技術が発達していないので、パンデミックしたようです
しおりを挟むこんな調子じゃ女ってだけで、仕事なんてないわ。
アスタール伯爵家で侍女をしている女の人達みたいな仕事は、身分も常識もマナーもいまいちな私には無理。
って言うか、アスタール伯爵家の養女になった時点で、仕事に付くコトなんて許されないしね。
それでも、ウォルとエドに、攻撃魔法を教えてもらったり、罠の張り方や見分け方とか、ダンジョンの歩き方とか、魔の森での歩き方を教えてもらっただけマシかなぁ~………。
貴族の令嬢って、恋愛結婚ってあんまり無いみたいだしねぇ~………基本は政略結婚だものね。
それに私は、もうデビュタント前に、婚約者が決まっているから、夜会に出席しての出会いを求める婚活って、あんまり意味は無いよね。
まぁ~好きになったら、全部の人と婚姻出来る資格があるっていうなら、恋愛も出来るかも知れないしね。
まずは、帝都のお屋敷で一休みするかなぁ~………。
なんて思っていたら、ウォルの膝の上でした。
そして、顔中にキスされていましたよ。
ダメじゃん………こんなコトされているに、気が付かないなんて………。
ちょっと苦悩している私にお構いなしで、ウォルとエドが私にキスするのは困ってしまう。
毎日そんなコトをされていると、自然に慣れてしまって気が付いたらキスされているって状態になってもあまり気にならないわ。
本当にこの兄弟はキス魔なんだから………。
残りの兄弟もそうなのかなぁ~………夜には帰って来るっていうから、今日中に会えるよね。
ドキドキするし、ワクワクするわ。
だって、本当の意味で私を拒否しないってわかるもの。
どんな人達なんだろうか?
これって、恋愛結婚なのそれとも政略結婚なのかしら………。
お義母様の実家の独身の双子とお義祖母様の実家の双子は、間違い無く政略結婚よね。
でも、跡取りだったら、私と結婚しなくても、他家のそれなりの地位の令嬢と婚姻すれば良いと思うんだけどなぁ~………。
なんて1人で考えていたコトは、ウォルとエドに聞かれていたらいしんです。
だって、2人からそのコトに付いて話し掛けられたもの。
「マリエ、お祖母様の実家の跡取りであり
俺達の友人でもある双子なんだが
本当は、もっと人数がいたんだ
どういう訳かあまり丈夫な身体じゃない者ばかりでね
ハズレの世代って呼ばれていたんだ
本来なら近衛騎士団か帝都騎士団に入り
騎士団長になる血統なのに………
それが、たまたま領地に帰っていた時に
流行病が爆発的に流行してね
残ったのは、お祖母様の兄である現在の当主が双子でいる他は
俺達の友人の双子だけなんだよ
ほとんど一家全滅っていう状態だったって………」
ウォルの説明を聞いて、こっちの世界の医療事情が中世並みだって、本当の意味で実感したわ。
そうね、この世界だと予防接種もワクチンも無いよね。
なまじ、魔法っていう存在があって、治癒魔法まであるからね。
医療技術が進むはず無いわ。
だって、病気以外は、全部治癒魔法で何とかなるんだから………。
ってコトは、私が病気になっても、対処療法しか無いってコトよね。
それってどういうコトよ………マジもんで怖いんですけど………(号泣)。
「うそっ……そんな…怖いコトがあるの?」
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