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第14章 冒険者の始まりの街フォレンへ

178★要らないモノを押し付けましょう

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 にっこり笑ってそう言えば、ギルマスのアレスさんが溜息混じりに言う。

 「ライムちゃん、そぉ~んなに
  美味しい特権もらってたら
  こいつ等が堕落しそうなんだけどぉ~‥‥‥」

 私はアレスさんの言葉に、クスクス笑って言う。

 「あら、私にとっては‥‥くすくす‥

  【ホワイトファング】の皆さんって
  弟みたいな感じなんですけど‥

  年下の子には‥優しくしなさい
  って師匠に言われましたもの‥‥‥‥」

 私の発言に、アレスさんが突っ込んでくれます。

 「ライムちゃん、歳幾つ?」

 アレスさんの発言に、アンジュさんが、それ女性にとっては禁句ですという顔になるが、あえて黙ってことの成り行きを見守っている。
 それを見て、クスッと再び笑って、私は定番のセリフを言う。

 「あら、女性に歳を聞きますの?
  うふふ‥‥‥私は、ハイエルフと
  人間のハーフなんです‥‥‥‥

  年齢はアレですわね‥‥‥でも、こころは
  永遠の16歳なんですのぉ~‥‥‥

  どうしても‥ハイエルフハーフだから
  姿に、こころが引かれるからなぁ‥‥

  そのぐらいの年齢だと思って
  行動しろって師匠に言われました

  ですから、私の我がままに
  付き合って欲しいんですぅ~‥‥‥
  ダメですか?」

 定番の上目遣いを使って言えば、マイケルさんが降参と両手を挙げて言う。

 「ああ‥もう‥判ったよ
  このフォレンにいる間は
  ライムちゃんの下僕になってやるよ
  それで、ファラの食べた分はチャラな」

 私の行動に諦めてくれたみたいです。
 これで、ファラちゃんと遊びたい放題です。

 「はい、ありがとうございます
  うふふ‥‥‥やぁ~っぱり
  師匠の言うとおりですねぇ‥‥‥

  でも、我がまま言ったら
  お礼は必要だって言われています」

 私の言葉に、すかさずファーズさんが言う。

 「いや、それいらねーから」

 いったんファラちゃんに食べさせられなかったソルス・エル・ピーシェをしまい込み、ちょっと袋の中でゴソゴソと手を動かします。
 腕輪ン中のインベントリには、いっ~ぱい、まだまだ色々な魔物が入っているけど、ガッちゃんでもいらないって言ったモノが結構あったりします。
 もったいないお化けで拾ったヤツがね。
 それを、ささっと適当な布袋に放り込み、きゅっと軽く口を縛って紐をつけて、細い棒を付けます。
 そして、にっこりと笑って私は言います。

 「んふふ、この棒をみなさんで
  引いて下さい

  それで、お礼の中身が変わります

  最低は‥荷物になるだけで‥‥‥
  いらないもの、まぁインベントリの
  ゴミみたいなモノですね

  当たりは‥‥‥さてなんでしょうか?
  ってモノですよ

  さぁ、運試しに引いて下さいね」

 そう言って、細い棒の束を差し出す。

 気の良い【ホワイトファング】の人達に、お礼がしたい。
 でも、素直に受け取ってくれないわよねぇ‥‥‥。
 ここは、あそこで獲った昆虫とか昆虫とか‥‥‥。

 芋虫とかGとか毛虫とか‥‥‥。
 これはいらないものというモノを袋詰めしましたよ。

 ああそうだわ、ひとつぐらいマシなもの‥‥‥ってコトで‥‥‥。
 シルクスパイダーが有ったわ、これが当たりねと、当たりも作りました。

 私の提案(強制イベント)に【ホワイトファング】のみなさんと、ファラちゃんが、棒を引っ張りました。

 うふふ、ゴミが全部無くなりますね。
 ラッキー‥‥‥いらないって言っても、押し付けますよ私は‥‥‥。

 その結果はというと‥‥‥【ホワイトファング】のみんなさんの顔は引き攣っています。
 なんかごめんなさいでも、男なんだから良いわよね。

 棒に付いていた紐を引くと、インベントリから、大きな袋が出てきます。
 それぞれが、おっかなびっくりという顔で、袋を開けます。

 「嬢ちゃん、これ‥マジかよ?」

 「これって‥‥ゴミ?」

 「何で‥んな‥モンが‥」

 「なぁ~これって‥ゴミ‥ゴミなのか?」








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