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第14章 冒険者の始まりの街フォレンへ
237★取った依頼書は、シルバーゴレム3体でしたよね
しおりを挟む確か、討伐依頼はシルバーゴーレム3体でしたよね。
5体つるんで出現しているんですけど………マジで。
その内、真ん中にいる1体の色が明らかに違うんですけど………いや、大きさも他の4体よりかなり大きいんですね。
あの色合いだと、ミスリルと違いますか?
真ん中のミスリルゴーレム………どうするんでしょう?
まぁ、私だけなら難なく討伐できますけど………ここは様子見しましょうか?
とりあえず、4人を振り返って聞きます。
「ねぇマイケルさん、シルバーゴーレム5体いますね」
「ああ、どうみても5体いるな」
マイケルの言葉にファーズが突っ込む。
「いや、1体明らかに違うのいるだろ
シルバーゴーレムは4体だ」
そんなファーズに、マイケルは苦い顔で言う。
「わかっているよ、真ん中のが明らかに違うって言うんだろ」
エランとネクトは、脅えてしまったファラを撫でて宥めながら言う。
「「どうして、ミスリルゴーレムがいるんだよ」」
2人のハモった言葉に、ファーズが追加する。
「しかも、5体の中で1番デカイしな」
だから、私は建設的に言う。
「依頼されたのって、シルバーゴーレム3体なんだから
3体討伐して帰ればイイんじゃない?
残りは後日、依頼があれば誰かが討伐するだろうし
なにも、討伐依頼が出ていないモンを頑張る必要ないでしょ」
私がそう言うと、エランさんが困った表情で言う。
「いや、こういう場合は、討伐した方がイイんだ」
本当は、無理だからやりたくないという顔をしながら言うエランさんに、幻の師匠を登場させて説得しようと思います。
だって、無理でしょ、このメンバーでミスリルゴーレムなんて………。
「えっだって師匠が言ってましたよ
『依頼もされていないモン獲っても得にならん
下手すっと、足元みられて値切られるだけ
そういう時は、依頼にあった分だけ討伐して
あとは、見なかったってすればイイんだ』
って言ってました
下手に善意で討伐したりすると………
『難易度高いアレが討伐できたんだから』って言って
『次々と無理難題を吹っ掛けられるから
そういう時は、知らないフリしとけ』って………
でもって、さっさとそこから別の場所に行けって言われました
その街とかギルドに立ち寄っただけで、ホームとして
根城にしていない場合は、そこまで義理立てするコト無いって
『冒険者ってモンは命あってのモノダネだ
無用な正義感で命をかけたり、恨みかったりするのは
勇者を夢見る三流だぞ』っても言われましたから………
ここは、サクッとシルバーゴーレムを3体倒して、次行きましょ
だって、もう1つ依頼書取っているんですよ
二股狐の討伐、それをしないといけないんですから
無駄な労力は避けるべきですよ
冒険者なら、請け負った依頼を確実に果たして一人前だって
師匠が言ってましたから………」
と、決断を迫る。
その間に、真に残念なコトに、シルバーゴーレムの真ん中にいたミスリルゴーレムに私達の存在が気付かれてしまいました。
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