異世界に引っ越しする予定じゃなかったのに

ブラックベリィ

文字の大きさ
上 下
24 / 85

024★転移門なんてモノがあるようです

しおりを挟む


 これが、身分制度なんでしょうか?
 でも、突っ込んで聞くというコトは出来ませんでした。

 いや、なんか聞いてはいけないって、私の中の何かが囁くんです。
 こんなときは、黙ってそれに従うほうが安全ですもの。

 だって、ここは、私の世界じゃないんです。
 まだ、こ世界の常識がわからない私には、勘とか本能とかの何か?に従った方が良いって思うんですよ。

 保身って大事だって思います。
 それに当たるらしい情報も得ましたよ。

 ラノベあるあるの転移門ですよ、それも短距離の………。
 設置したのが、帝国ではなく、個人というか、領主であるアスタール伯爵家っていうのに驚きましたよ。

 転移門って、そんなに簡単に作れる施設なんでしょうか?
 それに、建築費用や維持管理費、駐在して管理する人員のお給料という人件費等、結構な負担だと思いました。

 それなのに、格安で提供するって………どんだけ裕福なんですか?
 それと、寄り子貴族達を滞在させる別館って、マジですか?

 建築費用、維持管理費用、滞在する寄り貴族達の滞在費用、それを世話する使用人達の費用………それを無償でするなんてドンだけ余裕があるの?
 この時は、魔法の存在を良くわかっていなかったから、経費を考えて焦っていましたね。

 転移門って作った後は、魔法で位置やその転移先がわからないように封印しておくものなんだそうです。
 封印すると時が滅茶苦茶遅くなるので、メンテナンスもいらないそうです。

 たまに、前アスタール伯爵かウォルとエドが確認に行くだけで良いそうなんです。
 これって、建築費用だけで、後は経費がほとんで掛かりません。

 でも、この方法は魔力に余裕のある貴族しか出来ないそうなんです。
 それと、別館ですが、使わないときは封印しているそうです。

 寄り子貴族の皆さんは、使用人と一緒に旅してくるので、食事やお風呂などの世話だけすれば良いそうです。
 この分は、臨時で引退した使用人や使用人の家族を一時雇いして対応するそうです。

 経費はそこまで掛からないって、それで私にもわかりました。
 お茶間いや夜会で、ドレスなどにお金を使ってもらうと、商人達の売り上げで、それなりの税金が入るそうです。

 お金持ちって、儲かるようになっているんですね。
 それと、領都で滞在させないのは、出会いの森(魔の森の一部分)に彷徨い人【エトランジェ】を求めて来る貴族達一行の滞在先の宿屋を空けておくためだそうです。
 この為に、別館を用意したんですよねたぶん、きっと………。

 アスタール伯爵家に来るために、寄り子貴族達一行が、街道を旅行すると出会いの森(魔の森の一部分)に彷徨い人【エトランジェ】を求めて来る貴族達一行や冒険者などの滞在先の宿屋を空けておくコトが出来なくなるので
、転移門を用意したというのが本当の理由だと思いました。

 大人って汚いって言葉が、頭の中に浮かびました。 
 でも、このときは、何も知らなかったので思わず再確認しましたよ。

 「転移門ですか?」

 「転移門を使わせて頂きますと、1日か2日の旅で領都に着けますもの
  その分経費が浮きますのよ

  その上で別館に泊まらせていただけますから
  それが私達のドレス、父達の洋服に………ね」

 私の質問にくすくす笑って答えてくれたのは、ヨーク子爵令嬢サファイア様でした。
 それに続いたのは、フラン子爵令嬢ジョージア様でした。

 なんか爵位順に喋るという決まりでもあるのでしょうか?
 でも、それを突っ込んで聞くという勇気はありません。

 「ええそうですわ。領都のお店巡りも楽しめますもの」







しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります

真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」 婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。  そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。  脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。  王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪

naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。 「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」 まっ、いいかっ! 持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

【完結済】後悔していると言われても、ねぇ。私はもう……。

木嶋うめ香
恋愛
五歳で婚約したシオン殿下は、ある日先触れもなしに我が家にやってきました。 「君と婚約を解消したい、私はスィートピーを愛してるんだ」 シオン殿下は、私の妹スィートピーを隣に座らせ、馬鹿なことを言い始めたのです。 妹はとても愛らしいですから、殿下が思っても仕方がありません。 でも、それなら側妃でいいのではありませんか? どうしても私と婚約解消したいのですか、本当に後悔はございませんか?

転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。

ファンタジー
〈あらすじ〉 信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。 目が覚めると、そこは異世界!? あぁ、よくあるやつか。 食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに…… 面倒ごとは御免なんだが。 魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。 誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。 やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。

できれば穏便に修道院生活へ移行したいのです

新条 カイ
恋愛
 ここは魔法…魔術がある世界。魔力持ちが優位な世界。そんな世界に日本から転生した私だったけれど…魔力持ちではなかった。  それでも、貴族の次女として生まれたから、なんとかなると思っていたのに…逆に、悲惨な将来になる可能性があるですって!?貴族の妾!?嫌よそんなもの。それなら、女の幸せより、悠々自適…かはわからないけれど、修道院での生活がいいに決まってる、はず?  将来の夢は修道院での生活!と、息巻いていたのに、あれ。なんで婚約を申し込まれてるの!?え、第二王子様の護衛騎士様!?接点どこ!? 婚約から逃れたい元日本人、現貴族のお嬢様の、逃れられない恋模様をお送りします。  ■■両翼の守り人のヒロイン側の話です。乳母兄弟のあいつが暴走してとんでもない方向にいくので、ストッパーとしてヒロイン側をちょいちょい設定やら会話文書いてたら、なんかこれもUPできそう。と…いう事で、UPしました。よろしくお願いします。(ストッパーになれればいいなぁ…) ■■

皇帝の番~2度目の人生謳歌します!~

saku
恋愛
竜人族が治める国で、生まれたルミエールは前世の記憶を持っていた。 前世では、一国の姫として生まれた。両親に愛されずに育った。 国が戦で負けた後、敵だった竜人に自分の番だと言われ。遠く離れたこの国へと連れてこられ、婚約したのだ……。 自分に優しく接してくれる婚約者を、直ぐに大好きになった。その婚約者は、竜人族が治めている帝国の皇帝だった。 幸せな日々が続くと思っていたある日、婚約者である皇帝と一人の令嬢との密会を噂で知ってしまい、裏切られた悲しさでどんどんと痩せ細り死んでしまった……。 自分が死んでしまった後、婚約者である皇帝は何十年もの間深い眠りについていると知った。 前世の記憶を持っているルミエールが、皇帝が眠っている王都に足を踏み入れた時、止まっていた歯車が動き出す……。 ※小説家になろう様でも公開しています

だから言ったでしょう?

わらびもち
恋愛
ロザリンドの夫は職場で若い女性から手製の菓子を貰っている。 その行為がどれだけ妻を傷つけるのか、そしてどれだけ危険なのかを理解しない夫。 ロザリンドはそんな夫に失望したーーー。

ある辺境伯の後悔

だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。 父親似だが目元が妻によく似た長女と 目元は自分譲りだが母親似の長男。 愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。 愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。

処理中です...