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第17章 パーティーは終焉に向かう

388★自己中なリリアーナはどこまでも自己中だった

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 その言葉が終わる頃に、西の側妃を改めて、真の皇妃となったキャロラインが、皇帝アルフレッドのエスコートで隣りの席に座った。

 皇妃キャロラインは、自分が身に付けているティアラが、憧れの寵愛の聖女が身に着けていたモノだと知って、つい嬉しくて微笑んでしまう。
 
 そんな皇妃キャロラインを見て、皇帝アルフレッドはこころからの微笑みを浮かべる。

 2人の間に流れる熱い空気?雰囲気?に当てられ、その場にいた者達はあらぬ方をつい見てしまう。

 そんな雰囲気をカケラも解さないのは、廃皇妃となったリリアーナである。
 離婚したことを告げられても、相も変わらず、ただただ皇帝アルフレッドに話し掛ける廃皇妃リリアーナの自己中っぷりは、別の意味で凄いと言うしかなかった。

 「陛下、こんなに愛していますのに
  どうしてキャロラインを隣りに座らせるのです

  その場所は、何時も私の場所でしたのに………
  陛下を置いて、サラディールに行ったコト………」

 廃皇妃リリアーナの言葉を、これ以上聞いているのは精神衛生上耐えられないと思ったエリカが言う。

 「サラディール王国魔術師エルダール殿
  貴国の王女を抱き込んで下さい

  そうすれば、2人一緒にサラディール王国に
  送り返すコトが出来ます」

 自分を無視して、魔術師エルダールに話し掛けるエリカに、廃皇妃リリアーナがむっとした顔でエリカに文句を言う。

 「不細工な平民が、何を言っておる
  私は、この帝国の皇妃ぞ」

 廃皇妃リリアーナの相変わらずな言葉に、エリカは深い溜め息を吐き出して呆れたように言い返す。

 「既に、離婚が成立していますよ
  これ以上、惨めな姿を晒す気ですか?
  貴女には、王女としての誇りは無いのですか?」

 最愛の皇帝の言葉でさえ聞く耳の無い廃皇妃リリアーナは、エリカの教え諭す様な言葉を頭から否定する。

 「何じゃと、不細工な平民が
  聖女のふりをして、皇妃である私に意見なぞ………」

 まったく聞く耳が無い廃皇妃リリアーナに、エリカは匙(さじ)をぽいっと投げ捨てる。

 「貴女が、認めようと認めまいと関係ありません
  私は、陛下のご命令に従って、貴女を強制送還するだけです
  サラディール王国の大使殿も、少しは王女を説得して下さい」

 そして、矛先を気配を消して、この場に溶け込んでいたサラディール王国の大使ハンス・ノルト・ローデ伯爵に話しを振るのだった。

 「えっ…あの……リリアーナ様

  このドラゴニア帝国の帝国法によって
  離婚は成立しております

  サラディール王国の法律での離婚が成立しているかを
  確かめる為にも帰りましょう

  ねっエルダール殿」

 エリカに廃皇妃リリアーナの説得を投げられた大使ハンス・ノルト・ローデ伯爵は、慌てて辺りを見回して、魔術師エルダールの姿を確認して、一応は説得する為の言葉を口にする。

 その発言を受けて、魔術師エルダールは廃皇妃リリアーナの隣りに移動して、説得する為の言葉を口にする。

 「ええそうですね
  姫様、サラディールの法律を確認する為にも
  いったん帰りましょう」






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