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第19章 パーティーは、まだ終わらない

409★アルファードと同腹のアルバードは、遠い瞳をする

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 アルバードは、ここ数日の間(パーティーをすると決定した直後あたりから)に、皇帝アルフレッドや皇妃キャロライン、皇太子アルファードやバルディア侯爵に色々と言われていたりする。

 まぁ、その内容は似たり寄ったりだった上、アルバードにとっては、とても耳の痛い話だったりしたのは確かな事実だった。
 そう、その内容を思い出したアルバードは、側妃達や愛妾達の下賜から、廃皇妃リリアーナへの離婚宣言などを、きゃっきゃっと楽しそうに見て話している聖女候補の美少女達と、まだ正式に発表はされていないが『幻獣の聖女様』という2つ名が確定したエリカの様子を見て、呼び出された時のコトを追想する。

 呼び出しの1人めは………。

 アルバードは、騎士団での業務が終わり、隊舎に帰る途中で魔法の白い鳥を受け取った。
 それは、皇帝アルフレッドの命令を端的に伝えるモノだった。

 「アルバード、今すぐ私の執務室に来い」
 
 その呼び出しに、厭な予感を感じながらもアルバードは、こっそりと皇宮の皇帝アルフレッドの執務室に向かった。
 勿論、側にいた側近達も一緒に………。

 そして、生温く笑う側近達を扉の前に置いて、騎士達が開けた扉を潜りアルバードは執務室に入った。
 そこには、皇帝アルフレッドとルーセア大公アルスラーンが待っていた。

 その姿を見て内心で溜め息を吐き出したくなったアルバードだった。
 が、それを我慢して執務室に入り、視線で促されてソファーに座る。
 そこへ、皇帝アルフレッドが、真剣な表情で話し掛ける。

 「アルバード、何が何でも聖女と婚姻しろ
  お前は、私とキャロラインの息子だ

  皇位継承権は、アルファードの次だ
  故に、聖女以外との婚姻は認められない

  ギデオンとレギオンは、腹違いだから
  アルファードとエリカの間に生まれた娘との婚姻は許される

  だが、お前は血が近いから、それは許されない
  わかっているな

  なお、召喚した聖女達の誰とも婚姻出来なかったら
  お前もワルターと一緒に、何人もの側妃を娶るコトになる
  良いな、アルバード」

 アルバードは、パーティーをすると決まったときから、言われるだろうと思っていたコトを言われて、内心で嘆息する。

 (くっやっぱり、聖女と婚姻しろって言われたかぁ~………
  聖女と婚姻するなら、側妃は娶らなくてすむ
  だったら、頑張るよ

  父上やお祖父様のような苦労は、絶対にしたくない

  アルスラーン叔父上の様に、側妃を娶らずに
  夫婦で仲睦まじく生涯を暮らしたい

  アルファード兄上は聖女エリカが妻だから
  側妃を娶るなんて出来ないから、夫婦で生涯暮らせる
  もっとも、エリカ義姉上以外目に入っていないのは確かだけど

  どうやら、アルファード兄上の番みたいだし………
  だけど、あの聖女候補達のなかに、俺の番は………居ない?

  まだ、話したコトがほとんど無いから、実際は判らないけど………
  でも、彼女達の誰かとは結婚するぞ

  他の聖女候補達は、エリカ義姉上と仲が良さそうだし………
  なにより、父上の命令だしね

  俺だって、婚姻で苦労したくないもん)

 内心で色々と苦悩しながらもアルバードは、皇帝アルフレッドの勢いに負けて、相手の望む言葉を口にする。

 「はい父上」

 こうして、アルバードはアルファードとオスカー達が作成した聖女候補の美少女達に手渡すリストの第1ページに肖像画が載るコトになったのだった。










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