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第4章 シルビアーナはもふもふと出会う
019★私の3人分の前世は同時期?
しおりを挟むそうそこに思考が行き着いた時に、私はそのありえないような事実に行き着いてしまった。
ちょっとまって、なんで? いや、うっそぉ~……どうして?
前世の記憶の中の3人ともに、同じRPGのゲームしているぉ? なんで?
女暗殺者として育て上げられた私も、アラフィフの喪女の私も、市役所職員で自衛隊の陸自の予備役に入っていたオタクな私も、同じRPG【黄昏の解放】のゲームをしているわ。
ちょっと待って、落ち着くのよ、私。
ここは、一旦全部今のシルビアーナの立場とかは脇に置いて………。
前世の記憶を整理するのよ、シルビアーナ。
私は、コウちゃんのモフモフな背中を撫でながら、思考の海へと潜り込む。
コウちゃんは、撫でられる感触にうっとりして、とろとろとした微睡(まどろ)みへと入り、無意識に両足で私のふくよかなお腹をモミモミしていました。
くすくす………本当に、コウちゃんて子猫みたいだわぁ~……癒されるわぁ~……。
じゃなくて………もう、本当に嫌ねぇ…長い間、あの3点セットで意識や思考力を封じられていたセイで、物事を考えるという作業がしづらいわ。
とりあえず、今の時点で解っている私の記憶を整理しないとね。
私の前世が生きていた時代って………。
こことは違う、剣も魔法も存在しない、地球って星の日本って国。
これは、間違いなさそうね。
バブルがはじけて………いや、絶頂期のバブルが崩壊して………えっとぉ………。
私は、私の前世3人が、全員、多少の誤差はあるものの同時期に生きていたことに気付いてしまった。
「えっと………どうして?」
びっくりし過ぎて、私は思わず呟いてしまう。
その言葉に、お腹をモミモミしていたコウちゃんが、ハッとしたように揉むのを止めて、上半身を起こして、私を見上げて言う。
『どうしたの? ますたぁー……』
可愛いコウちゃんの質問に、隠す理由も無かった私は、ありのままを口にする。
「うん、今ちょっと前に気付いたことなんだけどね。今の私、シルビアーナは、前世は異世界の人間でね。その異世界の記憶が3人分あるの………」
コウちゃんは、私の言葉を聞き漏らすまいと、無意識に両手をお腹の上部に当てて、伸び上がるようにする。
わぁ~い…コウちゃんの顔が近いわぁ~………じゃなくて…ああ思考が脱線しやすいわぁ………はぁ~………。
『前世が3人分?』
「うん、それはまぁ良いのよ。問題はね、どうして同じ世界で、同じ地域で、同時期に生きていたか? ってことなよね」
そこがわらないわぁ………というと、何故かコウちゃんが突然ショボンとうなだれて、か細い声で言う。
『…ごめん…なさい…ソレ…俺のセイ……』
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少し短めだし、今日は土曜日なので、もう一回22時頃に入れたいと思います。
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