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第17章 パーティーは終焉に向かう
384★さぁ、立場を自覚してもらいましょうか?
しおりを挟む痛烈で情け容赦無いエリカの発言に、アルファード達はくすくす嗤ってしまう。
勿論、皇帝アルフレッドとその周辺に居た者達も同じ様に嗤っている。
そう、今までの積もりに積もった鬱憤の元凶を、排斥できるが故に………。
それを蒼褪めた顔で見詰めているのは、廃皇妃リリアーナの我がままの為に、この国一緒に来るコトになった魔術師エルダールだった。
そう、今自分が置かれている現状を、正確に理解できたが為に………。
一方、今まで全ての我がままを押し通して来た廃皇妃リリアーナは、自分の置かれている現実を直視するコトもなく、ただただ何故自分の思い通りにならないのかと憤り続けていた。
そして、相も変わらずの身勝手な思いと思考を元に、皇帝アルフレッドが気にかけただけでも気に入らないと思うエリカの発言に対して、怒り狂って真っ赤に染まった顔で、口をパクパクさせるだけだった。
そう、自分の美意識からすれば、不細工に分類されるエリカの態度に対して、怒りすぎて言葉が出なかったのだ。
どうやら激高し過ぎて、思うように言葉が出ないその姿を見て、エリカは廃皇妃リリアーナを煽るように、更ににっこりと嗤う。
「あら、何も言い返せないんですか?」
その言葉に、廃皇妃リリアーナは、エリカを睨み付けながら怒りに任せて声高に言い返す。
「聖女と名乗る魔女いや鬼女が、異世界の民ごときが
尊い陛下の前に、その醜い姿を晒すでないわ
さっさとこの場より去れ
瞳が穢れてしまうわ」
「クスクス………それしか言う言葉が無いんですね
貴女にとって、大切なのは、身分と容姿だけなんですね
陛下を愛しているというのも
単なる自己愛からくる、思い込みよねぇ~
この大陸随一の強国であるドラゴニア帝国の皇帝であり
類を見ない、花の顔をしているから、自分に相応しい
最高の男に愛されるのが当然とかいう、勘違い?
いいえ、過ぎた妄想?に溺れているだけよね
容姿や血筋、それだけしか見ない貴女を
他の人も、見向きをしないわ
貴女の愛しているという言葉は、単なる自己満足の言葉で
何の誠意も情熱も無いモノだものね
くすくす………本当に、その言動と行動こそが
なによりも無様で醜いって、何故わからないのかしら?
そして、このドラゴニア帝国と、貴女の祖国に
決定的な敵対関係を生み出したのは貴女よ
貴女の愚かな行いで、サラディール王国は衰退するの
もっとも、原因のひとつは、貴女の我がままを許し
陛下に塩をたてにして、無理やり嫁がせた
国王と王太子にも、ガッツリあるわね
ふふふふ………故国に強制送還された貴女の運命は
いったい、どうなるかわかっているのかしらねぇ?
ねぇ~アルぅ、貴方はどう思う?
いいえ、どうなると思うって聞いた方がいいかしら?」
エリカからの問い掛けに、アルファードも意地悪げに嗤って、シオババアに向き直る。
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