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第12章 ゼフィロス村
143★とりあえす、紹介です
しおりを挟む「シルビアーナ、お前の守護獣に
会わせてくれるなら
アルディーンと一緒に旅をしないで
一人旅をする許可をしよう
ただし、弱い守護獣では
許可出来ないな
それと、このピアスを着けてもらう」
そう言うとお父様は、小さな箱を私に手渡してくれました。
その箱を開けると、小さな真珠が花の形を作っている可愛らしいピアスが入っていました。
ただし、微かな魔法の気配をまとっているのを感じました。
あら、何か勘に引っかかりますわ
それを、サーチで確認すると………
それを感知した私は、通信と位置を知らせる機能がついているとわかりました。
どういう意図があるのか?と思い首を傾げていると、お父様が話しかけてきます。
「それは、お前が、旅の途中で
どう行動したら良いか判断に
困った時に
私なり、アルディーンに
助けを求める為に使うモノだ
常時、お前の位置を発信してはいない
その代わりに、月に1度はお前の宮で
私とディアーナとラインハルトに会う
という約束をするなら、一人旅を
許可しよう
今のシビアーナなら転移は簡単だろう?」
転移前提ですか?
まぁ出来ますけどね
お父様は、かなりの譲歩をしても良いって言ってくれましたけど………。
それって、本当なのかしら?って思ってしまいますわ。
でも、月に1度ぐらいは、家族に会う為に私の宮に戻るのも良い思います。
ここは、素直にコウちゃんと
ガッちゃんを紹介しましょうか
と、いうか見せびらかしたいです
私は隠れている、コウちゃんと
ガッちゃんに小さな声で囁く
「コウちゃん、ガッちゃん
お父様達の前に出て
挨拶して欲しいの
きっと2人の愛らしさと
賢さ驚くと思うの」
私の囁きに、2人は声を揃えて答えました。
『はい、ますたー』
本当は、ペット自慢?
じゃなくて、守護獣自慢を
したくてたまらなかった私です
マントの影から、コウちゃんとガッちゃんは、声を掛けた同時に現われます。
可愛らしいウィングタイガーのコウちゃんと、カーバンクルのガッちゃんの姿に、お父様達は瞳を見開きます。
後で教えてもらいましたが、どちらも非常に珍しい種族でした。
そして、コウちゃんが愛想良くお父様に話しかけます。
『はじめまして、コウです』
『はじめまして、ガッです』
コウちゃんに続いてガッちゃんも、お父様に挨拶します。
人間の言葉を喋る2人に、お父様達は呆然としてしまいました。
守護獣は、主と心話(テレパシー)で会話をするけれど、それ以外の人間と会話すコトは無いとう事実を私は知りませんでした。
要するに、守護獣は人間の言葉を喋るコトが出来ないコトを知らなかったのです。
だから、お父様は瞳を見開いて言います。
「シルビアーナ、お前の守護獣は
本当に力があるのだな
有り余る魔力で空気を振動させて
言葉を操るほどの知能も器用さもある
何よりもお前の望みを叶えたいと
思ってい忠誠心が素晴らしい
ただし、これらはとても珍しい
種族だから、ふだんは今までの
ように隠しておきなさい」
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