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第11章 訓練開始
158★やっぱり、もう一難(イナゴ襲来)でした
しおりを挟むエリカは、オスカーとアルファードの会話内容に、自分の知識で補足しながら考える。
〔なんで、どぉーして、有り得ないでしょう
異世界に来て、巨大黒Gの大群襲来に続けて
イナゴの大量発生に苦悩しなきゃならないの
確か、イナゴの大量発生って、熱帯とか
亜熱帯で多いって聞いてたんだけど
日本のような亜寒帯と温帯地域では
ほとんどイナゴの大量発生は無いって……
ドラゴニア帝国って、なんとなく亜寒帯と
温帯の北の気候っぽいと思っていたのよねぇ
馬を多用しているし、ガッツリとした甲冑を
着て活動している時点で、北の気候だから
伝染病も害虫も少ないって思っていたのになぁ
でも、黒Gもイナゴも、何時もは
発生していないって言ったから……
何か理由があって出現したのかもしれない
それだったら、コイツラを殲滅してしまえば
大丈夫なはず…たぶんきっと〕
内心で色々と考えているエリカだったが、そのすべてを口にすることは無かった。
が、一応の確認も込めて言う。
「確かに、イナゴの大量発生の条件に
全然あって無いわよね
食料が豊富だからいっぱい子孫を残せるって
状況でも無いし……
食べ物が不足しているから、とにかく子孫を
残す努力をしないと滅びてしまうという
危機感に犯された状況下にあるってわけでも
無いのに? おかしいわ
どうして、変異体になってまで
長距離移動しているのかしら?」
エリカの疑問にオスカーも首を傾げて言う。
「わかりませんね
でも、あのイナゴの集団を、このまま
飛んで行かせるわけにはいきません
まだ、収穫前の作物に相当な被害が出る
可能性が高いですから……
イナゴの大群は、ここで殲滅するべきです
彼らに生きる権利があるように、私達にも
生きる権利がありますからね
ここは戦って勝った方が、より有利に
生き残るということで、良いと思います」
〔あはは、流石はオスカーさん
イナゴの集団発生による被害の方を
心配しているんだぁ……
そうね、イナゴは大量発生できるけど
人間は1回人口が減ったら、中々もどらない
下手したら、そのまま限界集落に一直線って
ことも有り得ることだからね
ここは、スバッと殲滅処分ね
お互いに生きる為の戦いなんだから
勝った者が正義よね
綺麗ごとなんて言わないわよ〕
オスカーのあっさりとした言葉に、エリカも頷く。
「そうね……だったら、あのイナゴの集団を
《結界》で覆ってしまいましょう
すべて逃げられないようにしてから
フリーズドライにして
その粉を回収しましょう
そして、魔魚とかニワトリとか家畜のエサに
しましょう……命は循環するべきです」
エリカ達が会話ている間に、イナゴの集団はかなり近付いていた。
というよりも、イナゴに逃げられたりしないように、あえて黙って近寄らせたといった方が正しかった。
目に見える範囲のイナゴの集団を、アルファードは《結界》内にどうやって封じるかをエリカに笑って質問する。
「それじゃ《結界》を張って
あのイナゴの大群を封じるか?」
〔うふふ、さっきは、切れてしまったから
自分の《結界》に黒Gを入れてしまったけど
今は、理性が戻っているから……
あんなイナゴなんて入れたくないわ
ここは、アルに頑張ってもらって
私は、凍らせて砕くだけにしようっと
そのぐらいの横着はイイよね〕
あざとく健気に微笑んでエリカは、アルファードの庇護欲を誘う。
「うん、アルが《結界》を張って
私は、さっきの魔法を使うから」
気弱げに微笑むエリカに、アルファードは愛しさを募らせる。
〔うはぁ~…可愛いよなぁ~…エリカは
黒Gと一緒でイナゴもかなり苦手だろうに
できることは決して手を抜かないんだよなぁ
ここは、できるだけエリカの負担に
ならないようにしてやりたいな〕
「わかった
では、イナゴの集団を封じる《結界》」
アルファードが《結界》を張ると同時に、エリカは魔法を唱える。
「《結界》に封じられたイナゴを殲滅せよ
ブリザードクイーンテンペスト」
エリカの詠唱と同時に《結界》内のイナゴの集団は、真っ白に凍り、チリリシャリリパリリンシャリーンと澄んだ音をたてて砕けて行った。
《結界》内には、フリーズドライにされたイナゴの粉が残った。
その様子にほっとしたエリカだった。
◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆
補足説明ですが、馬は暑さに弱い動物です。
水分を大量に必要とする動物なんです。
ラクダ>ヤギ>ロバ>馬って感じですね。
アラブ馬って言っても、オアシスの涼しい場所で大切にされた存在です。
日本国内でも、夏の間は、涼しい北海道に競走馬(サラブレッド)達は避暑に出ていますので。
アルファード達の着ている甲冑は、ヨーロッパの全身を覆う金属の甲冑のイメージです。
だから、ドラゴニア帝国は、温帯地域と亜寒帯地域の設定なんです。
日本とあまり変わらない気候です。
ただし、夏はそこまで湿気が無いので暑く感じない設定になっております。
熱帯地域は、疫病、伝染病、害虫、毒虫、毒蛇、猛獣などの人に優しくない存在が多いんです。
そんな地域を使って物語りを書く根性が無いんです。
皆さんの記憶に新しいのは、新宿で騒いだデング熱でしょうか?
蚊が媒介します。台湾辺りではよく発生しています。
1回目より2回目が重篤になります。
特効薬はありません。対処療法のみです。
それとも、アフリカで猛威を振るったエボラ出血熱でしょうか?
体液や空気も吐しゃ物も感染源になるようですね。
特効薬は、アビガンらしいですね。
日本の製薬会社で作られているモノです。
アメリカ辺りでも、作られています。
他に蚊が媒介するマラリアでしょうか?
人間ならマラリア、犬ならフェラリア、ヤギなどだったら腰麻痺といわれています。
対抗薬は、ストリキニーネだったと思います。
マラリアは、平安時代にわらわ病みといわれて一時期流行したらしいと、うろ覚えですが、印象に残っています。
他に、日本が南方(パラオなど)に植民地を持っていた時代にマラリアが流行していました。
第二次世界大戦終了後に、マラリアは終息しました。
感染地域に日本人が行かなくなったお陰です。
日本の固有の伝染病は日本脳炎だけですね。
ついでに、梅毒、淋病、風疹、麻疹、肺結核、おたふく風邪(耳下腺炎)、天然痘、コレラ、黒死病などは、全部、海外から船に乗った船員達によって運ばれてきた伝染病です。
日本は、島国だったので、病気はほとんど存在していませんでした。
ついでに、毒虫も毒蛇も猛獣もほとんど存在しない安全な国です。
その代わり、自然災害は世界有数ですけど。
日本の気候は、緯度で考えると寒いんです。
だから、伝染病も毒虫も毒蛇も猛獣も少ないです。
ヨーロッパも寒い地域なので、本来は伝染病の類いは少ないんですが……。
大航海時代の前に、地中海でアフリカなどと濃密に繋がって交流していた為に、伝染病や性病が蔓延してしまったんですね。
原因はローマ帝国の支配と言っても過言じゃ無いと思います。
その後は、大航海時代で、色々な地域の色々な病気を船でそこらへん中にばら撒いてくれましたね。
エイズとかは猿が原因では?という説もあります。
他の病気も動物由来では?といわれているモノは多々あります。
調べると性的に節操の無い人種のセイで………と思いムカッとします。
馬は、暑すぎても寒すぎても使えませんので、馬を使って戦っている時点で、
熱帯と寒冷地帯は外して良いと思っております。
取り留めの無いコトを書いてしまいました。
気になることがありましたら、クーグルで確認をお願いします。
うろ覚えの知識なので、小説家見てきたように嘘を書きとでも思ってくださいませ。
長々とこちらまで読んでくださった方、ありがとうございます。
頑張って、更新し続けるよう努力したいと思います。
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