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閑話
◆エリカのお願いは叶えられるか4◆
しおりを挟むギデオンは、口ごたえするのは自分の首を絞めると判っていた。
が、それでも、言わないではいられなかった。
「いや、そんな生贄評価なんて
いらないから
もう少し僕達を評価して下さい
お願いします」
レギオンも、無謀と判っていても言ってしまう。
「オスカーさん
生贄は酷いと思いますが?」
一生懸命に訴えるギデオンとレギオンを無視して、オスカーはにっこりとしながらエリカに言う。
「姫君、これは必要悪と言われる
類いなんです
団長に、肉食系の姫君の相手をさせて
怒りで理性がブッと切れたら
大惨事になってしまいますので……」
オスカーの言いたいことを理解したエリカは、ギデオンとレギオンを見てからアルファードを見て言う。
〔確かに、ギデオンさんとレギオンさんは
青年に見えるから………
でも、アルは美少年だから………
肉食系の姫君に集(たか)られるのは
可哀想に感じるんだよねぇ………
それに、成長を遅らせるほど
《力》と《魔力》強いんだから……〕
「確かに、アルって危険物だよね
周りの被害を考慮したら…」
うんうんと頷くエリカに、オスカーは続けて言う。
「それに、団長は、清い身の上なので
襲われてしまい、その体験で
そう最初で失敗なんてコトは
有ってはなりませんから……」
オスカーの発言に、アルファードは取り繕うとも出来ずに真っ赤になって言葉をどもらせながら慌てて言う。
「ばっ馬鹿野郎…なに…
よっ余計な…コト…」
そんなアルファードの気持ちも知らずに、エリカはケロッと言う。
「あのね…アル…私のお兄ちゃんも
したこと無いって言ってたよ
ママとお姉ちゃん見てたら立たないって…
ものすごぉーくモテるんだけどね
アルもお兄ちゃんと一緒で
女の人に色々と幻滅したり
嫌悪したりって
色々と酷いことされたり
言われたりしたんでしょう
もう、この人しかいないって大恋愛したら…
したくなるんじゃないかな?
もっとも《魔力》の量が…
多すぎるから大変だよね
でも、アルベルトさんが
聖女候補の中には大丈夫な人が
必ずいるはずだって言ってたよ
学園に通って、どの子が《魔力》的に
合うか確認できるよね」
自分がその対象になっているということをカケラも考えていないエリカの発言に、アルファード以外は全員生温い表情になる。
とうのアルファード、ここでアピールだと、エリカに向かって一生懸命に言う。
「エリカ、俺は、もう見つけているから
ソレは大丈夫だ
それより、弟のアルディードの方が
聖女候補にアプローチするだろう
勿論、ギデオン、レギオン
お前達も見つけるんだぞ
本当に好きなら、幾らでも…
バックアップしてやる
アンジェロやアーカンデイル達の
邪魔ならガンガンしてやるからな」
アルファードは、エリカにそう言いつつ、自分にとっての可愛い弟達に向かって、聖女候補をゲットしろと発破をかける。
そのセリフで、エリカはアルファードにギデオンとレギオン以外の兄弟がいるというコトを知る。
〔あっ…他にも兄弟居るんだ………
やっぱり、仲の良い兄弟と
仲の悪い兄弟が居るんだね
何人いるんだろう?
いいや、聞いちゃえ〕
「あれ? アルの弟って何人いるの?」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
あれ?もう1回更新しないと終わらない。
アルファードやオスカーの立場とかを………。
と、思って書いたら考えていたより長くなってしまった。
もう1話あります。
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