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009★もしかして、ラノベの中の乙女ゲームに近い世界なのかな?
しおりを挟むマジで乙女ゲームの世界みたいねって思いながら、玄関に入ると………。
そこには、玄関ホール?って感じで、きらきらとシャンデリア幾つもが光って、どっしりとした豪華な絨毯が敷かれています。
壁には、巨大なタペストリーと絵が飾られていますよぉ~………何処の王宮ですか?。
小テーブルには、巨大な壺が置かれています………怖いんですけど。
あれって、幾らぐらいなのかなぁ?
骨董品として飾っているのかなぁ~?
他にも、純粋に花瓶として豪華な華を活けているものもあります。
正面には、優雅な曲線を描く絨毯を敷かれた階段が………。
まさに、ラノベか乙女ゲームのワンシーンのスチルが、即そのまま撮れそうな雰囲気がします。
だからって、乙女ゲームの転移ものは、勘弁して下さいって思いますけどね。
男の使用人…執事とか侍従とかは、大勢いるのが見えます。
でも、侍女っていう存在が妙に少ないですね(ぞくぞく)。
なんか、女性が少ない世界っぽい気がします。
私を彼らは、【エトランジェ】って言ったわよねぇ~………。
その意味は、異世界から彷徨いでた迷い人………そして、獣人………。
これって、【迷い人は、攻略者達から逃げだしたい】って、逆ハーのラノベに近い世界だったりして………マジで怖いわ(がくぶる)。
思わず私は、お姫様抱っこをしているウォルの胸に、顔を埋めてしまう。
だって、あれは、商業誌って不思議よねどう見てもR18じゃないの?って作品が、TLで売られているんだよねぇ~って………。
オンリーイベントで親しくなった同人誌サークルのお姉さん達が言っていたっけ………結構、内容がエロかったわ。
あの本の内容って………。
確か架空の乙女ゲーム【召喚された花嫁は、獣人達に愛される】っていう逆ハーエンドが基本のゲームだったわ。
その代わり、悪役令嬢はいなかったのよね。
確か、男女の比率が悪かったんだよね。
男は、1回の出産で、双子以上が必ず生まれるけど………。
女は、1回の出産で、普通にひとりしか生まれない………。
男女の出産回数は、ほぼ同回数だったから、自然と男が余る世界だったわ。
それでも、魔物との戦いや戦争によって男が死ぬから、男と女って、2対1より、女が多いって感じだったのよね。
それが、ここ200年の間に流行った病気で、生まれた女の子が死んでしまい、そのバランスが崩れてきたって設定だったのよ。
異世界からの迷い人は、男なら、女を10回出産させたら、5人以上の女の子を与えてくれる上に、男の子も5人っていう数にしてくれる。
確か、兄弟の数が少ない方が、女に好まれるっていう設定だったよね。
夫は、最低限の5人いれば十分だって思っているって………。
女の場合は、その人によるけど、全員女の子とか、女の子の方が多いっていう感じだったから、獣人達に滅茶苦茶愛されていたっけ………。
モブヒロインは、怖がって逃げ回っていたわね。
それと、夫の数ってあんまり少ないと生活がキツイし、魔物に襲われた時に逃げる都合もあるから………。
5人以上が良いっていう設定だったわね。
その上で、戦闘回数は半端無いし、ヒロインも魔法を覚えて戦いに参加しなきゃパラメーターが上がらないっていう、乙女ゲームだったのよ~………。
恋と魔法と戦いともふもふを貴女にって、売り文句の乙女ゲームだったよね。
確か主人公は、双子の美少女とモブの少女だったわね。
でも、獣人だから、顔の美醜はそこまでこだわらないって設定だったわ。
双子が好きな攻略者達はモブ少女が好きで、モブの好きな攻略者達は美少女が好きっていう鬼畜な設定だったわ。
それを、パラメーターを見て攻略者の愛するツボを探って、あげるパラメーターを決めて頑張るっていう、超無茶ぶりな設定だったわ。
ラノベのモブ主人公は、魔法での戦闘ともふもふできる守護獣を求めて旅をするうちに、愛する人を見つけてハッピーエンドだったわね。
双子の美少女は、自分達のプライドの為に攻略者にアタックを掛けて、予定外の逆ハーになり、それってハッピーエンドなの?
って終わり方していたよね。
剣と魔法と魔物と守護獣が楽しくて、ついついシリーズで読んだわねぇ………遠い記憶だわ。
もしその設定に、この世界が従うなら、私は、最初に見付けてくれたこのふたりを選ぶわ。
魔法は覚えたいし、ダンジョンでお宝やマジックアイテムを手に入れたいって思うけど、皇子様みたな婚約者はいらないもの。
なんて、思っていたら、階段を登り終えて(何時の間に)2回の廊下を歩いていたわ。
ぽっちゃり子の私をお姫様抱っこして、転移陣からお屋敷まで歩き、そのまま階段をさらりと登っちゃうウォルって凄いわ。
A級冒険者って、本当に体力魔人なのね………脳筋なのかな?
じゃなくってぇ~……この階に、ウォルとエドのお祖父様とお祖母様がいるのかな?
でも、ジャージ姿で会うのは、ちょっとって思うけど………。
下手に、湯あみして着替えてっていうのは、侍女さん達にいじられそうでもっといやだから………諦めるしか無いわ。
なんて思っていたら、エドの前を何時の間にか歩いていた侍従?執事?が、どっしりとした重厚な扉を叩いている。
それに対する答えが聞こえる。
「入りなさい」
それに何か答える訳でも無く、侍従?執事?が、扉を開ける。
その人にお礼も言わずに、エドが部屋に入り、私を抱き上げているウォルも続けて入っていった。
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