私は聖女になります、性女（娼婦）にはなりません

第17章 パーティーは終焉に向かう

３７０★エリカは、人間なので華奢で可憐らしい

　彼らは、ユキヒョウとトラの獣人なので、女に冷たい男達なのだ。
　ネコ科のオスは、ライオン以外はメスや子供と一緒に生活しないのは当然のコト。

　特にトラは、子供を殺すので有名なのだ。
　これは、本当のトラも獣人のトラも一緒だったりする。

　そんな性質を持っているので、マクルーファもギデオンもレギオンも来る者拒まず、去る者は追わずという冷たい態度しかとらない。

　それもベッドでのコトが終われば、それでお仕舞いという最低男達だったりするのだ。
　このベッドでのコトも、情報を手に入れる為にするだけなので、彼らにとっては欲望を晴らすという意味すら無い。
　だから、女に執着するとただひとりをひたすら愛するのだ。

　彼らにとって愛しい女は、エリカひとり………。
　それでも、エリカがアルファードを愛しているから、本当の意味でアプローチをしない。

　その一途さゆえに、エリカを悩ませたくないという思いから………口にしないのだ。
　そんな彼らと違った愛と忠誠を誓うのは、アランを筆頭とする守護騎士達である。

　彼らは、歴代の聖女、特に寵愛の聖女、慈愛の聖女、聖母な聖女、微笑みの聖女達の守護騎士と同じように、エリカを愛している。
　それは、騎士としての忠誠を捧げる相手であり、唯一の愛する女性でもある。

　膨大な魔力と色々な知識を持つが、肉体はこの世界の誰よりも脆弱なエリカを、とにかく庇護したくてたまらないのだ。
　彼らは、華奢で儚くて脆弱で小さくて、その上で優しくて可愛い性格のエリカが、ガッツリのストライクゾーンだったりする。

　この帝国の女性は、小柄と言われる存在でも身長は１７０ｃｍ弱はある。
　そう獣人ゆえに、純粋な人間と違って大柄なのだ。

　ちなみに、成人男性はバランスが良いからあまり気にならないが、２００ｃｍを超える者達が多い。
　その為、１７０ｃｍそこそこだったアルファードは、子供と言われて馬鹿にされていたのだ。

　現在は、エリカの食事のお陰で１７７ｃｍほどになった。
　ドラゴンの獣人なので、将来は２１０ｃｍいくかも知れない。

　が、本人は、エリカとの体格差が、あまり増えると嫌なので、ギデオンやレギオンぐらいで充分だと思っている。
　ギデオンとレギオンは、共に１９５cmで、割と大柄なトラの獣人としては、まだまだ成長途中である。

　オスカーは、エルフ族とジャガーの獣人なので、騎士としては小柄な１９８cm。
　マクルーファもユキヒョウの獣人なので、騎士としてはそこそこな２０２ｃｍほど。

　アルバードも小柄なヒョウの獣人なので、１９５cmほどだが、まだ伸びる可能性はある。。
　皇帝アルフレッドは、ドラゴンの獣人なので２１２ｃｍもある。

　キャロラインは、ヒョウの獣人なので１７２cm、キャサリンもヒョウの獣人なので１７２cmほど、もしかしたらもう少し伸びるかもしれない。

　総じて、この世界の騎士達は小さくて華奢で儚い存在を愛する。
　自分が守らなければ、何時儚くなってしまうかわからない者を愛する、要するに庇護欲の塊なのだ。
　だから、子供を守るコトも大好きだったりする。

　これは、魔物が跳梁跋扈する世界なので、次代を確実に残す本能といえる。
　男とは、頼られると滅茶苦茶頑張ってしまう性質を持っている。
　それが、凝り固まった者達が、騎士と言う存在になると言っても過言ではない。

　まぁそこに、それなりの事情と野心（貴族でありたい、出世したいという名誉欲）が入るのは確かなコトだが………。
　ここで、歴代聖女を超える幻獣の聖女様という、ふたつ名で呼ばれ始めているエリカという存在に、彼らは物凄ぉ～く執着する。

　彼らの庇護欲と名誉欲をガッツリと叶えてくれる存在として………。