207 / 450
第13章 グリフォンをテイムしちゃいました
201★実は《契約》すると筒抜けなんです
しおりを挟む気が変わらないうちに《契約》したいというレオニード迫力に、エリカはたじたじになってしまう。
〔えっとぉ~……従魔《契約》って
…一対一じゃなかったっけ?
それが、群れごと従魔《契約》
しちゃうって、有りなの?
そんなのラノベで読んだコトが
無いんですけどぉ~………〕
『えっ? ここにいるグリフォン全員と?』
『全員と《契約》したいから
色々なモノをみんなに
出してくれたんですよね?
ねっマスター』
良いのかな?という表情エリカに、レオニードはグイグイと《契約》を迫る。
『えっ…うっ…うん
でも、私、1人と全員が
《契約》しても良いの?』
レオニードは、退屈しのぎに人間と《契約》する仲間を嗤っていた………。
が、膨大な魔力を持ち、その魔力で無理やり自分達を従えられるのに、そんなコトはしない、というかする気の無いエリカに、レオニードは好意を持ってしまう。
その本質が、ひたすら自分達グリフォンを可愛がりたいという欲望しかないことを知って、よりエリカの従魔いや守護獣になりたいと思ってしまう。
『構いませんよ
だって、マスターは
私達を可愛がったり
一緒に空を飛びたいって
思っているだけですから………』
ぐいぐいと《契約》を迫るレオニードに、エリカは嬉しいが困ってもいた。
レオニード達を飼うには、婚約者のアルファードに許可を求める必要があったから………。
エリカが望めば、アルファードは国の一つや二つ、滅ぼすことに何の躊躇い(ためらい)も迷いも無い人でなしだと気が付いていない為に………。
〔そうだ、アルファードや
オスカーさん達とアラン達
守護騎士達も、みんなで
騎乗できるんだったら
直ぐに許可してくれるよね
うん、きっと大丈夫
でも、レオニード達グリフォンは
乗せてくれるかな?
あのラノベみたい?〕
『あのね
ちょっと無理な
お願いしても良い?』
自分の思考が、ほぼ筒抜け状態なコト気が付いていないエリカに、レオニードは笑って答える。
『マスターの望みに従うのは
《契約》の一部ですから
大抵のことはしますよ』
〔うっそ~やった~ぁ~…
あのラノベみたいにぃ~………
グリフォン騎士団って感じの
制服とマントと旗を
作ってみたいなぁ~………
レオ達もアクセサリーを付けて
鞍の下に綺麗な模様の丈夫な布を
おそろいで用意するの
うふふふ…アルもレオも
格好良いだろうなぁ~……〕
などと、筒抜けと知らず夢想するエリカは、とても純粋で可愛く、グリフォン達からとても好意をもたれていた。
10
お気に入りに追加
2,240
あなたにおすすめの小説
召喚されたのに、スルーされた私
ブラックベリィ
恋愛
6人の皇子様の花嫁候補として、召喚されたようなんですけど………。
地味で影が薄い私はスルーされてしまいました。
ちなみに、召喚されたのは3人。
2人は美少女な女子高生。1人は、はい、地味な私です。
ちなみに、2人は1つ上で、私はこの春に女子高生になる予定………。
春休みは、残念異世界への入り口でした。
番から逃げる事にしました
みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。
前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。
彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。
❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。
❋独自設定有りです。
❋他視点の話もあります。
❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
婚約破棄された私は、処刑台へ送られるそうです
秋月乃衣
恋愛
ある日システィーナは婚約者であるイデオンの王子クロードから、王宮敷地内に存在する聖堂へと呼び出される。
そこで聖女への非道な行いを咎められ、婚約破棄を言い渡された挙句投獄されることとなる。
いわれの無い罪を否定する機会すら与えられず、寒く冷たい牢の中で断頭台に登るその時を待つシスティーナだったが──
他サイト様でも掲載しております。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる