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第17章 パーティーは終焉に向かう
382★不敬罪って誰のことでしょうね?
しおりを挟む激高した廃皇妃リリアーナは、こころからの怒りを言葉に乗せて叫ぶように言う。
「そこの不細工、醜い者よ………陛下のお目汚しだわ
さっさとこの場から立ち去りなさい
この醜い者を連れてきたは、そこな子供であろう
ソレを連れてさっさと立ち去るがいい」
その言葉に、エリカはムッとした顔で首を傾げてしまう。
(何を言っているの、このオバサンは………
どうして次期皇太子のアルファードのコトを子供と呼ぶの?
ねぇ~もしかしてバカっていうか…本当にバカなのね
私のコトは、不細工とか醜いとかって言われても
それは事実だから、気にならないけど
でも、アルに付いては訂正してもらいたいわね)
「そこのオバサン、頭がおかしいの?
アルのコトを子供って言うなんて………
それとも、夜会には成人した者しか参加出来ないって
常識を知らないの?」
堂々と正論をぶちかますエリカに、廃皇妃リリアーナは、激怒で顔を真っ赤に染めて言い返す。
「私は、皇帝陛下の皇妃
目下の者が目上の者に話し掛ける時点で不敬罪じゃ…
その様な常識すら知らない愚か者で醜い者を
陛下の主催する夜会に連れて来るなぞ
これだから子供は…困るのじゃ常識すらわきまえない………」
廃皇妃リリアーナの発言をぶった切ったのは、切れた皇帝アルフレッドだった。
流石のアルフレッドも、口を挟まずにはいられなかった。
「いい加減にしろ、お前とは既に離婚が成立している
ここは、ドラゴニア帝国だ
聖女の身分は、皇帝や皇太子に次ぐのだ
身分をわきまえていないのは、お前だ」
怒りに感情が振り切れた皇帝アルフレッドに怒鳴られた廃皇妃リリアーナは、それはそれは嬉しそうに笑う。
皇帝アルフレッドが、自分に意識を向けてくれただけで嬉しいと思い、廃皇妃リリアーナは、その言葉の内容を思考するコトもなくキレイサッパリと、スルーしていた。
(あぁやっと、陛下が、私に意識を向けてくれたわ
私の言葉は正しいってコトよね
あの醜い者は、きっとアノキャロラインの子供が
連れて来たんだわ
本当に、場違いな醜い者を連れてくるなんて………
陛下のお目汚しよ
いかに大きな《魔力》があろうと
グリフォンを操る力があろうと
醜い者は、聖女では無いわ
歴代の聖女の肖像画を見せてもらったコトは無いけど
どの聖女方も絶世の美女だと聞いたもの
あの黒髪の美少女達の集団が聖女候補達なら
間違いないわ
アレは、魔女か鬼女よ、あんなに醜いんですもの
陛下は、アノ子供に騙されているんだわ
ここは、私が頑張って瞳を覚まさせなきゃいけないわね
それと、あの聖女候補の中から
アンジェロの妃を選んであげましょう
聖女を娶れば正式な皇太子として
陛下も認めて下さるはずだもの)
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